嫌な予感は大体当たるモノ
立冬の歓迎会があった次の日、私はギルドにやってきた。
昨日の今日なのだが、我ながら私の身体はタフな方で腕がちょん切った程度では何ともない。それに依頼も前の翻訳以降さっぱり受けてない。稼がないと来年は吹雪の入学とかがあるんだ。一家の大黒柱である私がしっかりしないと。
「カラン様あまり無理しないように。昨日の事が有りますし幾ら花蘭様の身体が丈夫とは言え・・・・・・」
「大丈夫。ハードなのはやらないから。白露は心配過ぎよ」
本当は一人でギルドに行く予定なのだが白露昨日の事が原因で無理矢理着いてきた。今は人間の姿で私の荷物を持ってくれている。(立冬は家で吹雪と一緒にお留守番している)
「そう言いながら無理をするのがカラン様です。誰かがストッパーにならなくてはいけないのです」
「ははは。今度は気を付けるわ」
「私はそれを百回近く聞きました」
ジロリと白露に睨まれて思わず顔を背けた。
ギルドに着いたのだが、何だか店内が騒がしい。
「どうしたんでしょうか?」
「有名人が来てんじゃないの?」
私が冗談半分で言ってみたが、後々間違っていなかったと知る。
ギルドの中は騒がしかった。しかし、その騒がしさは何時もの陽気な騒がしさじゃなく、どちらかと言うと動揺が混ざった騒がしさだ。
「何かあったの?」
私は近くにいたバイトの女の子に声をかけた。
「それが六花・クスノキと雪花・クスノキがギルドに来たんです」
「・・・・・・・・・・・・へっ?」
「しかも男の人を三人、しかも一人がすっごくイケメンな男の人がいたんです……あんなイケメン初めて見ましたっ――」
そこまで言うとアルバイトは顔を赤らめてほうっとため息を出した。
「……カラン様もしかして……」
「いやいや、アレだ。昨日の御礼で従者を連れて来たんだよ二人は」
そうだ絶対ソレだ。だから絶対にその三人組は昨日の三人組で、内一人のイケメンはぜっっったいにあいつじゃない!!
「ともかくマスターの所に行かなきゃ」
「ええ……そうですね」
何やら危険信号が鳴りやまないのだが、気のせいと信じて義母さんがいる部屋を目指した。
「後、先程のバイトの少女によると『小さくて見えなかったけど女の子が一人居た様な気がする』と話していました」
「……そう」
小さい女の子て言われて、あの子達以外で思い出すのは小動物を思わせるあの少女。死神の時に教師を呼ぶように言ったあの子。
『いや……まさか』
ぶんぶんと頭を振った。もし私の考えが当たればそれこそめんどくさい展開になるのが目に見ている。




