マイスター33
一夜明けて、また今日からキャンプ二日目が始まる。
道が「おはよう。朝は少し冷えるな」
学が「おはようございます。ちょっと寒いですね」
純が「おはよう。昨夜はよく眠れた?」
優子が「おはよう。これから、朝ごはんの支度をするわね」
純が「鉄は?」
学が「まだ休まれています」
朝ごはんを食べる中もう少しここにいることが決まった。
鉄が「わしはどこに別荘を建てるか辺りを下見する」
学が「私も設計図を書きますから同伴します」
純が「私も行きたい。この周りを散歩したい」
道が「俺は読書するよ」
優子が「私もここでのんびりしているわ」
鉄たちは辺りになにがあるか散策に出掛けた。
学が「ここら辺の木々はジャングルと少し違いますね」
純が「ええ。ジャングルは一つ一つの葉っぱが大きい。ここは細々としていて生い茂っているイメージね」
学が「まずは気温の変化が関わっているのでしょう。ここは湖があるためにジャングルよりも温度が低くなっている。体感でもこれだけ変化を認識できますから、ここの植物たちにも影響を与えていることも理解できますね」
純が「ここの植物は地面に落ち葉もあるんだね。場所が違うだけでこれだけ植物の特徴が違うなんて不思議よね」
学が「はい。興味深い内容です。我々人間も一人一人違う存在です。植物にしても人間には分からない違いがあるのかもしれませんね」
純が「まだまだ、未知の生き物がたくさんいるなんてロマンを感じるね」
学が「はい。私の探求心が刺激されます。もっとこの星の素晴らしさと出会いたいですね」
純が「あれ。鉄は?」
学が「ほんとだ。鉄さんの姿が見当たりませんね」
鉄の姿を探す学と純。鉄が遠くから駆け足で学と純の元へ戻ってきた。
鉄が「おい。お前たち。向こうにすごいものがあったぞ」
純が「すごいものって?」
鉄が「行きゃあ分かる」
学が「分かりました。案内お願いします」
鉄の後を追いかけて学と純はすごいものがある場所へ向かった。
鉄が「見ろ。これはなんだ」
学が「これはたしかにすごいですね」
純が「こんなものがこの場所にあるなんて」
鉄たちが散策に出掛け残った道と優子は静かな空間を楽しんでいた。
優子が「本当に静かね」
道が「ああ。ここでは、時間が穏やかに感じられる」
優子が「今日はゆっくり、羽を伸ばすかな」
数時間が経った。
優子が「ん。いつのまにか寝てしまっていたのね」
優子が「あら。道」
道も本を読みながら途中で、すやすやと寝ていた。
優子が「風邪をひかないようにね」
優子が上掛けをかけようとした時に声が聞こえた。
学が「大変です。道さん。優子さん一緒に来てください」
道が「学。どうした?」
学が「すごいものが、あちらにありました」
優子が「すごいもの?」
学が「とりあえず、一緒に来てください」
道と優子は学の言うとおりにすごいもののある方へ向かった。
道が「これは」
優子が「なにこれ」
辺り一面にユキヤナギの花が咲き誇っていた。
突然の銀世界に言葉を失う二人。
鉄が「来たか」
純が「すごいでしょ。この景色」
道が「ああ。驚いた」
優子が「こんな景色見たことないわ」
学が「とても、言葉では表せない美しさですね」
キャンプの締めくくりに素敵な出会いが出来た。
キャンプはみんなにとって忘れられない思い出となった。昼ご飯を食べて、ホームがある場所へと出発した。帰り道。小鳥のさえずりが聞こえた。
優子が「小さくて可愛い」
学が「美しい鳴き声ですね」
純が「見て。しっぽがあんなに長い」
道が「気品を感じるな」
鉄が「木にくちばしで穴をあけて、虫を取っているな」
ホームには日が沈むころに着いた。
学が「疲れましたね」
純が「荷物の整理は明日にしましょう」
道が「畑や小屋を見てくるよ。一日留守にしたから確認してくる」
優子が「みんな。待ってて今、晩ご飯を作るわね」
鉄が「待て、優子。今日はわしが作る」
厨房へ入った鉄。男の料理が始まった
待つこと30分。熱々の豚キムチチャーハンがてんこ盛りで登場した。
純が「美味しそうね」
優子が「ええ。鉄。ありがとう」
学が「お腹がペコペコですね」
道が「鉄。いただくよ」
鉄が「おう。熱いうちに食え」
全員が「いただきます」
疲れと空腹でチャーハンはあっという間に空になった。
道が「後片付けは俺と、学でやるよ」
学が「はい。みなさんは休んでいて下さい」
優子が「ありがとう。」
純が「助かるわね」
鉄が「風呂が沸いたみたいだぞ。入れ」
優子が「ありがとう。純。たまには一緒に入らない?」
純が「ええ。いいわね」
こうして。キャンプは終わりを迎えた。
また明日から、新しい生活が始まる。




