下僕の座争奪戦!?
「おい」
突然声がした。
急にカランの右手の甲の紋章が光だした。
光が消えるとカランを白露達から守るようにお姫様抱っこで机に乗っている一人の美しい全身黒のパンクファッションの青年がいた。
髪は金と緑青のメッシュ。右目が金、左目が光の加減で青が緑に見える。ピアスがいくつも耳に着けている。
「・・・・・・貴様、何者だ」
白露は突然現れた青年に睨み付けた。
「・・・・・・フン。俺様はマスターカラン様の下僕だ。貴様こそ我がマスターになりするをつもりだ?」
「・・・・・・『下僕』?」
白露がユラリと金髪に近づいた。
「貴様は勘違いをしているようだな。カラン様の一番の下僕はこの私だ!!」
「怒るとこそこなの?」
思わず突っ込むカラン。周りも心の中で同意した。
「フン。俺様はマスター直々に名付けて貰った『立冬』と言う誇りある名前だ」
「えっ?君が立冬なの!?」
カランが驚いて目を見開いた。
「はい。マスター」
立冬は白露に見せていた憎らしげな顔を止めてニッコリと笑った。
「マスターは止めて貰えないかな?」
カランはそんな立冬に苦笑いをした。白露はそんな二人を気に入らないのかわざとらしく大きな咳をたてて自分に集中させた。
「ほう。……貴様はカラン様が言ってた使い魔か」
「お前こそ何者だ」
「私はカラン様の一番の下僕、白露だ」
「白露だと・・・・・・ワーウルフの王がこんな所に会うとは思わなかったぞ」
「ほぅ私を知っているのか?・・・・・・そう言えば私の種族に混ざり物がいると聞いたが・・・・・・貴様だったのか」
「混ざり物と言うな」
立冬も殺気を出し始めた。
「マスターを貶める訳ではないが、王が人間の下僕になるとは堕ちたもんだな」
「私の悪口とカラン様の悪口は万死に値するぞ小僧」
「老害が。老害は老害らしく他人に迷惑掛けずさっさとくたばれ」
ここまでくると最早いつ戦闘を始まっても可笑しくない所まできた。
お互いをにらみ合いながらジリジリと近寄って。
今、戦いの火蓋が開いた瞬間。
「ケンカしちゃダメー!!」




