吉が凶かどっちだろう?
長くかかったがやっと名前を決めた。
「お前の名前は『紅薙』だよ」
やっぱり赤があるからその関係の名前にしてみた。……うんちょっと中二病臭いけどここファンタジーの世界だから問題ないな。
「これからよろしくね紅薙」
気のせいかも知れないが紅薙も喜んでいる気がする。やはり武器と所有者は
リンクしている気がする。……私が血の契約をしたせいかもしれないけど。
さて、集合場所に戻るか。
「! あれは……」
ちょうど建物で隠れているが、女の子がどうみてもDQNな金持ち風の男共三人に絡まれている。何で学校でするのかなー? 街なら兎も角学校でナンパモドキをするなんてバッカじゃあねーの。
助けるか……
しかし、そんな私の思いは杞憂に終わった。
あいつが女の子を助けたのだ。やはりこう言うのは主人公の活躍にピッタリだ。女の子の肩に触っていたDQN1の手を掴み投げ捨てた。そのまま、あいつは女の子を自分の背中に隠し女の子を守った。
それから言い争いが始まった。あいつの事だから女の子を庇いながら正論を言っているのだろう。現にDQN達に額に血管が浮き上がっている。DQN達は今にも武器を取り出そうとしている。あいつもいつでも襲われても良いようにスタンバイしている。あいつらだけなら良いが他の生徒がいるし私まで巻き込まれたら面倒だ。どうしたもんかな……。
ちょうどミリア先生が私の側を通った。
「先生アレ」
私は指をあいつ達の方に向けた。先生は私の指の先に気が付いて、険しい顔になった。
「貴様ら何をやっている!!!!」
ミリア先生の怒声はまるで大地を震わすような大声だった。近くにいた私は思わず耳を塞いだが、今だ耳がピリピリしている。こんなに近いと鼓膜破れそうだ。てか、普通は鼓膜破れるんじゃあないかな?
あいつ達もミリア先生の声に驚いたのか耳を抑えたりしていた。
「全員集合場所に待ってなさい」
そう言い残すと、DQN達とあいつと女の子をどこかに連れていった。後に残った生徒達はバラバラであるがミリア先生の言う通りに集合場所に集まった。
「ねえねえ、ガースナー先生て昔、国主催の大声大会に優勝したらしいよ」
「ホント?」
「ホントホント。噂じゃラステニアまで声が響いたとか」
「うっそ~!? 確かラステニアて、ここから山を三つ越えなきゃならないぐらい離れているのよ」
なるほど、もしホントならあんな大声を出しても可笑しくない。て言うか、あの『大声』を武器にしても良いじゃないか。十分武器として使えるレベルだ。
それから10分たった後、先生達が戻ってきた。DQN達の顔は不満そうな顔をしていた。頭にはタンコブが作っている。どうやら先生は誰を強く説教しなければならないのか、分かっただろう。もしくは女の子がことの発端を説明をしたのか。女の子はあいつにお礼を言っている。女の子の顔はちょっと顔が赤い。
あ~あ。また恋愛フラグが立ったな。
そのまま、二人は二つ三つ何か話して自分の場所に戻った……DQN達が大人しくしていれば良いが……嫌な予感だ。
「みんな待たせてすまない。それではみんなお待ちかねの召還の時間だ」
先生は気を取り直して授業を進めている。このまま何もなければいいが。
「そうだな・・・・・・カラン・アンソニー!」
「はっ?」
いきなり名前を呼ばれて思わずポカンとなる。
「最初はお前から始めなさい」
「えっ!?
そ、そんないきなり言われとも心の準備が……てか、目立ちそうだし嫌だな……
しかし私はミリア先生の言われるままに円陣の中に入った。ここで断ったら変に目立つろうと思ったからだ。
「円陣の真ん中に魔力を捧げなさい」
「それだけで良いんですか?」
「魔力に同調して召還出来るんだよ。ただし、もし危険と判断したら、すぐに円陣に送った魔力を止めなさい。それで契約解除になるから」
なるほど。召還はそんなシステムがあるのか。それにさっき居なかったイチノミヤ先生やハンデッド先生がいるが、危険と判断したら助けるのか。(相変わらずイチノミヤ先生はめんどくさそうにしているけど)
「早速やってみなさい」
「はい」
魔力か・・・ホントはいろいろ使えるけど、まあ、よく使うやつでやってみるか。円陣の真ん中に魔力を送ってみた。魔力は色で属性が分かる。私が送ったのは黒だった。
ここで生徒達が少しざわめいた。
「黒て事は『闇』?」
「ウソ『闇』使いて存在自体怪しいて言われているでしょ」
「『光』も同じぐらい存在が怪しいて言われているよね」
あれれ~?そんなに珍しいの? いつもミレンダさんやミーハさんが使っていたから、珍しぐないものだと思ったけど、やっぱりここは二番目に使っている風にするべきだったが。
「静かにしなさい! 彼女が集中出来んだろ」
ハンデッド先生の鶴の一声に、一瞬で黙ってしまった。やっぱり、みんなハンデッド先生が恐いんだな。まだ一日しか授業していないのに先生の見た目のせいかそれとも性格か。恐らくは両方のせいで恐がっているだろう。
呑気にそんな事を考えていると、目が眩むほどの光が円陣から現れたのだ。
「ついに来たぞ……気を付けろ」
さあ、吉と出るか凶と出るか。
―補足―
ギルトサクラにいるギルトメンバーは腕が立つ人間が多い。その中で希少な闇の属性や光属性、はてには亜人などがギルトメンバーに沢山いる。近所の人も見慣れている為特に珍しがらない。カランはそんな中に育ったため世間では『当たり前ではない環境』がカランにとって『当たり前の環境』と思っている。
その為闇の属性も当たり前に使われていると思っている為上記の反応には大変驚いている。




