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第三十九話:共闘の兆し

プホルスは、ベルの言った「結論の言葉」に衝撃を受けていた。


「今、俺たちがソイツらと交戦したらどうなるんだ?」


というプホルスの問いに対して


「全員死にます」


と明確に答えた。


あのベルが言い切ったということは、そういうことなんだろうな。


プホルスは、目の前に広がる森の向こう側にいる「アイツ」のことを思い出していた。


あの説教臭ぇ牧師の様なガキだ。


まあアイツなら、どうにかしちまうのかも知れねえな…。




その頃、グレースとカイルはスキーンズ師団長の執務室にいた。


二人で東の海で見てきたことを報告していた。


ノーランとコービンも同席していた。


スキーンズは窓の外を見ながら、髭を撫でていた。


「で…そのチカラとは、どれくらいのものなのだ?」


グレースはどう表現したらいいか迷っている様に見えた。


カイルも、巡航ミサイルで例える訳にもいかず、皆に分かりやすい例えが無いか考えていた。


ひとつ、あった。


「プホルスさんの魔法使い軍団でも、全く歯が立たないでしょうね」


ロジャーズ帝国軍とカウフマン帝国軍を短期間で殲滅したプホルスを例に選んだ。


「なんと!?プホルスでもか!?」


スキーンズ師団長は驚きの声を上げた。


コービンも動揺していた。


ノーランは、カイルの目を見据えていた。


「カイル、お前はそのチカラをどう判断している?」


さすがは僕のお父さんだ、落ち着いて状況を把握しようとしている。


「爆発力は凄いんですが…それを何かが抑え込もうとして、そこに留まっている」


「抑え込む?」


「そうです、下から上へ、エネルギー体が上がろうとするのを、もうひとつのエネルギー体が抑え込んでいる」


「それは戦なのか?」


「いえ、分かりません」


「それ以外には何か分かったことはないか?」


「距離がかなりあるので、それ以上は」


「そうか」


コービンが口を開いた。


「魔法使いの二つの勢力が争っているのか?」


「魔法使いかどうかもわかりません」


「でも、魔法のチカラなんだろ?」


「エネルギーの質は、非常に似てましたね」


「似てる?」


「似ているだけで、魔法とは断言出来ません」


ここで、皆が黙り込んだ。


要はカイルの「神の目」をもってしてもエネルギー体の正体はよくわからない。


これ以上議論しても「仮説」しか出てこない。


カイルはグレースに訊いた。


「その東の島国から、大陸とロサーナとどちらが近いんですか?」


「直線距離で言えば同じくらいね…少しだけ大陸の方が近いと思うわ」


「じゃあ、プホルスさんも東の島国の件は把握してますよね?」


「プホルスの感知能力はよくわからないけど、あちらの軍師なら気付いているかもね」


「東の島国の件は、ロサーナへの脅威だけではなく大陸もそう感じている可能性が高いですよね」


「まあ、そういうことになるわね…」


ここまで言って、グレースはカイルの目を見据えた。


「あなた、プホルスと話し合う気なの?」


カイルは笑顔で頷いていた。













御覧頂いた皆様に心より御礼申し上げます。

初回投稿から毎日投稿を続けておりますが、最終話まで毎日投稿で走り切るつもりです。

常時、原稿ストックを40本以上キープして公開を続けます。

「エタりません、完結までは。」

最終話までお付き合い頂けましたら幸いです。


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