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第三十八話:神の目と東の衝撃

グレースに手を引かれて馬車に乗り込むカイルを見ながら、タティスはため息をついていた。


「気配り出来る男より、空気を読めない男の方がモテる時代なのか?」


「納得できねえ!」



グレースとカイルを乗せた馬車は、港への道を早駆けで進んで行く。


途中、エドガーたちが舗装を終えた区間を通った。


その区間だけは、馬車は全く揺れずにスムーズに走って行く。


カイルは感心していた。


アスファルトも敷かずに道路をそのまま滑らかで適度な摩擦係数を残して仕上げてある。


こんな道路なら、魔法で走る自動車で走れば凄く快適なはずだ。


そうだ、やっぱりターナーさんに相談して車体の試作品を作ろう。


キャパシタもどれくらいの容量が必要かテストしてみないと…。


横に座っているグレースは険しい表情のまま何も言わない。


そもそもグレースは何かあっても詳しく説明はしてくれない。


「そのうち分かるわ」とか


「見たら分かるはずよ」とか。


カイルもグレースにいちいち質問はしないようにしていた。


馬車は港に向かう脇道へ入って行った。


今度は凸凹道だ。


馬車は凸凹に合わせて大きく揺れる。


凸凹道なのに、馬車は早駆けのままだ。


体重の軽いカイルは、ポーンと飛び跳ねてグレースのカラダの上に乗ってしまった。


そのまま、グレースはカイルのカラダをギュッと抱き締めた。


「ごめんなさいね、ちょっと急ぎなの」


カイルは、グレースの柔らかなカラダに包まれる感覚に、ちょっと恥ずかしくなった。


やがて、凸凹道を抜けていくらか平坦な道になった。


馬車の御者さんが声をかけてくれた。


「ここからはあまり道は悪くありません」


カイルは元の席に戻ろうとしたが、グレースはカイルをギュッと抱き締めたままだ。


グレースからは「恐怖」が伝わってくる。


なんなんだ?グレースさんの感じた恐怖って…。


やがて、視界が開けてきた。


小さな港に、漁船が5隻ほど係留されていた。


そのうちの一隻に、グレースはカイルの手を引いて歩いて行った。


先導役の魔法使いの民と、漁師が出航準備を整えていてくれた。


カイルはグレースとともに漁船に乗り込んだ。


海に出て行くと、カイルは前世の記憶が蘇って来た。


海上公試で自衛官とともに様々な船舶のテストをした。


もがみ型護衛艦も、退職寸前まで関わっていた。


試験艦あすかに乗ることが多かったけど。


カイルが昔の記憶に浸っている間に、漁船は目的のポイントに到着した。


ん…?こんな海の真ん中に何があるんだ?


グレースは東の方向にずっと目を向けている。


カイルも東の方に目を向けた瞬間だった。


凄まじい威力のエネルギー体が遥か彼方でぶつかり合うのが「見えた」


シースキミング巡航ミサイルを対艦ミサイルで迎撃した、あの衝撃波に近い。


いや、それ以上かも知れない。


かなり距離があるので細部までは見えないが、カイルの「神の目」はエネルギー源の爆発力は正確に計測が完了していた。


こりゃ…SM-6レベルを配備しとかないと防げないな…。


カイルはグレースに語りかけた。


「グレースさん、安心して」


「僕が対策を考えるよ」


グレースははっとした顔になり、またまたカイルを抱き締めた。


後ろを警戒する必要は、今回は無かった。











御覧頂いた皆様に心より御礼申し上げます。

初回投稿から毎日投稿を続けておりますが、最終話まで毎日投稿で走り切るつもりです。

常時、原稿ストックを40本以上キープして公開を続けます。

「エタりません、完結までは。」

最終話までお付き合い頂けましたら幸いです。


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