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眼鏡の下は、美少女でした。  作者: みみまる.com
【第2章】高校生活編

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8.勘違いと仲直り



愛ちゃんが開いた扉の前には、顔を上げると颯斗がいた…。


目を見開くあたし。

あたしが悪いのは分かってるし謝らないといけないのはあたしだけど…まだ心の準備なんてできてない…。


「な、なんで颯斗が…。」

すると愛ちゃんが

「直樹にここに来たの見られてたみたいなの。でもちゃんと素直になって話をするべきよ?」

「……。」

黙り込んでしまうあたしに颯斗が近寄ってくる。


「とりあえずうちに来い。話ちゃんとしよう。」

と颯斗があたしの目を真っ直ぐ見てくる。

でも普段からあまり表情の変わらないその顔はどんな事を考えてるのかわからなくて怖くなって俯く。

「とりあえず行こ。」

そう言うとあたしの手を優しく握って立たせる。


「お前らわりぃな。迷惑かけた。」

颯斗は、愛ちゃんと直樹先輩に謝ってあたしと愛ちゃんの家を出る。


二人で颯斗の家に向かう間は、ずっと無言だった…。

怒ってるのかなぁ…、そりゃあ怒るよね…。なんて考えていたら颯斗の家に着いた。


そして颯斗の部屋まで手を引かれた。

「ここ座って」

そう言っていつもの場所にあたしを座らせる。あたしは中々顔をあげられないでいる。


「それで?嫌いってなに?」

と俯くあたしの顎に手を添えると上にもちあげる。

久しぶりに目が合った気がした…颯斗の綺麗な顔が悲しく染まっていた。

それを見たら謝らなくちゃと思い

「ご…ごめんなさい。」

とあたしが謝る。


「なにそれ?なんのごめんなさい?別れるってこと?俺の事がもう無理って意味のごめんなさい?」

と急に怒ったような表情に変わる颯斗。


えと…あれ…?なんか颯斗勘違いしてる…?


「ち…ちが…!」


あたしが否定しようとすると、颯斗の唇に口を塞がれてあたしの話を聞いて貰えない。


今日のキスはなんだか強引で中々あたしは喋ることができない。何度も何度も深いキスが降り注ぐ。

「はっ…んっ…は、はやとっ…」

すると一瞬唇が離れる…。

「否定の言葉なんて聞きたくねぇよ…」

そう言うとまた更に深くなるキス。


ち…違うのに…。話をさせて…

あたしの心が狭いせいでこんなに颯斗を悲しませている…。

そう思うと涙がポロポロとこぼれる。


あたしの涙を見た瞬間…颯斗はハッとして唇を解放した。

「わりぃ…泣くな」

そう言って悲しそうな顔をして、颯斗の綺麗な指が涙を掬う。


「あ…あのっ…違くて…ぐすっ…颯斗が好きだよ…だ…大好きなの…ぐすっ」

悲しそうな顔をさせてしまっている自分に嫌気がさして涙が止まらない。

「じゃあ、なんで泣いてんだよ…嫌なんだろ?」

とわかんないと言うような顔をする颯斗。


「は、颯斗を…迎えに行ったら、綺麗な女の人と話してて…颯斗が…あたし以外の女の人と笑いあって…話してるの…見たことなくて…ぐすっ…。…仲良さそうだし…ぐすっ。見慣れてないから…ど、動揺したの…嫌だったの…悲しかったの…ぐすっ…いやだよぉ……嫌いなんて言って…ご、ごめんなさい…うわぁぁあん」

最後は大泣きしてしまうあたし。


颯斗はそんなあたしにフッと笑うと優しく抱きしめる。

「アホか」

そう言いながらもなんだか嬉しそうに笑ってずっとあたしを抱きしめて離さない。

あたしが泣き止んで落ち着くまで静かに抱きしめて待ってくれた。


「目真っ赤」

と笑う颯斗に恥ずかしくなり顔を赤くするあたし。

「こ、これは…颯斗のせい…」

「へぇ…」

と、満足そうに笑っている颯斗。


「それで、何が気になる?なんでも答えるよ、お前がそれで不安が無くなるなら」

そう言って頭を撫でてくる颯斗。


「…あの女の人は…だれ…?」

と聞くあたしに、フッと笑うと

「あいつは親戚であいつの親が予備校の塾長してる。あいつもあそこで働いてんの。」

と言う颯斗。


あ、あたし親戚の人にヤキモチ妬いてたってこと?!は、恥ずかしすぎる…!!


「うぅ…ごめんなさい。勘違いして…。」

と落ち込むあたしに

「嫌いはかなり傷ついたな」

とハハッと思い出したように笑う颯斗。


「…で、でもなんであたしが予備校まで来たの嫌そうだったの…?」

「嫌とかじゃねぇよ。そりゃあ唯を見つけた瞬間嬉しかったけど、唯ちょっと前にナンパ男に手掴まれて大変だったんだろ?蓮から聞いた。そう言うのがあったら怖いだろ?」

と優しく笑う颯斗。


やっぱり颯斗はあたしのことを考えてくれてるだけだったんだ…。申し訳なくなる…。

「いっぱい勘違いしてごめんなさい…こ、これから先颯斗だって…大学生になったら…交流広がってこんなこともあるよね…。もうちょっと心広くなれるようにあたしがんばる…。ヤキモチ焼きでごめんなさい…。」

とションボリするあたし。


「まぁそうかもしれないけど…基本的には俺女は苦手だしどーだろな。唯以外興味ねぇし。心配はさせないようにする。」

そう言ってあたしを抱きしめる。


「颯斗好き…大好き…」

思いっきりぎゅううううと抱き着いていると


「嫌いって言った罰な?」

そう言って颯斗があたしを押し倒す。


久しぶりにあたしたちは体を重ねた。

久しぶりの颯斗の体温を感じて触れる度に愛を囁く颯斗にモヤモヤした気持ちなんて吹き飛んだ。


きっと最近はあまり会えてなくてスキンシップも取れてなかったから颯斗不足で、不安が溢れてしまったのかもしれない。


これから先も時々こんな事があるのかもしれない。ちゃんと素直に話をする大事さを学んだ唯だった。




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