第21話 「ついに決着——黒幕を倒した瞬間、さらに“上の存在”が現れました」
「これで終わると思うな」
黒い存在の声と同時に——
圧倒的な力が、解き放たれる。
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——ゴォォォォォ……
黒い霧が渦を巻き、空間そのものが歪む。
「……っ!」
リリアが一歩後ずさる。
「なに、これ……」
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「最後の足掻きか?」
俺は構えたまま言う。
だが——
直感が告げている。
これは、ただの“足掻き”じゃない。
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「フェン」
「グルルル……!」
緊張が走る。
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「来るぞ」
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次の瞬間。
黒い存在が——
消えた。
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「っ!!」
完全に、見失う。
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「どこだ……!」
気配も掴めない。
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——ゾワッ
背後に、殺気。
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「遅い」
声と同時に、衝撃。
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——ドゴォォォンッ!!!
体が吹き飛ぶ。
だが——
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「……見えた」
俺は空中で体勢を立て直す。
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「次は——外さねえ」
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着地と同時に、踏み込む。
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「フェン!!」
「ワンッ!!」
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完全に重なる。
意識も、力も、動きも。
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「終わりだ」
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黒い存在の動きを、完全に捉える。
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「そこだぁぁぁぁ!!」
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拳と爪が、同時に叩き込まれる。
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——ドゴォォォォォォンッ!!!!!
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爆発的な衝撃。
光と闇が交差する。
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静寂。
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煙が、ゆっくりと晴れていく。
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そこに立っていたのは——
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「……はぁ」
肩で息をする俺と。
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崩れ落ちる、黒い存在。
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「……見事だ」
かすれた声。
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「ここまで来るとは、思わなかった」
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「終わりだな」
俺は静かに言う。
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「ああ……」
黒い存在が、わずかに笑う。
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「だが——」
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その瞬間。
体が、崩れ始める。
黒い霧となって、消えていく。
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「……?」
違和感。
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「安心するな」
消えながら、声だけが響く。
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「俺は“末端”に過ぎない」
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「……は?」
思わず声が出る。
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「上には——」
霧が、空へと昇る。
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「もっと強い存在がいる」
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最後の言葉。
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「いずれ、お前たちは辿り着く」
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完全に、消えた。
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静寂。
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「……今の」
リリアが震えた声で言う。
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「末端、って……」
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「ああ」
俺は拳を握る。
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「つまり——」
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「本体が、いるってことだ」
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フェンが低く唸る。
「グルルル……」
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「……やばいわね」
リリアが苦笑する。
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「今のであれよ?」
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「だな」
俺も笑う。
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「でも——」
一歩踏み出す。
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「だからこそ、だろ」
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「……ほんと、前向きね」
リリアが呆れながら笑う。
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「行くぞ」
俺は空を見上げる。
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「次は——本体だ」
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フェンが並ぶ。
「ワン!」
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物語は——
さらに“上”へ。
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新たな戦いが、始まろうとしていた。




