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神の如き宇宙人は何もしない~ただ売るだけ~  作者: 苺一会
第四部「戦争・決着・そして締め」第八章「豪州合衆国との戦争」

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第35話 決着 マクレガーの言葉

 戦争は三ヶ月で終わった。


 豪州合衆国が講和を申し入れた。

 講和交渉の場に、エリザベス・ホーンが来た。全権大使として。マクレガーは軍人として、その隣に座っていた。


 日本側の交渉官が、条件を並べた。佑は工作船から通信で聞いていた。

 交渉が終わる直前、マクレガーが口を開いた。


「一つだけ、言わせてください」

 交渉官が頷いた。


「我々が負けた理由は、兵器ではありません」

 静かな声だった。軍人の、整理された声だった。


「あなた方が二百年かけて作った——考える国民に、負けた。田中という人間が設計した潜水艦に負けたのではない。田中という人間を生み出した国に負けた」

 誰も何も言わなかった。


「以上です」



 佑は通信を切って、椅子に戻った。

 フィリアが横にいた。

「……聞こえましたか」


「聞こえました」

「良かったですね」とフィリアは言った。


「何がですか」

「マクレガーという人間が、ちゃんと分かっていた。あなたのやってきたことの意味が」


 佑は少し間を置いた。

「……そうですね」

「嬉しくないんですか」


「嬉しいです」と佑は言った。「ただ、なんというか」

「なんというか?」


「信長殿に報告したかったな、と思いました」


 フィリアは何も言わなかった。

 ただ、隣にいた。


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