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役立たずと追放された俺、唯一の相棒の犬が実は神獣だったので全てを見返すことにした  作者: ののりり


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第28話 「新たな勢力出現——幹部を倒した直後、さらにヤバい連中に目をつけられました」

「……終わったな」

崩れた戦場の中で、俺は息を吐いた。


「さすがに疲れたわね……」

リリアが肩を回す。


「ワン……」

フェンも少しぐったりしている。


「無理もないな」

俺は苦笑した。


「でも——」

リリアが周囲を見渡す。


「静かすぎない?」


「……ああ」

俺も違和感を感じていた。


戦いの余韻が、残っていない。

まるで——

最初から何もなかったかのような静けさ。


「……嫌な感じだな」


その時。


——パチン


軽い拍手の音。


「……!?」


振り向く。


そこに立っていたのは——

見知らぬ男。


黒いローブに身を包み、余裕の笑みを浮かべている。


「いやぁ、見事だったよ」

軽く拍手を続ける。


「幹部を倒すなんてね」


「……誰だ」

俺は睨みつける。


「おっと、怖い怖い」

男は肩をすくめる。


「安心してくれ。今は敵じゃない」


「“今は”?」

リリアが鋭く反応する。


「そう、今はね」


男の目が、細くなる。


「君たちには、ちょっと興味があってさ」


「……興味?」


「そう」

一歩、近づく。


「この領域で、幹部を倒す存在なんて——」


「久しぶりなんだよ」


空気が、わずかに変わる。


ただの人間じゃない。

それは直感で分かる。


「……何者だ」


男は、少しだけ笑った。


「俺は“観測者”」


「この世界のバランスを見てる側の人間さ」


「……観測者?」

リリアが眉をひそめる。


「簡単に言えば——」


「君たちが戦ってる“あいつら”と、対になる存在」


「……!」


「つまり——」

俺は目を細める。


「敵じゃないが、味方でもないってことか」


「理解が早くて助かるよ」


男が満足そうに頷く。


「で?」

俺は腕を組む。


「何しに来た」


「スカウトだよ」


「……は?」


「君たち、こっち側に来ない?」


「はぁ!?」

リリアが思わず声を上げる。


「いやいや、悪い話じゃない」

男は軽く手を振る。


「君たちの力なら、“上”に行ける」


「……上?」


「本体どころじゃない」


男の目が、鋭く光る。


「この世界の“真実”に触れられる」


沈黙。


「……断ったら?」

俺は静かに聞く。


男は、少しだけ笑った。


「その時は——」


「敵になるかもしれないね」


空気が凍る。


フェンが低く唸る。

「グルルル……!」


リリアが剣を構える。


「……どうするの、レイン」


俺は、少しだけ考える。


そして——


「今は、答えねえ」


男をまっすぐ見据える。


「まずは、自分で確かめる」


男が、楽しそうに笑った。


「いいね、それ」


「ますます気に入った」


一歩下がる。


「じゃあ——」


「また会おう」


その瞬間。


姿が、消えた。


静寂。


「……なに、今の」

リリアが呆然と呟く。


「さあな」

俺は空を見上げる。


「でも——」


拳を握る。


「さらに面倒なことになってきたな」


フェンが隣で鳴く。

「ワン!」


「……でも」

リリアが小さく笑う。


「ちょっとワクワクしてるでしょ?」


「まあな」


俺は笑った。


「行くぞ」


未知の領域。

未知の敵。

そして——

未知の“真実”。


物語は、さらに深くへと進んでいく。

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