第18話「夜の空」
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## ■第18話「夜の空」
王宮・地下会議室。
灯りは最小限。
集められたのは、選ばれた者たち。
「……これより、新組織を創設する」
風太の声が低く響く。
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「名称は――“夜の空”」
誰も口を開かない。
ただ、空気が張り詰める。
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風太は続ける。
「目的は三つ」
・情報収集
・攪乱
・抑止
「戦う前に、勝つ」
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蒼真が腕を組む。
「完全に裏の組織だな」
「そうだ」
風太は否定しない。
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配置が発表される。
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■情報収集班
100人/班長10人
→ 国内外の情報収集、潜入、監視
■情報攪乱班
100人/班長10人
→ 偽情報流布、敵の判断遅延
■威圧班
10人/班長1人
→ “見せる力”、抑止専用
■情報分析班
10人/班長1人
→ 全情報統合、未来予測
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ざわめき。
一人が問う。
「……どこまでやるのですか」
風太は静かに答える。
「壊さない範囲で、全部だ」
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セリスが小さく言う。
「怖い……」
風太はちらりと見る。
「だから制限をかける」
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■夜の空・三原則
1. 無差別攻撃の禁止
2. 民衆への直接威圧の禁止
3. 必ず記録を残す
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蒼真がニヤリとする。
「縛りながら使うか」
「暴走させないためだ」
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そして。
最後の切り札。
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「国家協力義務を発動する」
空気が変わる。
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・港湾労働者 → 輸送監視
・商人 → 情報提供
・農民 → 地形・異変報告
・職人 →装備開発
「全員が“目”になる」
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数日後。
“夜の空”は動き出した。
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■情報収集班
他国に潜入。
「リウイは内乱状態……」
「今が好機だ」
その情報を持ち帰る。
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■情報攪乱班
敵国内で噂を流す。
「リウイは空軍を持っている」
「すでに防衛線は完成している」
混乱。
判断遅延。
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■分析班
報告をまとめる。
「侵攻は三方向」
「主力は北」
風太が頷く。
「来るな」
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■威圧班
夜。
空。
音もなく現れる影。
ライトプレーン編隊。
敵の斥候の前に“見せる”。
それだけ。
攻撃はしない。
だが――
「……なんだ、あれは」
恐怖だけを残す。
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そして。
侵略開始。
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北部国境。
敵軍が進軍する。
「今なら落とせる!」
だが――
「報告と違うぞ!?」
「防備が……整ってる!?」
混乱。
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その時。
空。
「来た」
風太が呟く。
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ライトプレーン部隊、展開。
だが以前とは違う。
・高速
・編隊
・連携
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蒼真が前線で叫ぶ。
「押し返すぞ!!」
セリスが詠唱。
「フレイムランス!」
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上空からの支援。
地上の連携。
そして――
敵の情報混乱。
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戦いは、一方的だった。
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敵将が叫ぶ。
「なぜだ! 情報と違う!」
その時。
空に影。
威圧班。
何もせず、ただ“いる”。
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敵兵が後ずさる。
「……無理だ」
「勝てない……」
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撤退。
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数日後。
報告。
・侵略軍、壊滅的損失
・国境維持成功
・敵国内、混乱拡大
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王宮。
蒼真が笑う。
「完勝だな」
セリスもほっとする。
「……守れた」
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風太は静かに言った。
「いや」
「まだだ」
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窓の外。
空は静かだ。
だがその裏では――
“夜の空”が動き続けている。
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