第19章 月曜日の通院が始まる
予約表を見ると11時に放射線治療と書いてあった。母親に同行してもらった。嶋田と会いたいのもあった。充希のタントカスタムで今日は立体駐車場に駐車し車を降りてエレベーターに乗り1階まで下り正面玄関から二人は入ると受付をしてラジエーションハウスへ向かった。ラジエーションハウスの受付に予約表を出し少し待つと嶋田先生が迎えに来た。「明神さん。お待たせ致しました。」嶋田先生は笑顔でありさの顔を見た。「嶋田先生。今日は母も一緒に来ておりますがよろしいでしょうか?」ありさは嶋田先生の顔を見た。「そうでしたか?放射線技師の嶋田一真です。よろしくお願いします。」嶋田は充希の前に立って充希の顔を見て頭を下げた。充希も立ち上り「ありさの母でございます。いつもありさがお世話になっております。私生活でもよろしくお願いします。」充希は嶋田の顔を見て優しく微笑んで頭を下げた。「どうぞ、こちらへ今日は高橋先生もおられます。」嶋田が先を歩きありさと充希はその後を歩いた。「高橋先生が電流電場治療をやりますので。」嶋田が言った。三人は放射線治療室へ入った。「明神さん、今日は仰向けになって寝てください。お母様はこちらへお座り下さい。」嶋田が言った。ありさはウィッグを取ってウィッグかけにウィッグをかけて仰向けに寝た。すぐに機械が動き出し10分くらいで終わる。「明神さん、ご苦労さまでした。終わります。」ありさは立ち上りウィッグをつけた、椅子に座っていると奥から高橋先生が出て来た。「こんにちは。」と高橋が声をかけた。「こんにちは。」ありさと充希も挨拶をした。「こちらへどうぞ。」高橋が声をかけ部屋から出て行った。「嶋田先生ありがとう御座いました。失礼します。」二人は嶋田先生の顔を見て頭を下げて部屋を出て、高橋先生の後を二人は歩いた。ラジエーションハウスの一部屋に入った。初めて入る部屋だった。部屋に入ると電流電場治療装置の前に座らされ頭にそこから繋がる装置を付けられた。「この機械はハイボルトタイプで150vから400vまで電流を流せます。まずは150vからボルトをあげて行きますよ。痛かったら痛いと言って下さい。」高橋先生はありさの目をじっと見つめた。「はい。」ありさが返事を返した。高橋先生がスイッチを入れた。「150vから行きますよ。」高橋先生が言った。「うわ!来たあ!痛くないです。」ありさが言った。「それでは、このままで1時間やります。」高橋先生がありさの目をじっと見つめた。「この時間に点滴をやりますね。抗がん剤投与です。」高橋先生が用意してあった。ガートル台と点滴をありさの左側に置いて左腕に針を刺して点滴をつなげた。「ありささん。頭の方はいかがですか?」高橋先生が尋ねると「大丈夫ですよ。気持ち良い。」ありさは高橋先生の目をじっと見つめた。「そのままやりますね。」高橋先生がありさの目をじっと見つめた。「先生、質問があります。今週から仕事行っても大丈夫ですか?後、車のツーリングに行くつもりでいます。日光まで。」ありさが尋ねると「どちらも良いでしょう。問題ありません。」高橋先生はありさの顔を見て優しく微笑んだ。「頭が痛い時ありますか?その時の為に痛み止め出しておきます。帰り薬局に処方箋を出してください。痛くなった時の薬です。遅くなりましたがありささん。ウィッグとてもお似合いですよ。」高橋先生がありさの目を見て優しく微笑んだ。「あら!嬉しいです。ありがとう御座います。」ありさは高橋先生の目を見て静かに微笑んだ。「お母様は、つくば記念病院の看護師長だったそうですね。後藤部長から聞きました。娘さんの為に退職されたとかで?もったいないですね。復帰の際は当院も考えてください。」高橋先生が充希の目をじっと見つめた。「ありがたいお言葉でありますが復帰の際はつくば記念病院に戻って来いと医院長に言われてまして。」充希は高橋先生の目をじっと見て、頭を下げた。「あ!そうですか?私の出る幕ではありませんね。失礼いたしました。」高橋先生は充希の目を見て頭を下げた。「ありささんは旧車が好きなんですよね。今は、何の車を乗ってますか?」高橋先生がいきなり車の話をふって来た。「今は主にBMW2002ターボの1975年式です。ツーリングに行く時はフェアレディ240zの1972年式に乗ります。」ありさが笑顔で高橋先生の顔を見た。「懐かしいですね、私の若い時の車てま。私も欲しかった車です。フェアレディ240zなんか憧れです。私はその頃はハコスカハードトップGTXに乗っていました。」高橋先生がありさの顔を見た。「高橋先生、現在そのハコスカハードトップGTXは約400万円くらいで売ってますよ。ハコスカハードトップGTRだったら2000万円はしますよ。」ありさは高橋先生の顔を見て目を丸くした。「そんなにするのかい?良いビジネスになるな?」高橋はありさの顔を見て驚いた表情を見せた。「それをこれから私が始めます。余命2年のうちにコレクションの97台を売却します。」ありさは高橋先生の顔を見てニヤリ微笑んだ。「高橋先生。この部屋でメールしても良いですか?」ありさが高橋先生の顔を見た。「かまわんが!」高橋はありさの顔を見てに答えた。「ちょっとメールします。」ありさはカバンからスマホを出して、中川さんにラインを送った。「ツーリングの件、聞きました。フェアレディ240zの件と私のフェアレディ240zの登録と車検をお願いします。明日の夕方6時以降に倉庫でお待ちします。」とラインした。頭へのビリビリは続いていた。1時間経つとブザーがなり電流電場装置が止まった。「抗がん剤の点滴はまだまだ続くから。もう1時間やるか?」高橋先生がありさの顔を見た。「先生、喉渇いたから水買って来ていいですか?」ありさが尋ねると「良いでしょう?」高橋先生はありさの顔を見た。「ただ頭の電流が流れてる時は飲まないでください。」高橋先生がありさの目を見つめた。「はい。分かりました。お水買って来ます。」ありさは頭の線を外してもらいガートル台をガラガラと引っ張って、自動販売機まで行ってミネラルウォーターを3本買って来た。高橋先生に1本を渡した。「私の分まで、すまない。ありがたくいただきます。」高橋先生はそう言ってありさに頭を下げた。母親に1本渡した。もう1本は自分であけて一口飲むと高橋先生が頭に線を付け機械のスイッチを入れた。頭のビリビリが始まった。それから2時間で点滴が終わった。電流電場治療はその1時間前におわっていた。「明神さん、本日の治療はこれで終わります。ご苦労さまでした。明日の予約もお願いします。明日から別の治療を始めます。分子マーカーやグリオーマです。」高橋先生がありさの顔を見て微笑んだ。「ありがとう御座いました。」ありさと母親は高橋先生に頭を下げて放射線技師の嶋田先生に顔を出して。「ありがとう御座いました。帰ります」と嶋田先生に顔を下げて会計して予約を取って帰路についた。ありさの治療は、ほとんど土日以外は毎日行われた。これがこの日から良くなるまで続けられた。




