綺麗なワーウルフ
強烈な光が収まり、円陣の真ん中に一匹の魔獣がいた。
「・・・・・・・・・・・・綺麗」
それが私が最初に思った第一印象だった。
金色の毛をした白露と同じぐらいの大きさのワーウルフだ。
金色の毛に緑青色の線が縦に全体に広がるように引いている。金と緑青がコントラストになってそれが余計に美しく見える。
『・・・・・・綺麗、だと?』
「しまった、あれは合成獣!アンソニー早く逃げ……」
ミリア先生の言葉を最後まで聞けないまま私は金色のワーウルフに押しだされた。
悲鳴が聞こえたが、美しい彼の顔をそらす事が着なかった。その間先生達がいち早く生徒達を遠くに避難させた。
白露の碧目とは真逆の、朱の目は憎しみに染められていた。
不愉快だったのか。
「もしかして不愉快だったのでしょうか。そうでしたら謝ります。すみません、何せ思わず呟いてしまったものですから」
『・・・・・・貴様、おちょくってるのか!?』
金色のワーウルフは口を大きく開き、今にも私の首に噛み付こうとしていた。
「ッ・・・・・・!セフ、ユウジ!!」
ミリア先生が合図を送ると、イチノミヤ先生達が素早く動き、武器を取り出して金色のワーウルフに襲いかかろうとした。
しかし、私は。
「近寄るな!!!!」
腹の底から大きな声を出した。先生達はすぐに動きを止めた。
「何を言っているのだ。自分に起きているのを理解している・・・・・・」
ハンデッド先生がこれ以上喋らないように睨みをきかせた。そのおかげか、黙ってくれた。
「・・・・・・これは私と彼との問題です。部外者は黙ってください」
「しかし・・・・・・」
ハンデッド先生がまた何か言おうとしたが、それをミリア先生が手で黙らせた。
「・・・・・・・・・こちらが危険と判断したら、お前が何と言おうと攻撃する。分かったな」
「ありがとうございます」
「イチノミヤ先生も何か言ったらどうですか!自分の生徒ですよ!?」
ところがとうのイチノミヤ先生は平然とタバコを吸っていた。
「・・・・・・アンソニー。ケガすんなよ」
「わかってますよ」
「イチノミヤ先生!!」
しかし、イチノミヤ先生はもう少し心配しても良いじゃないか。自分の生徒だぞ。これならハンデッド先生の方がよっぽと教師らしい。
ハンデッド先生はイチノミヤ先生が持っているタバコを取り上げて説教をしている。
でもまぁ、いっか。
「これでゆっっっくり話せますね」
『ふざけるなよ小娘が』
これで説得が始められる。




