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役立たずと追放された俺、唯一の相棒の犬が実は神獣だったので全てを見返すことにした  作者: ののりり


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第14話 「このままじゃ終われない——敗北からの再起、覚醒への第一歩」

「……くっ」


意識が、ゆっくりと戻る。


体のあちこちが痛む。


だが、それ以上に——


「……何もできなかった」


悔しさが、胸を締めつけた。



「レイン!」


リリアの声が飛び込んでくる。


「大丈夫!? 意識戻ったのね……!」


「ああ……なんとか」


体を起こす。


まだ少しふらつくが、動けないほどじゃない。



「フェンは……」


視線を探す。


「ワン……」


少し離れた場所で、フェンもゆっくり立ち上がっていた。


「よかった……」


思わず息が漏れる。



「でも……」


リリアが唇を噛む。


「あいつ、なんなの……」


その声には、恐怖と悔しさが混ざっていた。



「……強すぎるな」


俺は正直に言った。


言い訳できるレベルじゃない。


完全な“格の違い”。



「勝てる気、しないわよ……」


リリアが小さく呟く。


その言葉が、やけに重く響いた。



「……そうだな」


俺は一度、認めた。


「今のままじゃ、無理だ」



沈黙。


風の音だけが流れる。



「……でもな」


俺は顔を上げた。


「このまま終わるつもりはない」



リリアが驚いたようにこちらを見る。


「え……?」



「負けたなら、強くなるしかないだろ」


拳を握る。


痛みが走る。


だが、それが逆に意識をはっきりさせた。



「……簡単に言うわね」


リリアが苦笑する。


「相手はあれよ?」


「だからだよ」


俺は笑った。


「面白いじゃねえか」



フェンがこちらに歩いてくる。


「ワン」


その目には、まだ闘志が宿っていた。



「なあ、フェン」


しゃがんで、頭を撫でる。


「悔しいよな」


「ワン!」


力強く鳴く。



「だよな」


俺は立ち上がった。



「強くなる」


はっきりと言い切る。


「次に会った時は——」


一拍置く。



「絶対に叩き潰す」



リリアが、少しだけ笑った。


「……ほんと、前向きね」



「で?」


腕を組む。


「何か当てはあるのか?」



「……あるわ」


リリアの表情が変わった。


「一つだけ」



「聞こうか」



「この先に、“古い遺跡”があるの」


少しだけ声を落とす。


「昔、神獣に関わる力が眠ってるって噂の場所」



「神獣、か」


フェンを見る。


「ワン?」



「あなたの力と、何か関係があるかもしれない」


リリアは続ける。


「少なくとも、今よりは——」



「マシになる、か」


俺は笑った。



「決まりだな」


迷いはない。



「行くわよ」


リリアが頷く。



「ワン!」


フェンも元気よく鳴く。



敗北は終わりじゃない。


むしろ——


“始まり”だ。



俺たちは、歩き出す。


次の力を求めて。



——覚醒の、その先へ。

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