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神の如き宇宙人は何もしない~ただ売るだけ~  作者: 苺一会
第四部「戦争・決着・そして締め」第八章「豪州合衆国との戦争」

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第34話 戦争中の工作船

 佑は工作船から出なかった。

 何もしなかった。売るものもなかった。戦争中は取引しない。それだけだった。


 フィリアが毎朝、食事を持ってきた。

「食べてください」

「……ありがとうございます」


「食べないと倒れます」

「エルフは倒れません」

「倒れませんが、食べないと不健康な顔になります。今すでになっています」


 佑は受け取った。

 窓の外を見ながら食べた。遠くに九州の輪郭が見える。煙が上がっている場所がある。


「……止めたい、と思いますか」と佑はフィリアに聞いた。

「思います」とフィリアは言った。「でも、止める権利がない」


「そうですね」

「佑は?」

「……同じです」



 モリスが来て、何も言わずに佑の隣に座った。

 ドワリンが来て、お茶を置いて出ていった。

 シャリアが来て、「教科書の改訂をしています」と言った。「戦争が終わったらすぐ授業ができるように」

 アイリスが来て、「次の船の設計を始めました。戦争が終わった後の船です」と言った。

 ライルが来て、「戦後の輸送計画を作っています。復興に必要なので」と言った。


 全員が、バラバラに、何かをしていた。

 戦争中でも、止まらない。


 佑はそれを見ながら、少しだけ、ほどけた。


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