私だって怒ります
突然の土下座に一瞬固まってしまった私だったが、直ぐに謝られる原因を思い出した。
「……あの電車の件は私の方が逆に私の方が謝らければいけないと思いますが?」
「…………すみません。俺は全部知っていました」
此処まで言われて『何を?』と聞く程鈍感な私ではなかった。
取り合えず私はコイツの綺麗な横顔を力の限り蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされたカイリは吹っ飛ばされ倒れたが、直ぐに身体を起こして土下座を再度行った。
「お前の! お前のせいで私は!! 友達が一人も出来なかった所が学校中の女の子から虐めを受ける羽目になったんだぞ!! 同級生所か顔すら知らない先輩後輩からも悪意を向けられて! でも、でも!! この高校生活だけ我慢すれば大学はお前の知らな居場所に行って平凡で平和で幸せな人生を歩んでやると心に誓ってたのに!!!! それなのに……!」
土下座するカイリの背中を力の限り殴り続ける。正直この世界に転生してから私は自分の感情を上手くコントロール出来なくなったと思う。
両親が仕事柄あまり感情を露わにしないし、そう言う性格な為自然と私も似た様な性格となった。
別にそれが悪かった訳ではない。上手く感情をコントロール出来た事で冷静に物事を見れていたから。
「弁解するなら――」
殴られるままだったカイリが口を開いた。
「どうして桐生さんが虐められているのか俺には分からなかった。ただ漠然と原因は何となく俺にあると言う事だけは分かっていた」
「……そうよ。アンタが告白を断った上、私に構ってくるから学校中の女子生徒から憎まれたのよ」
「えっ?」
初耳だったのか大きく目を開くカイリ。
「それが理由……?」
「アンタ知らなかったの? アンタの友達何も言わなかったの?」
「アイツ等は桐生さんにあまり関わらない様に注意されていただけで、理由は全く話してくれなかったんだ……」
……前世思ったけど、コイツの男友達コイツに甘くない? 普通の男だったら嫉妬や妬み、彼女を取られて怨みとか持っても可笑しくない筈なのに……
「俺……小学生の頃、女子から酷い虐めを受けていたんだ」
「えっ!?」
虐め!? このハーレム男が?! しかも男子じゃあなくて女子にってどういう事!?
「桐生さんは俺が母親の再婚で『矢野原』になったの知ってた?」
「……いや。そう言ったデリケートな内容を聞く程、親しい友人はいなかったから」
「桐生さんの幼馴染の優葉からは何も?」
優葉と言うのは野球部のキャプテンで、偶々住んでいたマンションの同じ階だった為で顔見知りなだけであって、幼馴染と言える程親しくない。
「優葉は人の秘密をそう簡単に他人に言う様なじゃあないから」
だから優葉の人柄を見込んで色々手助けする様に頼んだのだ。
「……アイツ等しいや」
苦笑いをしながらカイリはポツリポツリと自分の過去を話し始めた




