表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の如き宇宙人は何もしない~ただ売るだけ~  作者: 苺一会
第二章「最初の商売と、オタクたちの暴走開始」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
11/95

第10話 ドワリンの江戸初視察

 五日後、ドワリンが地上調査から帰ってきた。鞄の中に、何かの図面を大量に詰め込んでいた。


「佑、江戸の下水が最悪です」


「どのくらい最悪ですか」


「臭気で人が死ぬレベルです」ドワリンは断言した。「許せない」


「数百年後の発展した江戸では無いのです致し方無いのでは?」

「それに、今は予算が──」


「タダでやります」


 佑はドワリンを見た。「何のためにですか」


「見ていられないからです」


「タダで渡すのは──私たちの方針として──」


「渡しません」とドワリンはきっぱり言った。「やります。私が。施工を。夜中に。素材は工作船から出します。施工費は私の持ち出しということで」


 「タダで渡さない」という方針はある。しかしドワリンが言っているのは「渡す」ではなく「やる」だ。施工を自分でやることは、労働の提供であって、技術の移転ではない。


「……記録は取っておいてください」


「何の記録ですか」


「何をどこに作ったか。後で日本人が自分でメンテナンスできるように」


「設計図も置いておきますか」


 ドワリンの目が少し輝いた。


「それは有料で」


「……佑は本当に商売人だ」


 ドワリンは図面を抱えてさっさと出て行った。その夜から、ドワリンは夜な夜な江戸周辺の地下に潜るようになった。




 一週間後。徳川家康から使者が来た。


「……お庭に、謎のものが現れまして」


「謎のもの」


「丸い、鉄の蓋のようなものが、地面に埋まっているのですが──昨夜は確かに何もなかった場所に。家臣が踏んで腰を抜かしまして」


 佑は少し目を閉じた。


「……ドワリン」


 通信を入れると、地下から返事が来た。『はい』


「徳川様のお庭に工事しましたか」


『あの辺りの地盤が良かったので。排水の幹線を通しました』


「許可は」


『緊急性がありましたので』


「分かりました」


 佑は使者に向き直った。


「インフラ整備工事をさせていただきました。後ほど請求書をお送りします」


「……請求書」


「設計図もお付けします。以後のメンテナンスに使っていただけます。別途有料になりますが」





備考:ドワリンが勝手に動いた。

 フィリアが勝手に動いた。

 シャリアはおそらく今日も勝手に動いている。

 ライルはまだ動いていないが、時間の問題だと思う。

 アイリスは堺の港を毎日見に行っている。


 私の部下のコントロール能力に問題がある可能性がある。

 または、私の方針の解釈が甘い可能性がある。


 ただし、稼ぎは増えている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ