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第二十六話:ゲームチェンジャー

ロサーナ王国軍の訓練場でのノーラン武器工房主催、レールガン射出試験は無事成功した。


レールガンはあまり撃ち過ぎると採石場が崩落する恐れがあったので2発だけにしておいた。


試験の後は兵士達に小銃やライフルを試して貰った。


そもそも身体能力の高い者ばかりなので、あっという間に操作方法をマスターしていった。


兵士達はノーラン、タティス、カイルを質問攻めにした。


ワイワイと試験会場は盛り上がっていたが、カイルは目の端でレイラを見ていた。


彼女は質問はしに来なかったが、タティスの試技を見ただけで銃の扱いを完璧にマスターしていた。


カイルはレイラに近付いていった。


レイラがライフルで20発連続マトの中心を撃ち抜いたあと、カイルは声をかけた。


「レイラさんは構えが決まってるから弾道が安定してますね」


「そう?…ありがとう」


「皆さん今日が始めてですけど、レイラさんは最初から完璧な構えでした」


「…。」


レイラは下を向いてモジモジしていた。


「?」


「褒めてくれて、ありがと」


そう言い残して、その場を去って行った。


「?」


カイルがボケーっとレイラの去りゆく後ろ姿を眺めていると突然、タティスが肩を組んできた。


「あっらーあ?カイルくん…」


「これはマズいですねえ…」


「ハンナにチクっちゃおうかなあ」


カイルの背筋に冷たいモノが走った。


スキーンズ師団長はコービン、ノーランと三人で激論を交わしていた。


なかなか、終わりそうになかった。


カイルは自分の父親がこんなに議論好きだとは思っていなかった。


しかし、堂々と持論を展開しているノーランを誇りにも思った。


技術的な問題は、ほぼクリアした。


あとは、あの壁の中で暮らす人々の自由、尊厳の回復を勝ち取る、という重大なミッションがある。


そのためには、入札会でノーラン武器工房の武器を通じて、魔力を国防に活かすという発想を王宮に植え付ける必要がある。


本番は、まだまだこれからだ。


カイルは、身が引き締まる思いだった。


自分が国の存亡に直接関わっているのだ、という想いと責任感。


かつて胸に秘めていた想いが、蘇ってきていた。


その時、ローリーに話しかけられた。


「カイル、たまげたぜ」


「驚かせてくれ、とは言ったがな」


「ここまでとは思わなかった」


「コイツぁ戦のカタチを根本から変える」


「お前が、ゲームチェンジャーだ」


「これからも、よろしく頼むぜ」


そう言うと、カイルの肩をポンポン、と2回叩いた。










御覧頂いた皆様に心より御礼申し上げます。

初回投稿から毎日投稿を続けておりますが、最終話まで毎日投稿で走り切るつもりです。

常時、原稿ストックを40本以上キープして公開を続けます。

「エタりません、完結までは。」

最終話までお付き合い頂けましたら幸いです。


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