マイスター13
その頃、道たちはむやみに歩き回らずにその場の状況を確認して辺りに何があるか確認していた。森の中で道が分からないなら、今の現状を把握しておくことが重要だということを知っていた。
道が「このまま先へ進んでも危険だ。今日はここで野宿をしよう」
優子が「そうね。日が陰ってきたわ」
学が「でも、夜のジャングルは危険ですね」
道が「ああ。だから木の上で休もう」
学が「そうですね。木の上なら安全を確保できますね」
道が「この木は登れそうだぞ」
優子が「懐かしいわね。木登りなんて久しぶりだわ」
この星のジャングルは高い木もあり登れそうな木も沢山あった。道と優子は子供の頃から
木登りは得意だった。木に登って見る景色が好きだった。小さい道たちにとって高い場所
から眺める景色は自分たちの世界を変えた。辺り一面を見渡してみる世界は広く、見る場
所によって姿を変える。この星はどういう世界を見せてくれるのか、一晩野宿することに
なり不安もあったが、楽しみでもあった。
優子が「明るいうちに食事を済ませましょう」
学が「はい。暗くなる前に明るいうちにやることをやって、暗くなったら木の上でじっと朝を待つことが得策ですね」
道が「今日は長い夜になりそうだぞ」
暗くなる前に出来ることをやってしまうことが野宿にとって一番大切なことで、暗くなっ
たら安全な場所にいるのが重要だった。
ひとつ気掛かりだったのはホームに残った純と鉄のことだった。2人はどんなに心配しているか早く2人に無事であることを伝えたかった。
それぞれの思いを胸に初めての野宿が始まった。まさに、これからみんなにとっては長い一
夜が始まろうとしている。




