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自己紹介です

―レイシン学園校内



『ええっと1ーCはっと』


在籍クラスは知っているが、悲しいことにクラスの場所を忘れてしまったのである。


「困った困った。ここは無駄に広いからな。どうしようか」


始業時間までまだ時間があるからまだ大丈夫だ。それにこの間のような恥をさらさないように冷静にしなくちゃ。


「何をしているのかね」


背後から声がした。


驚いて声をした方に振り向いた。

後ろにいたのは三十代ぐらい黒髪黒眼の病人と間違う程の肌が色白い男性だった。私が羽織っているお気に入りの白のローブとは真逆の黒のローブ。眉間に皺をよせているせいでどことなく陰険さが漂っている。教科書を手に持っていた。

格好からしてここの教師だろう。

確か名前は……


「スミマセン。どうもクラスの場所が分かんなくなりまして」


私はにこやかになるべく敬語で答えた。

先生は険しい顔をしたままフンと鼻で笑った。


「・・・そのブレスレットは推薦者であろう。推薦合格者が自分の持ち場を把握出来ないとは何と情けない」


これみかしに溜め息をつかれた。


理事長先生が言ってた推薦者の待遇に反感を持っている教師の一人かな?

まあ、流石にこれは彼の言う通りだ。文句を言う資格がない。


「君のクラスは1ーCだろ。あそこの階段を2階上がった直ぐに着く」


先生が指差した先にはちょうど私が通り過ぎた階段があった。


「早く行きなさいもうすぐチャイムが鳴る」


「あ、はいありがとうございます」


クルッと回って階段の方を歩いた時立ち止まってもう一度先生の方を見た。


「お昼の召喚の時にお会いしましょう・・・薬草学担当のセフレスラン・Y・ハンデッド先生」


ハンデッド先生は驚いた顔になった。私はそのままクラスの方を歩いた。


まあ驚くだろう。学園の先生は百近くいて、それを初対面でしかも受け持ち教科まで一発で当てるのは驚くだろう。

嫌味な顔が驚きの顔になった時は少し愉快になった。


「さーて教室に急がなきゃね」


少し小走りになりながら教室に向かった。




―1ーC教室


やっと教室に着いた。どうやら私が最後だろう。

ある者は早速友達を作ったり、一人でいたり、前の友達と一緒にいたり、教室は賑やかに騒いでいた。


ええっと私の席は、と。黒板に貼られてある席順を見に行った。

窓側の一番後ろの席が私の席のようだ。


あいつの席はどこだろう。


あいつの席は真ん中の三番目席のようだ。ハイド・ミンシオはあいつと通路を挟んだ隣か。げっ、雪花はあいつの席と隣か! 六花は雪花の一つ空けた後ろか。あの女たらしはあいつの列の一番前の席か

だいだい把握した。あいつの回りに私以外の推薦合格者が座っている。

これが主人公補正てやつか? まあ、あいつと離れてよかったけど。


そう言えば私の隣は誰だろう


隣の方を見ると名前は『ジャン・ルノワール』と書かれてあった。名前順じゃないんだな。

ジャン・ルノワール。男か、挨拶ぐらいはしなきゃな。

私はそのまま自分の席に向かった。


ふ~ん。ここはクラス全体を見回せるのか

あいつとかの観察には最適だな。早速隣の席に挨拶をする事にした。


「初めまして。私は花蘭・アンソニーと言いますよろしく……」


隣の方を見てみるとそこには……


「……ジャン・ルノワール君?」


クリーム色の肩に掛かるか掛からないぐらいの長さの髪に大きなメガネをしている。その眼鏡に負けないぐらいのクリクリの大きな瞳。色白で睫毛が長ぐ、手足が強く握ったら折れそうなぐらい細い。

ルノワール君は無表情で本を読んでいた。


……失礼かもしれないけど……君男?」


ルノワール君は視線を私の方を見て小さな声で。


「・・・・・・うん」


首を小さく縦に降った。


「ああ、それは失礼。……一年間よろしくね」


「・・・・・・・・・・・・よろしく」


小さく呟いてまた視線を本に向けた。


・・・・・・これが今流行りの『男の娘』と言うやつか。女物の服を着ればまさしく美少女だ。




キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン


チャイムが鳴り生徒達は自分の席に座ろうと移動している。私も座るかな。







「え~皆入学おめでとう。俺は担任のユウジ・イチノミヤだ。受け持ち教科は数学。まあ、よろしくな」


担任のイチノミヤ先生は一言で言えばやる気のなさそうな。死んだ魚の目をしている先生だ。黒髪を掻いて立つのも喋るのもめんどくさそうな態度だった。


『こんな人が教師で大丈夫か?』


多分クラス全員が思っている事だろう。しかしカランはと言うと……


『イチノミヤて事は和国の人かな?そう言えばクスノキの祖先は和国出身だと聞いているな。和国は日本の江戸時代辺りの風景なのかな? 今度調べよう』


カランはクラスメイト達と違い、そんな事を考えていた。基本的にカランは他人にそんなに興味がないのだ。


「今日はまあ、自己紹介とか授業の説明が主だからな。今日は昼の召還の時間が今日の主な授業と思った方がいい。俺の授業は自己紹介で終わっりだから。今から廊下側から始めていいぞ」


イチノミヤ先生はそのまま窓際に置いてあるパイプ椅子に座った。


それから各個人で好きなように自己紹介をした。

簡単な自己紹介から受けを狙ったギャグをいったり|(スベってしまた人がいたが)思い思いに自分をアピールした。


「カイリ・ヤノハラです。よろしくお願いします」


あいつは礼儀正しくお辞儀をした。そう言えばあいつの前世の親御さんが行儀に厳しい人だて聞いたことあるな。

段々とクラスメイトが自己紹介をして遂に私の番になった。


「カラン・アンソニーです。座右の銘は『可もなく不可もなく』。ヨロシク」


そこまで言うとサッサと席に座った。他の人とあまり変わらない自己紹介だったので大して目立たなかった。





ただ一人、ある人物だけは私を見ていたのをこの時私は気づいていなかった。


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