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役立たずと追放された俺、唯一の相棒の犬が実は神獣だったので全てを見返すことにした  作者: ののりり


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第8話 「新たな強敵出現——最強コンビ、いきなり試される」

「じゃあ、さっそく行きましょう」

リリアが軽やかに言う。

「どこに?」

「決まってるでしょ。情報集めよ」

肩をすくめながら、俺の前を歩き出す。

「神獣の手がかりは、魔物の異常発生と関係してる可能性が高いの」

「異常発生、か」

確かに、さっきの魔物も普通じゃなかった。

「この近くで、ちょっと厄介な案件があるのよ」

リリアが振り返る。

「受けてみる?」

「面白そうだな」

即答した。


数十分後。

俺たちは、依頼の場所に到着した。

森の奥——空気が明らかに重い。

「……これは」

思わず呟く。

「普通じゃないわね」

リリアの表情も引き締まる。

「ワン……」

フェンが低く唸った。

その時だった。

——ズンッ

地面が揺れる。

「来るわ!」

リリアが剣を構えた。

次の瞬間。

森の奥から現れたのは——

「……デカすぎだろ」

思わず息を呑む。

今までの魔物とは、明らかに格が違う。

全身を覆う黒い装甲。異様な赤い目。

「グォォォォォッ!!」

咆哮が、空気を裂いた。


「これ……上級どころじゃない……」

リリアが小さく呟く。

「完全に規格外よ」

だが——

「いいじゃねえか」

俺は笑った。

「ちょうどいい相手だ」

「……余裕ね」

リリアがちらりとこちらを見る。

「試してみるか?」

俺は一歩前に出た。


「私も行く」

リリアが隣に並ぶ。

「一人でやらせる気はないわ」

「……頼もしいな」

自然と笑みがこぼれる。

「行くぞ」


魔物が突進してくる。

地面を抉りながらの突撃。

「速い……!」

リリアが横へ跳ぶ。

俺も同時に動く。

「はっ!」

リリアの剣が、魔物の装甲に叩き込まれる。

——キィン!!

「硬っ……!」

弾かれる。

「普通の攻撃は通らないか」

俺は状況を分析する。

「なら——」

力を込める。

「ワン!」

フェンが前に出る。

「いや、まだだ」

俺は手で制した。

「まずは俺たちでやる」


魔物が再び襲いかかる。

今度は——上からの一撃。

「くっ……!」

受け止める。

衝撃が腕に走る。

「重いな……!」

だが——耐えられる。

「レイン!」

リリアが叫ぶ。

「任せろ!」

俺は力を解放した。

体の奥から、あの力が溢れる。

「——はあっ!!」

拳を叩き込む。

ドゴォォンッ!!

だが——

「……浅い」

魔物は倒れない。

「やっぱり普通じゃないわね!」

リリアが距離を取る。


その時だった。

「ワン!」

フェンが前に出た。

そして——

体が、光に包まれる。

「ちょっ——ここで!?」

リリアが目を見開く。

現れる、神獣の姿。

その瞬間——

魔物の動きが止まった。

「……え?」

リリアが固まる。

「な、に……あれ……?」


「フェン、やれるか?」

「グルルル……!」

低い唸り。

次の瞬間——

消えた。

「え——」

視界から消失。

そして。

ドゴォォォォンッ!!!

圧倒的な衝撃。

魔物の巨体が吹き飛ぶ。

地面を転がり、木々をなぎ倒す。

「……は?」

リリアが呆然と立ち尽くす。


静寂。

そして——

「ワン!」

元の姿に戻ったフェンが、誇らしげに鳴く。


「……ねえ、レイン」

リリアがゆっくり振り返る。

その目は——完全に確信していた。

「今の、何?」

「さあな」

俺は肩をすくめた。

「ただの犬、じゃないのは確かだな」


リリアはしばらく黙っていたが——

やがて、小さく笑った。

「……面白いじゃない」

その瞳には、強い興味が宿っていた。


——完全に、バレ始めている。

だが、それも悪くない。

むしろ——

ここからが本番だ。


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