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15 水蜘蛛の巣

一気に書いた。後悔はしてない。

それと、大丈夫だとは思いますがクモ苦手な方注意。

「・・・ついた。」

「え、えっと・・・リクト君大丈夫かな?」

「か、帰りたい・・・姉さんにボコボコにされた方がマシだよ・・・!」


リクト達は、水蜘蛛の巣と言われるダンジョンの入り口に居た。

見た目は完全にただの洞窟なんだけど、中から何かがカサカサと動いている音か聞こえてくる訳で。


「エ、エリアスパイダーってどれくらいの強さなの?」

「うーん。大して強くないけど、あいつら群れてくるし糸吐いてくるからなぁ。強い、というよりも鬱陶しい、の方が正しいかもね。」


うぅ・・・帰りたいよ・・・。


「・・・大丈夫。敵はエリアスパイダーだけじゃないから。」

「えっ?さっきエリアスパイダーだけって言ってたじゃん。」

「・・・稀に黄色と黒の縞々の大きいクモ型モンスターの『ポイズンスパイダー』ってのが出る。」

「うわあああああっ!やっぱり帰る!」


キャット君、全然大丈夫な要素見当たらないよ!

というか黄色と黒って、僕のトラウマのストライクゾーンど真ん中なんですけど!?


「・・・ヴァイス。荒療治。」

「はいはーい、じゃあリクト君、行くよー。」

「ちょ、ちょっと待って!少しは落ち着かせ―」


と抵抗むなしく、リクトは2匹の猫(の様なプレイヤー)に引きずられていくのだった。





洞窟の中は仄かに明るかった。所々に光る石があり、それが洞窟の内部を照らしているのだ。

試しに1つ手に取ると採取アイテム扱いのようで、アイテムボックスにすんなりと収まった。



発光岩石 中品質:51

光の魔力を内包している為に微かに光る岩石。

そのままでは、魔力含有量も低い為に使い物にならない。



ふーむ、何かの素材アイテムだね。今の所、使い道が全く見当つかないけど。


「・・・蜘蛛の巣、採取。」


嬉しそうに、あちこちに張られた巣を採取していくキャット君。何でそんなに嬉しそうなの君は!?


「うえぇ・・・なんでそんな物取るの・・・?」

「・・・前も言った。縫い合わせて布の材料にする。」


そういえば、最初に会った時に言ってた気がするな。

確か現実でも、蜘蛛の糸で作られたカーペットとかあった気がする。


「凄い数の敵がいるね。リクト君、気合い入れなよ!」

「え、ちょっと――」


と言いかけた瞬間、発光岩石の照らす先に何かが見えた。

いくつもの赤い点。いや、あれは赤い点じゃなくて・・・


「ぎゃああああ!怖い!怖いって!」

「・・・リクトうるさい。」


いや、だって誰だって怖がるって!

赤い目を光らせた無数のデカい水色のクモが、カサカサと音を立てながらこちらへ向かってきていた。


「あいつも含めて、虫型の敵は炎属性が弱点だけど・・・まあ、ゲーム最初期のプレイヤーで属性武器なんて持ってる人はいないよね。・・・行くよ!」

「・・・迎撃する。」


と、キャット君とヴァイス君の2匹が突撃していった。

僕も2人の後ろからコソコソと隠れながら向かう。


『キシャアアアアアッ!』

「・・・そんな攻撃当たらない。」


キャット君はエリアスパイダーの噛みつき攻撃を躱し、真横から胴体に向かって短剣を刺して倒している。


「ほらほらっ、当たらないよ!それでもって・・・これでも食らえっ!」


と武器の双剣をしまい、ヴァイス君が投げたのは・・・ポーション?

ポーションが宙を舞い、クモの身体に当たった瞬間にボカンッと音を立てて爆発する。あんなの作れるんだ、僕も作ってみようかな・・・。


『シャアアッ!』

「うわっ!来るな!」


って観察してたら、僕の方にも来た!

噛みつき攻撃を横に飛んで避け、斜め前から剣で横薙ぎに一閃する。


・・・HPが3割くらい減った。僕の攻撃力でもこれくらいダメージを受けるのなら、意外とコイツは弱いのかも知れない。


「ええい!いっくらでもかかってこい!」


そうだ、こいつはモンスターなんだ。それなら遠慮は要らない!

いくら嫌いなクモだって、モンスターである以上はHPが0になったら消滅する。

そうだ、目の前にいる気持ち悪いやつは、HPを0にすれば消えるんだ!ならやる事は一つだ!


「・・・リクトにスイッチが入った。」

「うんうん、トラウマを克服するには立ち向かわなきゃいけない状況に遭遇させる事だからね。」

「・・・それで失敗したら、取り返しのつかない事になりかねないけどね。」


何かをヒソヒソと言ってた猫の2匹(2人かな?)も、軽口をたたきながらクモを狩り続けた。

リクトも、必死で剣を振るって目の前のトラウマを切り刻んでいった。






「はぁ・・・つ、疲れた・・・。」

「・・・リクト、頑張った。」

「うへぇ、ドロップアイテムでアイテムボックスが満タンだなぁ。」


迫り来るクモの群れを殲滅し終わったリクト達は、そのままその場所でへたり込んだ。

や、やっと終わった・・・ああ、カサカサという音が聞こえないだけで凄い安らぐ・・・。

ヴァイス君に言われてアイテムウィンドウを見ると、クモ関係の素材が大量に入っていた。今すぐ捨てたいけど、何かの役に立ちそうだし取っておこう。


気が付くと、僕のレベルが21になってた。えっ、6も上がったの!?

姉さんのレベルを超えちゃったな、軽く姉さんに自慢できそうだ。けど多分、姉さんもレベル上げてそうだけど。

戦闘中に気付かなかったログを見返したら、目的のログを見つけた。えーっと、どれどれ。


《レベルが20になりました。》

《レベルが20になった為、新しいスキル『敵性探知Lv1』を習得しました。》


「って、また違うのかよっ!?」


あ、思わず大声を上げちゃった。


「ねえ、また思い通りのスキル取れなかったの?」

「うん・・・今度は『敵性探知Lv1』だって。」

「そのスキル、ジョブがスカウトとかアサシンの人が取るスキルなんだけど・・・?」


聞くと、敵性探知のスキルは周囲に居るアクティブ状態のモンスターを探知できるスキルらしい。

本来ならば、生産職のプレイヤーが取るのは珍しいとの事。


「・・・まあ珍しさの塊のリクトだし、いいんじゃないかな。」

「酷いっ!?」


キャット君が、最近どんどん毒舌になってる気がする。


「ちなみに、僕は『戦利品増加Lv1』ってのを取ったよ!」

「・・・僕は『夜間適応Lv1』。」


ヴァイス君の戦利品増加っていうのは、多分ドロップアイテムの増加とかだろうね。

それでキャット君の夜間適応ってのは、夜目が利く、とかかな?


「でも、生産職で戦闘用のスキルを習得しても器用貧乏になるだけだし、要らないと思うけどなぁ。」

「まぁ、そうなんだけどさ・・・。」


格好良いって憧れない?って言ったら、ヴァイス君から「じゃあなんで道具師なんか選んだのさ?」って正論で返された。このゲームってキャラクター削除とか作り替えができないんだよなぁ。



少し経ち、急激に減った空腹ゲージをアケロンサンドイッチで回復しながら(2人にも分けてあげた)どうしようかと考える。

ヴァイス君によるとここは洞窟の中間地点くらいらしく、まだ奥があるとの事。そして最深部にはボスエネミーの『クイーンスパイダー』がいるらしい。絶対僕は行かないからね?


「さて、空腹ゲージもHPも回復した事だし、さっさと洞窟から出ようよ。疲れちゃったし。」

「そうだねー。でもリクト君、忘れてない?」

「えっ?」


何を忘れてたっけ?と思った瞬間、出口の方からカサカサッと音が聞こえてきた。


「・・・冒険は、家に帰るまでが冒険だよ?」

「まだ出てくるのかよおお!?」


結局、帰り道にまた大量に沸いたエリアスパイダーを半分泣きながら蹴散らしていった。もう絶対にここら一帯には寄り付かないからな!


一応、今まで出てきたスキルの設定を。


採取効率Lv1…採取時にアイテムが複数個採れる確率が上がる。

採取効率Lv2…採取時にアイテムが必ず2つ以上採れる。それ以上は確率による。

アイテムボックス拡張Lv1…アイテムボックスの容量を増加させる。

敵性探知Lv1…周りに居るアクティブモンスターの存在を察知できる。

ソードマスタリー…武器が剣の時、与えるダメージが増加する。

ツインソードマスタリー…武器が双剣の時、与えるダメージが増加する。

裁縫技術Lv1…布系装備を作る時の成功確率、強化確立が上昇。

夜間適応Lv1…暗い場所でも見えるようになる。

採取発見Lv1…隠し採取ポイントを発見できるようになる。

調薬技術Lv1…回復系アイテムを作る際、成功確率が上昇する。

戦利品増加Lv1…敵討伐時のドロップアイテムを増加させる。

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