このフラグは私の不注意です
「・・・・・・・・・ハサミ?」
これはまた大きな大きなハサミで、私の身長位の大きさだ。相当重いはずなのに軽々と持てるのは自分に合うように作られているのか、はたまた俗に言うご都合主義のお陰なのか。デザインも赤の線一本だが、ハサミ全体に派手にあしらっている。
両手を動かしてみるとシャキーンシャキーンと鳴った。
「・・・・・・シザーマン?」
率直な感想がこれだ。
両手武器は確かに得意だが、まさかハサミとは予想外だ。
しかし、なんだかこう、動かすとシザーマンになった気分だ。いや、私は女だからこの場合はシザーウーマンか。何だが気分が高揚してきた。今なら普段ならしない、歌を歌い踊りを踊ったっていい。今ならライヤの件も許せそうだ!
「・・・・・・・・・ん?」
よくよく見たらハサミの中心の部分の金具がスライド出来そうな形になってる。試しに片方をスライドしてみると簡単に二つに分かれた。
二つに分かれたハサミはまるで剣のような形になった。
アレ? これどこかの本で見たことあるぞ? 確かに私はあの本が好きだが……無意識に武器に影響するほど好きだったのか私。
「おお! 変形型の武器か!!」
後ろからいきなり声を掛けられて驚いて反射的に振り向いた。
「ガースナー先生」
ミリア先生が声を掛けてくれた。驚いたお陰でちょっぴり頭が冷えた。やっぱり歌ったり踊ったりしたら変人に見られるから止めよう。後、ライヤの件は絶対に許さない。
「確かカラン・アンソニーだったな。変形型の武器は非常に希少だ。大切に扱いなさい」
「はい」
へー希少なんだ。それじゃあ、あいつも希少武器だろうか? いや、あえて王道武器も……あ、そう言えば
「あの先生。練成する時、『汝の命は我の物にする代わりに我の命は汝の物にする代わりに』て言われたんです。これも練成の言葉の一つですか?」
すると、先程まで笑っていたミリア先生の表情が一気に固まり、真剣で強い顔になった。
「・・・・・・まさか言ったのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」
あ、フラグ立ったな。




