↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男装女子は竜を飼いならす。  作者: 月嶋のん
男装女子と竜騎士の日常。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/246

推薦する男装女子。


ラスカさんとの竜の巣チェックは拍子抜けするほど、いつもベルキスさんと一緒の時と変わらなかった。


まぁ、それもそうか。

最初の印象はちょっと微妙だけど、そもそも竜の巣に入れるって「正しい人で悪意を持たない人」だっけ?じゃないと竜に嫌がられるっていうしね。



「お前、奥を見に行けるか?」

「はい。ラスカさんは?」

「‥俺は、嫌がられるんだよ」

「そんな嫌がる子達じゃないと思うんだけどなぁ‥。それに竜に乗っているのになんで嫌がられちゃうのか不思議なんですけど‥」



竜に乗れるってことはそもそも受け入れられる素地はあると思うんだよね。



「竜騎士の竜は、子供の時から慣らすからそんなに抵抗されないんだ。けど大人になってからの竜は難しい。しかも産卵して、子育てしている竜は繊細なんだ」


「なるほど‥。じゃあ、今日は顔だけ見せてみます?」



ラスカさんはちょっと考え込んで、小さく頷いた。


「‥嫌がられたら、すぐ俺は戻るぞ」

「そうですね、じゃあなるべく良い人だよ〜ってアピールします!」

「‥すげーアピールしてくれ」


何気に要求してきたな?

私とキノ、ラスカさんの順番で奥へと歩いて行くと、穴の中にいた水色の竜が子供の竜を舐めている。うん、うん、相変わらず可愛がっているようだし、元気なようだな。



チラッとこちらを見上げる水色の竜に手を振ってみる。



「こんにちは。今日はラスカさんと一緒なんだけど、良い人だからね。怒らないであげて」



あ、嫌なら良いけど‥と、話すと後ろから「おい!」って突っ込まれたけど、とりあえずサラッと無視して、そっと手招きしてみる。そうして、ラスカさんがそっと慎重に顔を私の後ろから出すと、水色の竜は少し体を起こして、じっとこちらを見上げる。


ラスカさんは後ずさりしようとするので、腕を咄嗟に掴む。



「口はちょっと悪いけど、良い人だよ!ベルキスさん大好きなの!」

「それ、褒めてるのか?けなしてるのか?」

「あ、あと竜に乗ってて、強いよ!」

「‥まぁ、それなら?」



もう!横でブツブツうるさいなぁ。

私がジトッとラスカさんを見上げると、水色の竜は少し体を起こしたまま私とラスカさんを見ると、ゆっくり体を下ろす。



もしかして、見にくるの許してくれた?



ラスカさんを見上げると、嬉しいのか口元が緩みそうになっているのを必死に堪えているラスカさんが‥。思わずぶっと吹き出すと「笑うな!」って小声で注意されたけど、それでも嬉しそうに竜を見るラスカさんをオススメして良かったなぁなんて思ってしまう。



あまり長居しても、水色の竜も気になるだろうからと、私とラスカさんはそこからそっと離れて、いつもラスカさんが行く場所まで歩いていく。



と、ピタッと足を止めて私の方をぐるっと向いたラスカさん。



「ありがとな!!俺、あっちまで行けたの初めてなんだ!すげー嬉しい!!」

「そ、そっか、それは良かった」



ちょっと薄暗い洞窟の中なのに、お日様のような眩しい笑顔でお礼を言われてなんだか照れ臭い。まぁ、きっと水色の竜が優しいのと、なんだかんだいってラスカさんもいい奴だからかもしれない。そう思っていたら、今度はガシッと私の両手を握られて、驚いて自分の手とラスカさんの大きな手を交互に見る。



「今度、竜の巣一緒に入ろうぜ!」

「う、うん」

「ベルキスさんがすげー心配して、なかなか当番一緒にならなかったから分からなかったけど、お前すごいよ!竜の巣の調査も普通に出来てるし!竜の心を掴む才能あるんだな!!」



心からの賛辞にめちゃくちゃ照れてしまう。

ちょっと赤い顔で、「ど、どうも??」と頷いていると‥、



「ミヒロ!!」



ん?

なんか聞き覚えのある声がするぞ??

ラスカさんと私で、入り口の方を振り返ると、ベルキスさんがこちらへやって来る?!



「え、ベルキスさん??!仕事は?」

「‥騎士団の竜が1匹怪我をして、戻ってきた‥」

「ああ、それで‥」



とは言ったものの、まだ1・2時間くらいしか経ってないよね?

戻ってくるの早くない?

私とラスカさんはちょっとポカンとベルキスさんを見ると、ベルキスさんがツカツカやって来て、私の掴まれている手を指差す。



「‥‥ラスカ、ミヒロの手を離してくれ」

「あ、す、すんません!!」



慌ててラスカさんは私の手を離して、ついでに一歩後ろに下がる。

そんな下がらなくても‥。



「大丈夫だったか?」

「はい。あ、そうだ!ラスカさんと私、一緒に水色の竜の所へ行ったんですけど、見るの許してくれたんです!!ラスカさんもこれで奥へ一緒に行けますよ!!」



これでベルキスさんも楽できるかな?

そう思って笑顔で話すと、なぜか複雑そうな顔をされた。な、何故だ。どっかダメだった???!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。