第16章 ありさの愛の告白
幸恵とありさはおなじグループ会社で働いていた事が桜井拓海店長のお見舞いでわかった。幸恵はレジェンドと言うお店でありさはローゼズっていうお店で働いていた。5年前桜井はレジェンドのボーイだった。幸恵は万年ナンバーツーでトップの恵麻にはいつも負けていた。それが嫌で水商売から足を洗っていた事がわかった。脳梗塞を起こしたのは昼間の仕事に移ってからストレスと糖尿病からの血栓が頭の血管に詰まったせいのものだった。会社で倒れたからすぐに救急車でこの病院に運ばれたらしい。すぐに手術が出来てラッキーだったのかもしれない。労災も下りた。あまり入院費は気にしてない。ゆっくり休むつもりでいた。桜井はそれとは知らずに偶然に病室でバッタリあったものだからお見舞いを持たずに来てしまい。財布から1万円を包み渡していた。「好きな物でも買えと。」済まなそう顔をしていた。桜井は幸恵が脳梗塞になったと聞いて驚いていた。二人は6年ぶりの再会だった。「アノ頃は助けてあげられずすまなかった。」と言って病室を出て行った。ありさには「無理しないでいいから」と言葉を残した。ありさもゆっくり休むつもりでいた。復活したかったからだ。でもコレクションの車は霊で来ている人意外は売却するつもりでいた。そのお金で家族旅行を考えていた。
翌朝、6時に起床し、ガートルをガラガラと引きながらトイレに向かった。そして、体重を測る。50キロ毎日変わらずベストコンディションで廊下は薄暗く寒いパジャマ1枚で病院内をウロウロしているせいで周りの目も気にしてられずにいる自分にこの日入院8日にハッと気づいた。ガートル台をガラガラ引きながら病室へ戻ると部屋には朝日が差し込んでいた。ありさは朝日に向かって腕を組んで今日、嶋田一真先生に告白しようと語りかけた。そしてベッドに入ったら看護師がナースカートをカラカラ引きながら病室へ入って来た。朝のルーティンだ。熱を測り血圧を測り糖尿病患者には血糖値を測り血糖値の高い患者にはインシュリン注射を打って病室を出て行った。7時になると看護師がコンテナをゴロゴロ引きながら朝食を配膳してくれた。ありさは「いただきます。」合掌してパンにバターを塗ってパンをかじった。牛乳を飲みながらパンをかじって、最後にヨーグルトを完食して「ごちそうさまでした。」合掌して朝食を終えた。30分くらいで看護師がトレーを回収に来た。8時30分には点滴の交換をした。土日は高橋医師の回診はない。10時に斎藤さんのリハビリの理学療法士の小泉先生が病室へ入って来た。「おはようございます。」小泉先生が挨拶すると全員で「おはようございます。」と挨拶をした。斎藤さんは黒のジャージに着替えていた。スニーカーを履いてベッドサイドの椅子に座って待っていた。「いってきます、」斎藤は小泉先生と病室を出て行った。10時30分には看護師がありさの所へファイルを持って来て「11時からラジエーションハウスにて放射線照射があります。これを受付に出してください。」看護師が言って病室を出て行った。ありさはドキドキしていた。告白なんて初めてだからどう言おうか、ウキペディアで例を探した。【愛の告白セリフ】と検索すると結構な数の例文が出て来た。その中で言いやすそうな言葉を選んだ。王道を選んだ。練習をしに談話室にガートルをガラガラ引きながら行って言葉に出して練習した。上手く言えたので談話室を後に病室へ帰って10分前にラジエーションハウスへと向かった。受付にファイルを出すといつもの女性が座っていた。「こんにちは。お願いします。」ありさは女性に挨拶をした。「おはようございます。そちらでお待ちください。」女性がありさの顔を見た。ありさはベンチに座って待つとしばらくして嶋田先生が迎えに来た。「明神さん。こちらへ。」嶋田がありさの顔を見て優しく微笑んだ。ありさは頷いて嶋田の後について歩いた。ガートルをガラガラ引きながら歩いた。「今日はうつ伏せに寝てください。」嶋田先生がありさの顔を見て優しく微笑んだ。「はい。」ありさは言ってうつ伏せに寝た。放射線照射が始まった。10分くらいで終わった。「明神さん。ご苦労さまでした。」嶋田先生がありさの顔を見た。ありさは勇気を振り絞って「私、先生の事が前から好きでした。彼女さん、いなかったら、病気持ちですが私と付き合っていただけませんか?お願いします。」ありさは顔を真っ赤にさせて嶋田先生の目をまっすぐ見て言った。「はい、分かりました。まずは食事からお願いします。私の携帯番号です。」嶋田は用意していたように携帯番号の書かれた紙をありさに渡した。「ありがとう御座います。後でショートメールを送ります。失礼します。ありがとう御座いました。」ありさはニコニコしながら嶋田先生の顔を見て部屋を後にした。その頃、幸恵も小泉先生に告白をしていた。ウキウキな気分で病室へ帰って「ただいま、」ありさは病室の皆に挨拶をした。「ありささん。告白したのね。成功したみたいね、あなた、わかりやすいから、バレバレよ。」幸恵がありさの顔を見てプッと吹き出して笑った。「私も告白して成功したよ。お互い今日は吉日ね。」幸恵がありさの目を見てニヤリと笑った。そこへ看護師の中山が抗がん剤の交換に来た。「あなたのお母さん。つくば記念病院の内科病棟の看護師長たったのね。調べたら出て来たから。びっくりしたよ。」中山はいきなり母親の話をして来た。「うん。そうだよ。私の為に辞めた見たいだけど。」ありさは中山の顔を見た。「辞めてしまったんだね。もったいないね。娘さんの為か?仕方ないわね。」中山はありさの顔を見て微笑んだ。「私がこんな病気にならなかったら辞めずにすんだに申し訳ないよ。」ありさは悲しい顔をして中山を見た。「お母さんがやる気になれば実績が凄いからどの病院でも雇ってくれるはずだよ。そんなに卑下しなくても良いと思うよ。うちの病院でも雇うはずだよ。」中山はありさの顔を見て優しく微笑んだ。12時になると看護師がコンテナをゴロゴロ引いて昼食を運んで来た。全員に配膳すると「ごゆっくり召し上がってください。」一声かけて病室を出て行った。「いただきます。」ありさは合掌して箸を持って食べ始めた。今日は魚の煮付けだった。「ごちそうさまでした。」合掌して箸を置いた。ありさは嶋田先生にショートメールを書いて送った。内容は明後日で退院する事と今後、退院してからの事だった。土浦のキャバクラで働いて居ることも正直に書いた。2時になると母親が面会に来た。「月曜日退院だから荷物片付けようか?」と言ってキャリーバックに荷物をまとめ始めた。「フルーツ食べちゃわない?皆さんもいかがでしょうか?」母親は同室の入院患者に声をかけた。「あのー、お気持ちはありがたいのですが、糖尿病なので遠慮いたします。すいません。皆さんもそうなんですよ。甘いもの控えております。」幸恵が隣のベッドから母親の顔を見て優しく微笑んだ。「あら!そうでしたね。私とした事がすいませんでした。」充希は同室の入院患者の顔を見て頭を下げた。荷物の整理は終わった。あまり、持って来てなかった。「お母さん。私、ラジエーションハウスの嶋田先生に告白しちゃたよ。オッケー貰った。後で会ってね。」ありさは笑顔で母親の顔を見た。「あら!初めてでありさにしては、上出来だわね。上手く行くといいね。病気も完全に治るかもね。病は気からって言うじゃない。張り合いが出来れば人間生きる気が出るわよ。きっと!」母親はありさの顔を見て優しく微笑んだ。「ありさ、調子は良さそうだね。これから、お母さんも助けるから。任せて!」母親はありさの目をじっと見つめた。「ありさちゃん。上手く行ったんだね。おめでとう!」福島さんが声をかけてくれた。それから同室の皆でその話になり幸恵も小泉先生に告白した事を話ともっと盛り上がった。ここの入院患者がイケメン先生を持って帰ったと。母親が「ラジエーション技師と理学療法士の給料はあまり高くないよ。期待しないでね。夫婦二人と子供一人は食わせて行けるくらいはあるから!」と現実に引き戻す発言をした。「そしたら、私が看護師に復帰するわよ。今の車売れば良いお金になるしね。」ありさが言った。「ありさ、もう長生きする前提でいるじゃない。良い傾向だわ。その調子!まるで余命宣告された人じゃない?流石だわ!」母親はありさの顔を見てニヤニヤした。そういう時間も5時になり面会終了時間が来て母親は病室を出て行った。返事が返って来たのは午後6時過ぎだった。「本当に僕で良いでしょうか?良く考えてください。僕は明神さんと付き合って貰えるのなら幸せです。食事は退院してからの日曜日に予定して置いてください。これからも毎日変わらず会えますから。通院するのですよね、予定に入っております。」と返事が来た。ありさがスマホを見てニヤニヤしてると隣のベッドの幸恵が「何?ニヤニヤしてんのよ。メール来たの?」幸恵がありさの顔を覗きこんだ。「そうなの!これからも毎日変わらず会えるねだってさあ!」ありさはニコニコしながら幸恵の顔を見た。6時になると看護師がコンテナをゴロゴロ引いて病室に入って来た。夕食の時間だ。看護師が全員に配膳して出て行った。今晩は豚肉の生姜焼きだった。「いただきます。」合掌して箸をとると生姜焼きを一口食べた。「ごちそうさまでした。」ありさは合掌して箸を置いた。寝る時間までスマホで車買い取りの情報を見て過ごした。入院生活も残す所後1日になった。皆さんともお別れだった。時間まで皆と募る話をした。皆の事を知る事が出来た。9時に就寝となるので、ガートルをガラガラ引きながらトイレに行った。病室に帰って来てベッドに寝た。今日は夢見が良さそうだった。電気が消された。




