第17話 「神獣の真実解放——遺跡の最深部で“本当の力”が目を覚ます」
「……奥、か」
崩れたゴーレムの残骸を越え、俺たちはさらに進む。
通路の先——
明らかに、今までとは違う空気が流れていた。
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「ここが……最深部」
リリアが小さく呟く。
その声には、わずかな緊張が混じっている。
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目の前に現れたのは、巨大な空間。
天井は高く、中央には——
「……祭壇?」
古びた石の台座が、静かに佇んでいた。
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「ただの遺跡じゃないわね」
リリアが周囲を見渡す。
「まるで——」
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「“選ぶ場所”だな」
俺は自然とそう口にしていた。
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その時。
フェンが、ゆっくりと前に出る。
「ワン……」
普段とは違う声。
まるで、何かに導かれているように。
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「……フェン?」
俺はその後を追う。
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フェンが祭壇の前に立った瞬間——
——カッ
光が、溢れた。
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「なっ!?」
リリアが目を見開く。
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遺跡全体が、淡い光に包まれる。
空気が震える。
まるで、何かが目覚めるように。
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「……来るぞ」
俺は構えた。
直感が告げている。
これは——
“最後の試練”だと。
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——ゴォォォ……
光が渦を巻く。
そして——
姿を現した。
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「……人、か?」
いや、違う。
人の形をしているが、その存在は明らかに異質。
光で構成されたような存在。
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「……汝ら」
静かな声が、空間に響く。
「ここに辿り着いたか」
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「誰だ、お前」
俺は睨みつける。
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「我は守護者」
その存在は答える。
「神獣の力を継ぐ者を、試す者なり」
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「試す、だと?」
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「その通り」
守護者の目が、フェンへと向けられる。
「そして——」
ゆっくりと、こちらを見る。
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「汝」
俺に向けられる視線。
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「その力、本物かどうか」
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空気が、張り詰める。
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「証明してみせろ」
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次の瞬間。
守護者の姿が消えた。
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「っ!!」
反応する間もなく——
背後に気配。
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「速い……!」
振り返る。
だが——
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——ドンッ!!
一撃で、吹き飛ばされる。
「がっ……!」
壁に叩きつけられる。
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「レイン!!」
リリアの叫び。
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「まだだ……!」
俺は無理やり立ち上がる。
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「グルルルルッ!!!」
フェンが神獣の姿で前に出る。
だが——
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「それでは足りぬ」
守護者の声。
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次の瞬間。
フェンの攻撃も、軽くいなされる。
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「なっ……!?」
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「力を借りるだけでは意味がない」
守護者が言う。
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「真に繋がれ」
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その言葉が——
胸に突き刺さる。
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「……繋がる、だと?」
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フェンを見る。
フェンも、こちらを見ていた。
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「ワン……」
その瞳は、何かを伝えようとしている。
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「……そうか」
俺は、ゆっくりと目を閉じた。
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力を使うんじゃない。
借りるんじゃない。
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「一つになる、ってことか」
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目を開く。
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「フェン」
「ワン!!」
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その瞬間——
光が、二人を包み込んだ。
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「……ほう」
守護者が、わずかに反応する。
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「ようやく、理解したか」
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体が軽い。
いや——違う。
境界が、消えていく。
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「これが……」
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俺とフェンの力が、完全に重なる。
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「本当の力か」
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静かに構える。
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「行くぞ」
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守護者が微かに笑う。
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「来い」
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——最終試練が、始まる。




