親馬鹿をこじらせた馬鹿親はめんどくさい
そもそもどうしてアンソニーさん、冒険者名を『流輝圭』にしたの? ほとんどの人は自分の名前にしているのに」
「そういえば。何で東の島国の名前にしたのさ」
リツカとセツカに質問された。私はその質問に 気まずく視線を窓を見る。
「あー…………本当は他のギルトに入る予定だったのよ。ほら義母さんがギルトマスターでしょう? えこ贔屓されているとかそんな噂されるのは嫌で。名前もアイニア・アンソニーの義理の娘だと余所にばれたくなかったので」
「それならどうしてサクラにいるのですか?」
ハイド・ミンシオの当たり前の質問に周りも頷く。
「……義母さんが」
『嫌だ嫌だ嫌だ―――!!!! カランちゃんは私のギルトにいーるーの!! 余所に絶対絶対にやりません!! カランちゃんが悪い男達に騙される酷い目に合わされる――!!!!!!』
「――――そう言って駄々をこねただけではなく、仕事をストライキまでして。周りから懇願されてしょうがなくサクラに入ったのですよ」
あの時は本当に参った。ギルトの仕事だけじゃあなく、王家からの仕事までもストライキしたから現場は大混乱。お偉いさん達が土下座してサクラに入るよう説得されたら折れるしかなかった。
「……親馬鹿?」
「馬鹿親ですよ。何百年と生きている癖にやることなす事子供で……だから背が伸びないのですよ」
ガゴッン!!!!!
「はあっ!?」
「何だ何だ!!??」
「何もない所からタライが振って来た!?」
狭い馬車から突然金タライが私の頭上に落ちて来た。もろに頭をぶつけたせいで騒がしい
外野の声が遠のく様に気を失った。
……地獄耳め。
「マスターどうなさったのです?」
「ん~? お仕置き」




