表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/29

17 森の中へと。

仕事の関係で大幅に遅れました。


「ここが神秘の森ね。」

「・・・うわぁ・・・。」


神秘の森は、少し前までリクトが想像していたようなうっそうと茂ってるという森ではなく、あちこちに小さな開けた土地のある見通しのよい森だった。

木々の隙間から日の光が差し込み、とても綺麗な風景がそこかしこで見れるフィールドだ。これはスクリーンショット撮っておこう。


「て、敵の反応が凄いんだけど・・・。」

「あれ?リクトって感知系のスキル持ってたっけ?」

「レベル20の時に『敵性探知Lv1』を取ってるからだと思うけど、森のあちこちから殺意を感じるよ?」

「何で生産職のアンタがそんなスキルを持ってんのよ。」


それは僕も聞きたい。


「あはは、リクト君のスキル構成ってどうなってるの?」

「えーと、僕は『採取効率Lv1』、『採取効率Lv2』、『アイテムボックス拡張Lv1』、『敵性探知Lv1』ですね。」

「うーん、コメントしづらい構成だね。」


アヤさん、コメントしづらいのならわざわざ言わないでほしい!


「だがよぉ、そのジョブに見合わねえスキルを取得するっつー事は、ジョブの役割とはかけ離れた中途半端な事をやってるって意味だぞ?リクトは生産職なんだろ?なら、採取して戦闘を避けるってコンセプトは間違っちゃあいねえと思うぞ。」

「そうですかね?」

「ああ。逆に道具師なんてステータスの低いジョブの奴が、戦闘職用の攻撃スキルなんか取っても意味がねえだろう?」


まあ、確かに僕のジョブ的には間違っちゃあいないんだけどね・・・。

なんかパッとしないんですよ、道具師。自分が言うのもなんだけどさ。


「そういえば、レベル25になったら道具師ってどうなるのかしらね?」

「そうだねー。少し気になるけど。」

「え?レベル上がったら何かなるんですか?」


「レベルが25になると、二次職にランクアップするのよ。ガロウがレベル27だけど、元々、戦士だったのがウォーリアーに転職した結果なの。」

「ジョブには、その人のプレイスタイルによって様々なジョブに派生する。剣士なら大剣使いや双剣使い、魔法使いなら、攻撃特化の黒魔術師とか支援特化の白魔術師とか?」


詳しく聞いた所、このゲームには二次転職というものが存在するようだ。

ガロウさんの例で言えば、レベル25になった所で戦士からウォーリアーになった。ウォーリアーは攻撃力が高いジョブなので、攻撃に重点を置いた戦い方をしたからこうなったんだろう、とガロウさんは言っていた。

他にも、戦士派生としてはステータス的にバランスの取れたソルジャー、NPC兵士を召喚できるポーン、一部の盗賊スキルを持つバンディットがある。


姉さんは、今剣士のレベル24なので、後1レベルで二次転職するみたいだ。

候補としては、攻撃力に重点を置いた大剣使い、移動と攻撃速度に優れた剣闘士、双剣を使う双剣士などがある。


「生産職かぁ。ボクが知ってるのは、薬師から派生した調薬技師くらいしか知らないよ?」

「私も知らないわね。ま、そこはリクト君のレベルアップに期待しましょう。」


僕の派生先は分からないみたいだった。

すぐにレベルアップすると思うから、案外早く分かるかもしれない。




森の中へと入った僕らは、モンスターとの連戦だった。

主に出てくるのは、カブトムシ型のガードビートル、毒状態になる鱗粉をばら撒くポイズンバタフライ、殺人蜂のキラービーだ。

こいつらは個々の戦闘能力は大したこと無いんだけど、いつも多くて10匹近く、少なくても3~4匹で群れてくる。特にボイズンバタフライは高確率で毒にしてくるし、キラービーは毒にしてくるに加えて攻撃力が高い。ソロで行ったりなんかした日には、囲まれてボコボコにされるだろう。


だけど、そんなモンスター達でも姉さんのパーティーメンバー相手には分が悪すぎた。カイさんは広範囲魔法で敵全体を掃討し、姉さんやガロウさんが攻撃力に物を言わせて一撃で切り伏せ、シルヴァストさんの放つ弓は敵の急所に百発百中だった。え?僕は何をしてたかって?知ってるかな、道端の採取ポイントって意外と多いんだよ?いい素材があるなら取らずにはいられないよね。


「ふぅ、ここまでは楽勝ね。問題はここからよ。」


雑魚モンスター達を蹴散らして少し開けた水辺についた時、姉さんが言った。


「楽勝って・・・あんな数、よく対処できるよ・・・。」

「あんな程度でへばってたら、ここの森は突破できないわよ?」

「まあまあ。生産職のプレイヤーが突破するのは少し厳しいでしょう?」

「しかも道具師だったら、フル人数でパーティー組んでも無理じゃない?」


少しじゃなくて、めちゃくちゃきついです。というか無理です。

というか、道具師バカにしすぎですアヤさん。


「さて、と。・・・リクト、構えなさい。」

「え?どうしたの?モンスターなんて居な―――」


とリクトがいいかけた瞬間、水の中から何かが飛び出してきた。


それは、赤い目で水色の身体の虎のようなモンスターだった。

そいつは水から上がると、そのまま一直線に僕に向かって突っ込んできた。


「えっ!?うわぁっと、危ないって!」


間一髪で回避した僕を、再度狙おうと虎がこっちを睨みつける。

その瞬間にシルヴァストさんの弓矢が眉間に突き刺さる。


「あれは中ボスのウォーターパンサー!あいつの高い攻撃力のせいで、消耗品が枯渇して前回負けたのよ!」

「攻撃力高いって、どれくらい高いの?」

「アンタが食らえば、体力の8割はもってかれるわよ?」


なにそれ怖すぎる。


「カイ、あいつの弱点は火属性よ。炎属性の魔法を放って!アヤはターゲットを取って回避と攪乱!カエデとガロウ、貴方達はウォーターパンサーを抑えて!間違っても、リクト君に近づけさせちゃダメよ!」

「「「「了解!」」」」


こうして、フォレストレントの前哨戦、ウォーターパンサー戦が始まった。




一応、生産職のジョブがとてつもなくややこしいと感じたので。(登場したジョブのみ)


薬師...ポーション作りを得意とする。ポーションを作ると、高確率で高品質な物が作れる。上級アイテムも簡単。

調合師...ポーションのみならず、丸薬や回復カプセル等、多種に及ぶ回復アイテムを作れるが、上級アイテムは厳しい。

合成師...アイテム同士を合成できる。様々なアイテムが作れるが、上級品を作ろうとすればまず失敗する。

鍛冶師...金属系装備品を作れる。なお、生産職の中では一番攻撃力が高い。

裁縫職人...布系防具を作れる。

道具師...上記の全ての製作を行える。...が、上級品は勿論の事、中級品すら怪しい低い成功確率、出来上がっても効果が微妙、という致命的な弱点がある。ステータスも全ジョブ中ワーストクラス。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ