第18章 久しぶりの霊との対面
「お母さん。久しぶりに車の倉庫寄って良い?」ありさは母親に聞くと「いいわよ。寄りなさい。久しぶりにありさのコレクション見たいから。」充希はありさに答えた。「お母さん。ありがとう!皆に会えるかな?」ありさが言うと「皆って誰よ?」充希が尋ねた。「車の初代オーナー達の霊だよ。」ありさが答えた。「ありさも見えるようになったんだっけ?」充希は言った。「うん。そうだよ。でもね。私は、彼らとうちの施設で亡くなった人しか見えないだよ。他の霊は見えない!なんでだろう?」ありさが不思議そうに言うと「たぶん。それで良いだと思うよ?」充希が答えた。しばらく走ると倉庫へ着いた。車を降りて、ジャラジャラしてる腰の鍵のキーホルダー中から倉庫の鍵を引っ張ると鍵穴に入れ回すと倉庫のシャッターがガラガラと開いた。中にびっしりと旧車が並んで居るのが見えた。その中心に皆の霊が集まっているのが見えた。霊達もシャッターが開く方を一斉に見た。ありさだとわかると全員近寄って来て答えをかけて来た。「ありささん。久しぶりです。退院おめでとう。今日退院だと聞いて、ここに集まっていたんだよ。病気は大丈夫ですか?宮本と宮代さんと理事長から聞きました。」鈴木実の霊が言った。「大丈夫だけど仕事はしばらく休む。これ!見て」ありさはウィッグをとって丸坊主の頭を見せた。「脳腫瘍の放射線治療でこんなになっちやった。こっちは私のお母さん。よろしくね。お母さんは皆の事見えるから話も出来るよ。」ありさはそう言って母親を紹介した。「ありさの母の充希です。お世話になります。私は、昔から霊は見えますよ。だから皆さん一人一人の顔と着てる物はわかりますよ。」充希は霊に自己紹介して頭を下げた。霊達がザワザワし始めた。「皆ああ!愛車に乗りたいだろうと鍵持って来たから今開けるね。」ありさはそう言って1台1台、車の鍵を開けていった。まずは、鈴木実のスカイラインケンメリGTRを開けてあげた。続いて、上田恒男さんのサメブルを開けてあげた。続いて、坂本喜一さんのフェアレディ130zマンハッタンカラーを開けた。次にフェアレディ130z、次にフェアレディ130z、次にフェアレディ30z、フェアレディ31z、フェアレディ32zハコスカハードトップ、ハコスカ4枚、スカイラインケンメリGTX、スカイラインケンメリGTX4枚、スカイラインジャパンGTX、スカイラインジャパン4枚、スカイライン鉄仮面s30、スカイラインs31、スカイラインs32GTR、ブタケツローレルSGX、ブルーバード910、トヨタセリカLB.トヨタセリカダルマ、トヨタソアラ10,トヨタソアラ20、トヨタマークIIツインターボGX71、トヨタマークIIGX61、トヨタスープラ70,トヨタレビンAE86,トヨタトレノ86、トヨタ800、トヨタスターレットKP47、マツダサバンナRx3、マツダRx7.マツダRx7FD3タイプR、マツダRx7FD3タイプR、ニッサンシルビアs110、ニッサンシルビアs13、ニッサン180クーペ、ニッサンチェリー、ニッサンセドリック230,ニッサンセドリック330、ニッサンセドリックY30、ホンダR2,ホンダステップバン、ホンダシビック、ホンダプレリュード、ミツビシギャランGTO、ミツビシギャランラムダ、ミツビシランサーエボリューション、「皆さん、自分の車に乗ってください。」ありさは叫ぶと一斉に霊達は自分の車に乗り込んだ。「乗りながらで良いから聞いて頂戴!私の余命は2年よ。それまでにここにある車、処分する事になりました。ここにいる人達の車は一番最後にするわ!」ありさは倉庫内に叫ぶと霊達はザワザワし始めた。「今日鍵開けておくから好きなだけ乗っていてください。」ありさが叫ぶと霊達はザワザワし始めた。「ありささん。死んじゃうんですか?」鈴木実の霊が聞いて来た。「余り良くない腫瘍でね。膠芽腫と言う最悪の腫瘍なんだよ。たがら、先生は余命宣告をしたんだね。でも治るよう、これから毎日病院に通って治療をうけるんだよ。完治した例は沢山あるから、私も希望は捨ててない。早くそっちの世界に行きたくないからね。皆で死神に迎えに来ないよう頼んでくれないかな?」ありさはそう言って皆の霊に頭を下げた。「わかりました。なんとか頑張ってみます。」鈴木実の霊がありさの顔を見て優しく微笑んだ。「なあ!皆、わかってるよな!ありささんを助けてやるよなあ!」鈴木実の霊が叫ぶと「ぅおぉ!」と全員が叫んでありさに近寄ってありさを女性の霊二人が抱きしめた。「ありがとう!皆!大きな助けになるわ。」ありさと母親の充希は涙ぐんで「ありがとう!必ず良くなるね。」と全員に頭を下げた。「また、施設のバイトに来てください。真知子さんや皆も待っていますよ。」女性の霊の大島信子フェアレディ32zのオーナーがありさの顔を見て微笑んだ。「皆、ありがとう!近いうちに施設に出勤するから真知子さんや皆にもよろしく伝えてくれ!今日は気が済むまでここにいて良いぞ!私らは帰るから。それじゃあ!あばよ。」ありさは皆に手を振って倉庫のシャッターを下ろして、鍵を閉めた。ベンベターボに二人は乗り込んだ。「ありさ、退院祝いに土浦の中台レストランでしゃぶしゃぶ食べて行かない?お父さんも呼んであげよう。」充希が言った。「わかった。行こう!もう、5時か?ゆっくりしてからな。」ありさは時計を見て言った。「ありさ、車、結構な数あるね。どれくらいで売れるんだい?」充希が尋ねた。「高く見積もれば3000万円かな?叩かれれば2500万円くらいにはなる。3000万円なら元だよ。2500万円だと損するな?でもベンベターボとフェアレディ240zは手元に置くから。どっちにしてもとんとんだな?」ありさは答えた。「そうか?それだけつぎ込んだんだね。あんたも好きだよね。今度は、根治に向かって頑張るんだね。」充希はそう言ってありさの横顔を見て微笑んだ。母親はメールをしていた。「お父さんにメールしたわよ。向こうの方が早いかもって?」充希が言った。「スピード出すね。」ありさはアクセルを踏み込んだ。ありさの借り倉庫はつくば市吉瀬にあった。そこから中台レストランまではすぐの距離であり土浦学園線から八間道路に入りすぐ右に曲がれば中台レストランがあった。専用駐車場に車を入れていると父親の車も入って来た。クラクションを鳴らして挨拶をすると父親もクラクションを鳴らした。三人は車を降りて、中台レストランまで歩いた。レストランのドアを開けると「いらっしゃいませ。」と従業員から声がかかり、席に案内された。「いつもご贔屓に明神様、いらっしゃいませ。お決まりになりましたらお呼びください。」従業員が声をかけ下がった。「飯村牛のしゃぶしゃぶと弓豚のしゃぶしゃぶセットしようよ。お父さん。」充希が父親に言った。「良いぞ。」父親が言った。「ありさもそれで良いよね。」充希がありさの顔を見た。「良いよ。」ありさが言った。「すいません。注文お願いします。」と充希が叫ぶと奥から従業員が出て来て「飯村牛しゃぶしゃぶ弓豚しゃぶしゃぶセットを3つお願いします。」充希が頼んだ。「プラス800円で本日のオードブルが付きます。プラス1000円で自家製デザートに変更しコーヒーをお付け出来ますがいかがでしょうか?」従業員が尋ねると「いつものように付けてください。」充希が答えると「かしこまりました。コーヒーは食前と食後どちらにいたしますか?デザートは食後ですよね。」従業員が尋ねた。「先に頂戴!」充希が答えると「ありがとう御座います。少々お待ちください。」従業員はオーダーを取り奥へ消えて行った。食前にコーヒーを従業員が持って来た。「ありさ、退院おめでとう。これから治療が続くけど根治するよう、お父さんは願っている。頑張ってくれ。病院食しか食べなかったから今晩は、ステーキも頼んで良いぞ、食べられそうならな」父親の恒泰がありさの顔を見て微笑んだ。「私、ちょっと痩せすぎかな?お母さん?体重ね今朝測ったら49キロだった。身長160センチだから。ネットで調べたら56キロが健康的な体重だってさあ!だから痩せすぎよね。もっと食べなきゃね。腫瘍も完全になくならないかな?」ありさは母親の顔を見て言った。「そんなに太らない方が良いよ。51キロくらいのスタイルが良く見える美容体型で良いとおもうよ。あまり食べ過ぎてありさの病室の人達みたいに糖尿病が怖いから!」充希はありさの顔を見て言った。「そうだよね。私は昨日まで50キロだったんだ。髪の毛が1キロ減って49キロになったと思ってるよ。だって減る要素それしか考えられないから、食事は毎回完食してるし、運動もしてないし!お父さん。見てこの頭、」ありさはそう言ってウィッグをとって丸坊主の顔をお父さんに見せた。「綺麗になくなったな!放射線治療って怖いな?そのウィッグつけていれば良い女だ!お前は!」恒泰はそう言って、ありさの顔を見て優しく微笑んだ。「コーヒーお待ちどう様。」従業員がコーヒーを運んで来た。「今、お料理をお持ちします。」従業員は三人に笑顔を振りまいて下がった。すぐに従業員が来てしゃぶしゃぶ鍋をセットして行った。そしてオードブルを持って来た。続いて飯村牛と弓豚と野菜ときしめんを持って来た。「デザートは食後にお持ち致します。」従業員はそう言って下がった。「いただきます。」三人は合掌した。充希が飯村牛を鍋に入れた。ありさと恒泰は肉が出来るまでオードブルをつまんだ。しばらく待つと充希が「はい!出来たわよ。」と恒泰とありさのタレの器に飯村牛を入れた。充希も自分の器に飯村牛を入れ食べると次の肉を3枚入れた。そうやって一人6枚の飯村牛を食べて次は弓豚をありさが充希と交代して入れた。「お父さん。長期休暇を取れるのは何時頃になるの?三人で温泉旅行でもしようと考えてるのよ?」ありさが恒泰に尋ねた。「長期休暇か?夏のお盆に5日くらいだな。」恒泰はありさの顔を見て答えた。「お盆かあ?暑いなあ?暑い時期に温泉旅行もありかな?お母さん。」ありさは充希の顔を見て優しく微笑んだ。「良いじゃない。東北地方とか北海道なら?」充希がありさの顔を見て答えると「それじゃあ!北海道にするか?費用は私が持つから。全額。飛行機代もね。それじゃあ!お盆ね。予定してぃてね。お父さん。」ありさが恒泰の顔を見て優しく微笑んだ。「うん。わかった。ありさお金あるのか?」恒泰がありさの顔を微妙な表情で見た。「心配しないで、たんまりあるから、35GTRを1台売ればなんとかお釣りが来るから。大丈夫です。」ありさは恒泰の顔をニヤニヤしながら見た。ありさは弓豚を恒泰と充希の器に入れた。自分の器にも入れた。三人は弓豚しゃぶしゃぶを食べた。そして、新しく弓豚を1枚入れた。ありさは肉を丁寧にお湯にくぐらせて赤身がなくなるのを見定めて肉をあげて、恒泰と充希の器に入れた。自分の器に入れ食べると新しく弓豚をお湯にくぐらせて赤身がなくなるのを見定め肉をあげた。これを10回繰り返した。弓豚が食べ終わり、今度は野菜ときしめんを入れてきしめん鍋を作り始めた。しばらく煮て「きしめんが出来たわよ。」充希が器に取り恒泰とありさに渡した。自分の分も器に取り、三人はきしめんを食べ始めた。きしめんが食べ終わる頃、デザートが出て来た。「お父さん。私、彼氏出来たのよ。病院のラジエーション技師の先生、来週日曜日に初めてデートするんだ!このレストランで食事しようかな?」ありさが父親の顔を見て優しく微笑んだ。「そうか?初めてか?彼氏が出来たのは?充希、ラジエーション技師の給料はどうなんだ?」恒泰は充希に現実な事を聞いた。「そうね。看護師長とあまり変わらない。看護師よりはマシね!」充希は恒泰の顔を見て静かに微笑んだ。「悪くはないな?普通のサラリーマンよりマシって所か?」恒泰は頭の中で計算していた。「充希は会った事あるのか?」恒泰は充希の顔を見た。「いや、まだ会ってない。」充希は恒泰の顔を見た。「ありさ、上手く行ったら合わせてくれよ。お前は入院して、男をゲットしたって言う事か?不思議な縁もあるもんだな?」恒泰がありさの顔を見てニヤリと笑った。「あなた、私達も出会いは病院じゃない。忘れたの?あなたがうちの病院に健康診断に来た時、あなたが私に声をかけて来たのがきっかけじゃない。お互い若かったね、25歳の時よ。あなたと私、大学卒業して次の年ね、二人とも新入社員でペイペイだったね。」充希が恒泰の顔を見てニヤリ微笑んだ。「市役所の集団健康診断の日に俺は忌引休んでしまって受けられなくて、たまたま、日曜日にも健康診断が出来る病院がたまたま、充希の病院だけで受けに行ったら、良い女がいるなぁって思い声をかけてら充希だったんだよ。何故か次の日に会って、やっぱり、ここのレストラン中台でしゃぶしゃぶを食べたんだよなぁ?それから付き合うようになってすぐにありさが出来たんだよ。」恒泰がありさの顔を見た。「お父さん達も初デートここだったんだね。私もここにするわ。」ありさは、恒泰の顔を見てニコリ笑った。「そうしなさい。ここの料理は美味しいからハズレなしよ。」充希がありさの顔を見てニコリ笑った。「日曜日は予約取った方が良いかな?」ありさは、充希の顔を見た。「いらないわよ。心配なら会計の時聞いてみなさい。」充希がありさの顔を見て静かに微笑んだ。「そうだね。」ありさは充希の顔を見た。「ごちそうさまでした。あーあ!美味しかったです。」ありさは合掌しスプーンを置いた。「ごちそうさまでした。」恒泰と充希も食べ終わると「今日の勘定は俺が払う。」恒泰が伝票と取って席を立って会計に向かった。ありさは予約はしなかった。「お父さん。ごちそうさまでした。」ありさが恒泰に声をかけると「見舞いいけなかったお詫びだ。気にするな!」恒泰が言った。三人は駐車場まで歩いて車に乗り込んだ。先頭を恒泰の白のプリウスをありさのベンベターボが追っかけて自宅がある土浦市中高津まで車を走らせた。




