マイスター42
学の過去編。宇宙を目指した理由がわかります。
純が「今度は学はどんな子供だったの?」
学が「そうですね。私はですね」
学。15歳。中学3年生。受験前。三者面談。
先生が「お母さん。白井君はとても優秀です。白井君はまだ中学生ですが将来のことも考えて全国でもトップクラスの学業が受けられる高校に行くべきです」
母親が「先生。学のことを大変評価していただきありがとうございます。」
母親が「私の考えは将来。この子が本当にやりたいことができることをサポート出来たらいいと私は思っています」
母親が「学が学らしくいれたら私は幸せです」
三者面談はこうして終わった。
学が「母さん。いつもありがとうございます」
学が「母さんが私を尊重してくれるから、私は私の目標に向かって行動できます」
母親が「学は小さいときから本が好きね。母さん。学が一生懸命、分からないことに向き合っている姿を見てるからね」
母親が「母さん。学がやりたいことをやってほしい」
学が「母さんにはいつも感謝をいたしております」
学は小さいときに父親が病気で亡くなり、母親が女手一つで育てました。
学は小さいときから、一人家にいるときは本が友達でした。
街の図書館が学にとってはテーマパークで本の世界が学にとっては夢の世界に連れてってくれる居場所でした。
加藤が「学。もうおれたち3年だな。これから受験勉強だな」
学が「加藤君はやりたいことはありますか?」
加藤が「そんなの考えたことないよ。ただ。受験勉強は嫌だなと考えるだけだな」
学が「私は考えます。まだ答えはわかりません。どんな問題集よりも難題です」
加藤が「学は変わってるな。一緒に考えるから勉強教えてくれるか?」
学が「ありがとうございます。どこが分かりませんか?」
中学3年生の夏休み。みんなが受験勉強で大変な時。学と加藤は息抜きに夏祭りに一緒に行くことになった。
学は「加藤君はだいぶ理解力が上がりましたね」
加藤が「学のおかげだよ」
加藤が「学。来週の日曜日。神社で夏祭りがある。行ってみないか?」
学が「日曜日は予定がありませんから大丈夫ですよ」
日曜日。学が神社に待ち合わせ時間の30分前に着いた。10分前に加藤も来て一緒に屋台を回った。
学が「今日は臨時収入がありましたから楽しめます」
加藤が「そうか。今日はお互い満喫できるな」
学と加藤はひと時の休日を楽しんだ。祭りも最高潮になり、毎年。夏祭りには花火も上がる。
加藤が「学。穴場を知ってるから一緒に来い」
学が「穴場とは?」
加藤が神社から少し離れた場所に林があり。そこは丘になっていて高台へと繋がっている。
学が「こんな場所が近くにあったとは」
加藤が「俺の秘密の場所だ」
花火が上がり、ヒュ~と音が鳴りドンという音が心臓に伝わる。
学が「素晴らしい。音が心にも響くなんて感動です」
加藤が「学。お前は宇宙へ行け」
学が「え。なんて言いました」
加藤が「お前は宇宙へ行けと言ったんだ。こんなちっぽけな世界で生きるな」
加藤が「お前は宇宙の話をしているときが一番輝いている」
学が「確かにSF小説が一番刺激を受けますが」
加藤が「お前のやりたいことは、お前の中にあるんじゃないんじゃないか」
学が「私の中に」
加藤が「ああ。学は分からないことがあると、宝探しを楽しんでいるみたいに突き詰める。その分からないことを理解できるまでとことんやるのがお前のやりたいことだ」
学が「加藤君。そうか。ありがとうございます。答えが分かりました」
学が「私は今まで本を見ることでこんな素晴らしい世界が存在しいることを知った。でも、実際にはどういう存在なのか想像は出来ても理解はできない。そのことを悩んでいました。でも、今日ここに来て、こんなにも素晴らしい世界があり、心に。心の中にこんなにも響き渡る経験をさせていただきました。心に響くこの感情が。感動が私のやりたいことだったんですね」
それから。学の夢が本の空想の世界から、実際にまずはやってみることに変わった。
中学の卒業式のとき、学は、奨学金を支援してくれる学校に進学した。加藤は街一番の進学校に進学した。
加藤が「学。お前のおかげで行きたい高校に行けたよ」
学が「加藤君が行きたい高校に行けて嬉しく思います。これからはお互いにやりたいことをやれる環境で切磋琢磨して精進出来たら幸せですね」
加藤が「学。俺も頑張るわ」
こうして、学の中学生活は終わった。宇宙への夢を残して。
優子が「素敵なお話ね」
純が「うん。ジーンときちゃった」
道が「想像することも素晴らしいし、行動することも大切だな」




