エピソード1=チカラ二マサルモノハナイ
どーも2話めです
お楽しみ下さい
「最高指令長来て頂き光栄です。」
もとラマドーム司令官ランディはへりくだるようなポーズで私達を向かい入れた。
「どうもこの星のやつらには敵いません。お陰でこちらは既に多くの戦死者を出してしまいました。」
「残っている基地は?」
私の横にいるプロイノアが低い声で尋ねる。苛立っているようだ。
「これが最後にございます。」
「なに。」
かなり苛立っているのが横にいて分かる。彼の放つオーラが伝わってくる。めったに味あわない背筋の凍る黒いオーラだ。
舌打ちをして込みあがる怒りを抑えながら、プロイノアが続ける。
「残っているCHAは。」
「最高司令官殿の軍で司令官様も含めて4人。私どもは2人ですので合わせて6人といったところでしょうか。」
「敵のデータは。」
「司令官室でお話しましょう。さ、どうぞこちらへ。」
にたにたと笑うランディに連れられプロイノアは行ってしまった。
「あなたが、ジャックさんですか。」
不意に横から話しかけられたため少し驚いてしまった。振り向くとそこに青年が立っていた。男はコウキと名乗った。
「皆様はこちらです。」
コウキのあとにそって歩いているとふいに話し掛けられた。
「CHAレベルはどれくらいですか。」
「あなたもCHAを?」
「ええ、レベルはまだ5ですがね………」
「私は7ですよ。あまり変わりません。」
「忠告しときますよ。」
コウキは急に神妙な顔つきになって話しかけて来た。
「ここではレベルの高さはあまり関係ありません。ここでCHA装備者がやられたのはご存知で?」
「ええ、まあ。」
男の真意がわからない。いや実際は分かりかけていたのだが、そのことは認めたくなかったがゆえに分からないと思い込ませていた。
その壁は次の一言で一瞬にして崩れ去った。
「彼はあなたと同じレベル7でした………」
(えっ・・・)
認識できない、他の国の言語が聞こえてきたような気がした。非情にも'自分には理解できない国の言葉を話す者'は次の言葉をつなげる。
「しかしレベル3の装備者は既に7回も帰還しています。」
「………」
「いいですか。死にたくなかったらこの星のやつらをたおそうとしてはいけません。逃げて戦おうともしない上司への言い訳を考えることがよっぽど得策です。」
「最高指令長はそんな人じゃない。」
お前らの事情なんて知るか。俺の全てをレベル5なんかに否定されたくない。
「………分かりました。百聞は一見にしかず。言ってみれば分かりますよ。」
それきりコウキとは一言も話さなかった。案内された部屋につく。苛立っているのがはっきりと分かる。ジャックにとってCHAは彼の全てといっても言いぐらい彼のプライドを支えていた。それをレベル5に侮辱された。たかがレベル5に・・・
「プロイノア最高指令長からの連絡です。明日出兵するので今日は支度して休めとのことです。」
苛立った自分を落ち着けるようにソファに腰掛け、分かったと小さく答えた。
(あんな奴に・・・)
ジャック→ランディ
苛立つ。
最高司令官執務室を出たランディは心の中で舌打ちをした。
(何が最高司令官だ!成り上がりの奴らめ・・・)
彼もかつてはキャリアだった。しかしもう少しというところでしくじった。いや、はめられた、といったほうがいいかもしれない。かつてUSPの経済先進国だった祖国は、今や地方の都市まで成り下がった。それもこれも悪いのはメラノスの連中だ。あいつらさえいなければ自分はこうはならなかった。今ごろ何十人ものSPに囲まれなんの不自由もなく生活していたに違いない。
ただの思い込みに過ぎないのだが、彼はそう信じて疑わなかった。そして、その思いが彼を復讐へと向かわせた。
最も、残酷かつ安全な復讐を………
自分では勝つことは出来ない。ならば他の奴にたおしてもらえばよい………
その相手として選んだのが'彼ら'だった。
自分のCHAを破壊した彼らと戦わせる。簡単なことだった。
PCを立ち上げ、プロイノアにも隠していたデータを開く。そこに書かれていたのはこの星の先住民に関するデータだ。
これから怒ることを想像すると笑わずにはいられない。思わず笑みがこぼれる。シャットダウンするわけでもなくただおもむろにPCを閉じ、つぶやいた
(……ジャスミン )
ランディ⇒アレン NEXT-DAY
(戦いの時が来た。)
速くなる鼓動を抑えるようにアレンはつぶやいた。
「今回の作戦はエリアGの制圧。ここを抑えることで奴らを囲む包囲網を作る。ランディ、説明しろ。」
プロイノアに指名され昨日とは一転、神妙な趣で話し始める。
「えーここにいる奴らについて詳しいデータはまだ調査できておりません。ただ他の星の奴らとは桁違いなのでご注意ください。」
昨日とは違うランディが、やけに引っかかる。
「ただ、奴らの本拠地はここ、 この大陸中央にそびえる山にあるとされる。そこで、まずこの周囲をわれらUSP軍が固める。そして一気に攻め落とすというわけだ。」
けっこーアバウトだね。それだけ過信しているということか……
プロイノアが話す。
「そのための重要な作戦である。心してかかれ!!」
はっ!!と言う声が会議室に響き渡る。
「指揮は私が執る。その下にジャック、」
拍手が沸き起こる。それにあわせてジャックは軽く頭を下げた。僕も素直に拍手を送る。
「その他にアレン、コウキを中心として攻め落とすいいな!」
「「「はっ!!」」」
こうして出撃の時を迎えた。
アレン⇒???
「拳王様。侵略者に動きが、」
ガタイのいい彼の先には、ひときわ凄まじいオーラを放つ拳王様が座っていた。
「そうですか」
マイケルと呼ばれた彼は再び話し始める。
「潰しますか?」
彼女は少し悲しそうな顔をして続けた。
「シスターズを行かせなさい。まだ交渉の余地はあります。」
「交渉など!」
「黙りなさいマイケル。私は戦いは好まないのです。」
「これ以上我が国土を減らすわけには行きませんから………」
マイケル⇒ジャック
「ジャック様、エリアD上空に着きました。」
その報告を受けたジャックは、コクピットから出た。
「これより作戦を始める。地上部隊は俺について来い。」
はっ!!と掛け声を上げた兵士達が次々と上陸用の飛行艇に乗り込む。
「アレンこっちは任せた。」
「ええ、リーダーも健闘を祈ります。」
アレンと軽く握手を交わし、俺は地上へと降りた。
深い森が生い茂る道を進む。まだ昼だというのにあたりは薄暗い。ところどころ聞こえる鳴き声が不気味に響き渡る。
「リーダー、これより磁界の渦に入ります。」
磁界の渦というのは敵の本拠地があると思われる山から発生している強力な磁力線のことだ。この中に入るということは、通信機が使えなくなり、電気機器も調子が悪くなる。しかしCHAには通用しない。これがある限り奴等に勝ち目はない……
「ウグッ―――」
突然声が聞こえた。すぐに後ろを振り向く、しかし特に変わったことはない。兵士達も何も言わない。気のせいだと思い再び進む。
しかし彼は気づかなかったが、実は兵士の数は今一人減っている。
そしてさっきまで彼がいた場所には少量の血痕と砕け散った骨の跡が残っている。
―――そして敵はすぐ近くまで来ているということも、彼は知らなかった。
*************
あれから一時間ほど歩いただろうか、もうすぐ目的地に着く。
ここに来るまでの間、敵とは一回も遭遇しなかった。やはりコウキの言っていたことはうそだったに違いない、そう確信していた
明るい場所に出た。久しぶりに光をあびたような気がする。疲れの色が出ていた兵士の顔にも笑みが浮かぶ。一回休むことにした。
「あれ、トモキがいない・・・」
一人の兵士がそうつぶやいた。最初は嘘かと思った。でもそこでようやく違和感に気づいた。トモキだけではない。明らかに何人か減っている。何が起こったのか、考えるまでもなかった。
その理由が、彼の目の前に現れたのだから・・・
「――――ッッ!」
即座に全員が銃を向け発砲する。ちなみにこの銃というのはエネルギーをタンクに溜め込んで、レザーを撃つタイプの物で木の板程度なら貫通する力がある。
しかし、目の前に現れた人形の生き物にはまるで通用せず、近くにいた兵士に拳をおもいっきり振り落とした。
「ァ――・・・」
悲鳴をあげる暇もなかった。そしてゆっくりと拳を元に戻した。
そこにはさっきまで在った人の形は既に無く、数的の血が残っているだけだった。
「うわぁぁあぁあーーーーーー!!!!」
兵士達がいっせいに逃げ出す。そんな彼らを見て生き物はしゃべりだした。
「ったく逃げることないとおもうんだけどなぁ〜〜まだ八人目なのに・・・そっちに言っちゃうなんてつまんないなぁ〜〜」
さりげなくそんなことを言っている'彼女'はさらに言葉を続ける、
「みんなエリザベス姉さんに取られちゃうじゃない」
後ろから悲鳴が聞こえる。振り向くと逃げていた兵士達がことごとく殺されている。エリザベスと呼ばれた女は全てを片付けるともう一人に話しかける。
「ジェシカ、何か不満でも?」
「いいえ全く、あらもう一人いる、こいつでいいんじゃない♪」
「そうね・・・十分じゃないかしら」
おそらく彼らは女だろう。しかし明らかに鍛え抜かれた体がその事実を拒んでいる。
ジェシカと呼ばれた女がこっちを見て笑う
「自己紹介がまだだったね、私はジャスミン様直属の部隊『シスターズ』の一人、ジェシカ。でもってそっちが・・・」
「トップのエリザベスよ」
何を言っているんだ?ただそんなことを考えている暇は無い。一刻も早くこいつらを殺さなければ・・・
すぐにCHAを起動し、戦闘体勢に入る。2秒後には長さ二メートルもあろう大剣を装備し、ジェシカに切りかかった。
この剣どれほどすごいのかというと、厚さ何メートルもあろう鋼鉄の壁を一瞬で切り裂き、その衝撃波でさらに五メートル先の人を即死させるぐらいの威力を持っている。ビームソードみたいな仕組みなのでまず折れない。他の世界なら「チートだ!」といわれても仕方が無い。すなわちそれぐらいすごいのだ。
ただ今回振り下ろされたその剣はジェシカの体を切りつけるどころか、彼女の左手で軽く受け止められ、次の瞬間その剣先を握り締め、逆流したエネルギーによって剣は壊れた。
呆然としている俺をあざ笑うかのようにジェシカが言葉を言い捨てる。
「げんきだねぇ、殺すつもりは無かったのに…エリザベス姉さん一発いい?」
まるでどじなヒロインが主人公にお願いするかのような笑顔でそんなことを言っている。ただしそのお願いはかなり危険なのだが・・・
「ええ、一発ぐらいなら死なないでしょう。」
「ありがと♪」
次の瞬間、俺が武器を出し終えるよりも一瞬早く強大なエネルギーの塊が俺に直撃し、俺はそのまま意識を失った。
戦闘シーンを入れてみました
ちーとvsチートっておもしろいですねぇ
わくわくします(*⌒▽⌒*)
気に入っていただければ幸いです




