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役立たずと追放された俺、唯一の相棒の犬が実は神獣だったので全てを見返すことにした  作者: ののりり


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第11話 「限界突破——最強の相棒と共に、規格外の敵を叩き潰す」

「グォォォォォッ!!」

咆哮が、大地を震わせる。

目の前の魔物——その存在は、明らかに“異常”だった。

「……くそっ」

俺は歯を食いしばる。

さっきの一撃で、体が軋んでいる。

「レイン、無理よ!」

リリアの叫び声が聞こえる。

だが——

「まだだ」

俺は立ち上がった。

「ここで終わるわけにはいかねえ」


「ワン!!」

フェンが前に出る。

神獣の姿で、魔物と対峙している。

だが——

互角、いや……わずかに押されている。

「……マジかよ」

初めてだった。

フェンがここまで苦戦するのは。


「……なら」

俺は拳を握る。

体の奥に意識を集中する。

あの時——契約した時に感じた力。

まだ、全部は使っていない。

「出せるだろ……全部」


——ドクン

心臓が、大きく脈打つ。

視界が、揺れる。

体の奥から、何かが溢れ出す。

「……っ!」

痛み。

だが、それ以上に——

「力が……」

溢れてくる。

今までとは、比べ物にならないほどの力が。


「レイン……!?」

リリアの声が遠くなる。

「なんだ……その気配……」


「フェン!!」

俺は叫んだ。

「合わせろ!!」

「グルルルッ!!!」

フェンが応える。

その瞬間——

俺たちの間に、光が走った。


「……これが」

理解した。

これは——

「本当の“契約の力”か」


体が軽い。

いや、違う。

限界が——消えた。


「行くぞ」

俺は地面を蹴った。

——消える。

次の瞬間には、魔物の目の前。

「速っ——!?」

リリアの驚きの声が聞こえる。


魔物が反応する。

だが——

「遅い」

拳を振り抜く。

——ドゴォォォンッ!!!

衝撃が爆発する。

今までとは、桁違いの威力。


「グァァァァッ!!」

魔物が叫ぶ。

初めて、ダメージが通った。


「終わらせるぞ」

フェンが横に並ぶ。

完全に、呼吸が合っている。


「グルルルルッ!!!」

神獣の力が解放される。

俺の力と、重なる。


「——これで終わりだ」

拳を握る。

すべてを込める。


「はああああああっ!!!」

フェンと同時に、突っ込む。

光が、交差する。


——ドゴォォォォォォンッ!!!!!

轟音。

閃光。

そして——

静寂。


煙が晴れる。

そこには——

倒れた魔物の姿。

完全に、沈黙していた。


「……勝ったのか」

俺はその場に立ち尽くす。

「やった……のね」

リリアが呆然と呟く。


「ワン!!」

フェンが元の姿に戻り、飛びついてきた。

「おっと」

思わず笑う。

「ナイスだ、相棒」


「……とんでもないわね、あなたたち」

リリアが苦笑する。

「正直、規格外すぎる」

「今さらだろ」

俺は肩をすくめた。


だが——

ふと、違和感を覚えた。

「……なあ」

周囲を見渡す。

「なんか、おかしくないか?」


倒したはずの魔物。

その体から——

黒い霧が、ゆっくりと立ち上っていた。


「……なに、これ」

リリアの声が震える。

霧は、空へと昇っていく。

まるで——

「どこかに“帰ってる”みたいだな」


嫌な予感がした。

これは終わりじゃない。

むしろ——

「始まり、か」


フェンが低く唸る。

「グルルル……」

その視線の先。

遥か遠く——

何かが、こちらを見ている気がした。

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