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門番、魔王軍と交渉する〜ハズレジョブでも、話を聞く奴が世界を動かす〜  作者: ハル
副司令と新しい戦場

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第85話「封印層」

「封印が弱まると、何が起きる」


 俺は続きを聞いた。


「封印が破れると——「外」が入ってくる可能性がある」


「外というのは、ヴォルトが来た側か」


「そうだ。私が来た時は、偶然だった。入口が開いていた。でも——私が来た後、知性体たちが封印した。その理由は「私が危険だから」ではなかった、と今は思う」


「なぜだと思う」


「封印が強力すぎた。私一体を封じるためにしては——過剰だった」


「つまり、ヴォルトを封じたのではなく」


「入口を封じた。私は——入口を通ってきたから、一緒に封じられた」


 俺は「なるほど」と思った。


「入口を封じた理由は、お前ではなく——外から何かが来ることを防ぐためだった」


「そう考えると、辻褄が合う」


「入口は今、弱まっている」


「私が動き回ったことで、封印を維持する力が分散した。そしてさらに——」


 ヴォルトが少し間を置いた。


「外から、押している」


「外から」


「私が来た「外」から、何かが押してきている。封印の向こう側から。それが弱くなるのを待っている」



 



 俺は少し整理した。


 構造はこうだ。


 「外」から入口があり、ヴォルトがそこを通ってきた。迷宮の知性体たちが入口を封印した。ヴォルトは巻き込まれて封じられた。しかし「外」では、何かがまだ入口に向かって押している。封印が弱まれば、入ってくる。


「外からのものが入ってくると、どうなる」


「わからない。私が「外」にいたとき——危険だという感覚はなかった。ただ、今のあなたたちの世界の法則では——対応できないかもしれない」


「ヴォルト自身は、それを防げるか」


「……防げない。私はすでに、この世界の法則に馴染んでいる。長い時間、ここにいたから」


「馴染んでいる、というのは」


「封印を越えて「外」に戻ることができない。そういう状態だ」


「ということは——ヴォルトは「外」のものの侵入を止める力を持っていない」


「そうだ。止めるには——入口を再封印するしかない」


「再封印するには」


「封印した者たちが必要だ。迷宮の知性体たちが。ただし、彼らは今——」


「移送されて外に出た」


「そうだ」



 



 俺は少し沈黙した。


 移送は「ゴブたちを助けるため」にやった。ヴォルトが「聞ける者を探して動き回ったこと」が封印を弱め、知性体たちが逃げた。その知性体たちを俺が外に出した。結果として、封印を維持できる者が迷宮から出た。


「俺が——封印を弱めることに加担した、ということになるか」


「そういう言い方をするなら——そうだ。ただし」


「ただし」


「あなたが加担しなければ、知性体たちは逃げた先がなかった。「アレが動き回っている」状況は変わらなかった。封印はいつか破れていた。それだけのことだ」


「結果は同じだった」


「結果は同じだった。ただ、あなたが聞いたことで——今、話ができている。それは違う」


「カーラへの通信「王国に、全部話さなければならない」」


 俺は口の中で言った。


「王国に伝えなければならない」


「そうだ」


「伝えて——協力を得なければならない」


 ヴォルトが少し間を置いた。


「私たちが移動したことで、封印が弱まった」

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