第7章 昔のマイカーに乗る喜び
ありさは鈴木実の霊を倉庫へ連れて来た。「お待ちどうさま。到着しました。鈴木さんのケンメリGTRはあそこだよ。」ありさは、一番目立っ所に置いてある、ケンメリGTRを指差した。「うわあ!あった。これだ!これ!久しぶりだなー!ケンメリさん。」鈴木実の霊はそう言って車を抱きしめた。「乗って見るかい?鍵だ!これ!この倉庫の敷地内ならいいぞ!ただ、ぶつけたりこすったりは勘弁してくれよ。そのケンメリは今じゃ2000万円は下らないから。」ありさは鈴木実の霊に鍵を渡した。鈴木実の霊は運転席に座ると奇声をあげた。「ヒーハー!」と叫んでエンジンを始動させた。一発でエンジンが爆音をあげた。ソレックスの吸気音がやっぱり独特だった。社外のステレオ、ロンサムカーボーイで松田聖子のチェリーブロッサムかけた。鈴木実の霊はクラッチを踏んでギアをかみしめるように入れてアクセルを踏むと倉庫を出て行った。しばらくして倉庫に帰って来て興奮して車を降りて来た。「最高ッス!整備ありがとう御座います。昔と変わりありません。昼間皆でここに来て、愛車自慢をしています。皆、思い入れが強い見たいです。僕そのマルーンの240zの中野さんと仲がいいんですよ。なんか、彼が乗っていた頃とコンディションが変わらないってあなたには感謝してましたよ。」鈴木実の霊はありさの顔を見た。「なんだ?皆、ここ来てんだね。私も皆に感謝されてここまで集めて来たかいがあったよ。給料これにすべてつぎ込んだからね、これから毎日、一人ずつ連れて来てやるか?明日は小向井さんだな?ハコスカGTRの女性の方。」ありさは鈴木実の霊に話かけた。「そのサメブル渋いっすね。」鈴木実の霊がありさの目を見つめた。「それか?1973年式だよ。シルバーボディがいかすよな?それのオーナーもいるのかい?」ありさは鈴木実の目を見つめた。「居ますよ!上田恒男さん。この人は事故で亡くなった人だよ。東京であった電車事故で亡くなったらしい。」鈴木実はありさの顔を見た。「そのサメブルは1000万円下らない。ここにある車、全て高く取り引きされる。」ありさは鈴木実の顔を見てニヤリ笑った。「財産築きましたね。」鈴木実はありさの目をじっと見つめた。「鈴木実さん。35GTR運転すっか?」ありさは鈴木実の目をじっと見つめた。「いいんですか?是非!こりゃ嬉しいや?」鈴木実はありさの目をじっと見てニコニコした。「鍵。はい。」ありさは鈴木実に鍵を渡した。「常磐道走るか?それ、車検ついてるからオッケーだよ。鈴木さんは助手席だけど、だって運転席に誰も乗って無かったら怖いだろう?」ありさは鈴木実の顔を見てニヤリ笑った。「そりゃあそうだ?アハハハ!」鈴木実も大爆笑した。二人は35GTRに乗って、鈴木実にエンジンをかけさせた。「うわあ!凄いパワー!音も最高ッス!」鈴木実はニコニコしながらありさを見た。「VR38DETTエンジン、3.8Lv6気筒ツインターボ480馬力だぞ?日本最強の車だよ。ケンメリGTRなんて目じゃないよ。」ありさはそう言って運転席に座った。35GTRは倉庫を出て一般道を走って土浦桜インターから常磐道に乗り東京方面に向かって走った。「え!今、高速道路は自動ゲートなんですか?ETCって言うんですね。」鈴木実はありさの横顔を見た。「そうだ!ETC,鈴木さんこの車の加速を体験して、アクセル踏み込むから。」ありさは本線に出る前に鈴木に言ってアクセルを思いっきり踏み込むと爆音とともに加速した。パンパンと爆音をこだました。「私、この車でこうやって時々高速道路を走っています。東京まで行くね。」ありさはハンドルを握りシフトアップをして制限速度で走った。三郷インターを通り越し湾岸線を走り首都高速を一周して帰って来てキャバクラの出勤7時までに帰って来てそのまま、35GTRで鈴木実の霊とお店に同伴した。お店に入って来た客が「この店寒くないか?」とありさに尋ねた。「そうですか?いつもと変わりませんが、強いていえば霊が居ますよ!」ありさはお客様の目を見てニヤリ微笑んだ。




