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僕の罰は神様のお手伝い  作者: Gel
神の使徒誕生

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さあ魔法を使えるようにしよう

5さあ、魔法を使えるようにしよう


食事を終えて、コーヒーも飲み終わったところでマジックブックを開く。

魔法に関する基本事項が書かれている部分をよんでいく。


魔法は、自分が持っている魔力(MP)を使って、体内の魔法回路を通すことで事象を引き起こすことができる。魔法回路(マナチャンネル・MC)は属性によってそれぞれ異なっている。引き起こすことのできる魔法の種類や大きさはMPに大きく依存するが、発動の速さは情報処理能力(IPA)に依存し、種類は個人の属性に依存することになる。魔法使いの多くの人間が一つか二つの属性しか使えないのは、魔法の発動条件を満たす範囲で魔法を発現するためには、魔法回路を絞らなくてはいけない人が多いということ。多くの属性魔法を使えるということは、MPが膨大で、IPAも早く、MCが多くあるということ。その上長い時間魔力切れを起こさずに魔法を使うためには、魔力回復力(MRS)が早くなくてはいけない。


また、魔法は想像力に大きく影響を受けるがそれに関して科学的な裏付けがある場合、発動スピード、威力ともに跳ね上がる。事象を引き起こす際の手順を先に細かく提供することにより、MC,IPAにかかる負荷が軽減されるためである。


属性に関しては、基本的には、無属性、火属性、土属性、風属性、水属性、光属性、闇属性、時属性の8属性。これに混合属性、類属性がある。

水と土を合わせた泥属性。水と風で嵐属性。光と風で雷属性。水属性の類属性に氷雪属性。


それに対して精霊術、神術というのは、契約している精霊、神、霊獣、神獣に対して対価を与えることで事象変化をお願いし発動する術である。

であるから、契約する精霊・神の力量に大きく左右されるし、与えることのできる対価の大きさによっても変わってくる。


「根本的に前の世界にない理だからな、魔法は。基本的なことはわかったから実際に使えるように使い方を教えてもらおう。」


マジックブックの白紙のページを開き声をかける


「魔法神様、眷属をお遣わし下さい。」


すると、また光、今度は白い狐の姿をした神獣が現れた。


「我が名は天狐。魔法神ベリアル様の眷属である。5柱の女神様方から話は聞いておる。其方が魔法を扱えるように協力しよう。」


手のひらに乗るほどの大きさの可愛い小狐の姿をした天狐様。真っ白でふわふわですごく可愛い。これまた中に浮かんだ本の上に立たれているのだが、まるでサップしてるみたい。


「私は、相馬蒼です。天狐様初めまして。基本的な理論はいただいた資料を読ませていただきました。実際使えるようにするためにどうすればいいかご指導ください。」


「わかった。まずは其方のMPを確認してっと。

え?はあ、はあああああー10000だと」


天狐は多分僕のステータスボードを見ているんだろうけど、MP10000を見て絶叫している。


「な、な、なんだと。地上の人間のMPは普通で500ぐらい。賢者レベルで2000程度。初期設定で10000なんてありえない値だ。女神様方は一体何を考えておられる。」


なんとなくチートだとは思ってたけど、天狐様にとってもチートだったのね。


「こんなMP、人間の体では持ち堪えられない。え?ハイヒューマンだとーーーーーーー。」


ハイヒューマンちゅうのもなんかチートやんね。知らんけど。


「えっと、人間ちゃうやん。わかった、もうええわ。多分魔法は使おうと思ったらもう使えると思うけど、調整はせなあかんな。じゃあ、まずはマナチャンネルの作成から。マナチャンネルっていうのはわかるか?」


「はい、各属性魔法を発動する際の魔法陣のようなものですよね。属性ごとに作成が必要で、チャンネルが大きくなると魔力ロスが大きくなってしまうと書いてありました。」


「そうや。まあ蒼は馬鹿みたいにMPが多いから、普通やったら問題ないけど、MPの無駄使いは何かあった時にピンチを招くから、ある程度使う属性は絞ったほうがええやろな。」


「あの、考えたんですけど、MCを置いておく場所に複数のMCがあると使うMCが一つでも使わないMCにもMPを行き渡らせる必要があるので無駄っていうことですよね。そしたらMCを置いている箱をMC BOXと仮に呼ぶことにして、その手前にMCを置いておく倉庫を作って使うときに必要なMCだけBOXに入れるようにすれば無駄がなくなるのでは?」


「ふん?うん?どういうことだ?」


おじいちゃんのうちに使わなくなったレーザーディスクカラオケの機械が置いてあったことを思い出したんだよね。あれって、必要な時に必要なディスクだけ拾って音楽をかけてたから、あのイメージを天狐様に伝える。


「うん、なんとなくわかった。では、まずはやってみよう。作成MC 火」


赤い平面回路のような薄い円盤が浮かび上がる。


「作り方のイメージを其方に投げたがわかるか?やってみよ。」


「はい。作成MC 水」


青い平面回路の円盤が迂回上がる。それから、風、土、光、闇、時、雷、緑、氷雪、無と同じようにディスクを作る。


「いや、もうできたんかい。ちょっとは失敗するとかそういうのはないわけ?普通は大体ここでモゾモゾするもんやけど。なんか尺の問題とかあるんやっけ?」


と訳のわからんことを言うので


「いや、魔法神様の眷属様に魔法を目の前で見せていただいて、失敗するなんて選択肢は僕にはないです。」


とキメ顔で言ってみた。

すると天狐様は固まっておられたので、何もなかったふりで


「作成MCエクチェンジャーボックス。」

とMCエクスチェンジャーボックス作成に移る。


すると箱の中に二本の小さな鍵爪がついた腕が備わっていた。


「収納、オールMCディスク」


中に浮かんでいた全てのMCディスクがエクスチェンジャーボックスの中に収納される。


「作成、MC BOX。」


先ほどと同じような少し小さなボックスが現れる。


「接続、MCディスクエクスチェンジャーボックス、MCボックス」


すると二つのボックスが接続される。


「選択、火、トーチ」


すると、エクスチェンジャーボックスから火のディスクが抜かれMCボックスへ。その後、火のMCディスクのみ入ったところで、MPが供給され魔法が発動する。無事に指先に小さな火の灯りがついた。


「天狐様出来ました。僕は詠唱をしないので、ここで一手間かかったとしても、発動には問題なさそうですね。あとは、練習を積む中で、属性の指示出しをしなくても魔法名から自動で出し入れが高速で行われるようになれば問題なさそうです。これでMCボックスの中はいつも使うディスクだけになります。」


「おおおお、なんという。魔法神様に報告せねば。蒼これはすごい発明だぞ。」


「ありがとうございます。」


「発動する事象に関して、明確なイメージと発生機序をまとめておくことだ。もちろん、詳しく発生機序がわからなくても、イメージがしっかりしていれば魔法は発動することが多いが、効果とスピードが向上する。あと、お前の場合はエクスチェンジャーを挟む分発動が遅くなるので、IPAの向上は必須だ。並列思考のスキルを与えておくので、十分練習するように。ここの魔法についてはマジックブックに詳しく解説書を送っておいた。あとで確認しながら試してみるといい。

蒼の魔力は巨大なので、魔法によっては相当繊細な魔力操作を求められる。また、魔法創作、魔法発動において、其方の世界の知識は非常に役に立つ。ファイヤーボールも、炎の温度によって色が変わること、竜巻が起こるメカニズム、地震が起こるメカニズム、その理学的知識を元に魔法発動、魔法調整を行うと非常に安定するし、失敗が減る。豆の木の家の48階は魔法訓練所にしておいたので、特別に強化防御壁を張っておいた。気にせず練習するがいい。ある程度使えるようになったら、低層階の魔獣相手に試してみるとよかろう。それじゃあ頑張るんじゃぞ。さらばだ」


そう一方的にいうとマジックブックの中に消えていった。


「九十九様、天狐さま、なんかすんごい慌ただしかったですね。」


「ああ、長いこと神の眷属なんてものやってたのに変わらなかった常識がさらっと突き崩されたんだ。興奮するなというのも無理があろうな。」


「そんなすごいことにも思わないんですけど、まあいいや。じゃあ練習しに行きますか?」


「そうじゃな、剣に魔法を纏わせるところまでお主にできるようになるかの?」


「ああ、そんな使いかたもありますね。でもそれより、純粋に強化魔法とか付与魔法を試してみたいです。」


「ああ、そっちもあったのう。さ、行くか」


そうやって豆の木の家の48階で魔獣狩りに必要な攻撃魔法を、試してみる。代表的なものとして、『石弾』『水弾』。お手軽に攻撃すると考えたら銃だよね。そのイメージでやってみたら思いの外強力なものが完成。

次に傷をつけずに討伐する方法として、雷を使った魔法。『サンダーアタック』逃げられないように拘束してからの雷攻撃ということで『サンダーストーム』。それと水の牢獄の中で窒息させる、『水牢』。あと、ほんの少し痺れさせて体の自由を奪う『テーザー』。これはテーザー銃をイメージした。

瞬間的に視力を奪う『フラッシュ』、相手を滑らせる『スリップ』

地面に縛りつける『グラウンドディバイン』、超強力な蔦で縛り上げる『アイビーディバイン』。

強力なかまいたちで相手を切り刻む『ウインドカッター』その上位版で細かく切り刻む『ウインドチョッパー』

まあ、素材をダメにしてしまうので、ああまり使いたくはないけど、再生能力の高い魔物相手には必要な魔法だと思うんだよね。

それと組み合わせるのは『ファイヤーボール』『ファイヤーアロー』

秒で眠らせる『スリープ』異世界の亜空間に閉じ込める『アナザーディメンション』高重力をかけて動きを抑える『グラビティ』

練習場では相手がいないので、あくまでイメージ固めから発動まで確認して問題なく発動できたら次を試すという感じで練習を重ねる。


「九十九様、ちゃんと発動した魔法は成立していましたか?」


「全部見ておったが、お前の説明通りに魔法は発動しておったぞ。アナザーディメンションはなかなか安定しなかったが、最後はできておった。なんか追加で新しいイメージや条件を付け足したのか?」


「そこまではっきりしたものじゃないけど。イザナギとイザナミの二柱のお話を思い出して、そこから条件を加えたんだ。イザナギの神は、理のことなる死の世界に出向き、イザナミの神を置いて元の世界に帰った。その時にそれを邪魔するものたちに持っているものを投げて命からがら戻ってきた。『理の違う二つの世界』『この世界から落ちた先にある世界』『ある特定の条件を満たさなければ戻れないほぼ不可逆な世界』、ってイメージをすると異世界の亜空間の牢屋のイメージになったんだよ。」


「あーなるほど。わかるようなわからないような。天井の高い穴、周囲は手をかける場所の一つもない、ツルツルの壁。空を飛べなければ天井の出口の前に立つことすらできない。天井の出口のセキュリティも万全で特定の家具がなければ開けることはできない。そういうかんじか。」


「うん、そんな感じ。たまたま僕もはっきりわかっていないことなんだけど、このイメージで魔法を立ち上げられたので、なんとなくそういうもんだって思ってる」


「まあ、魔法はわしの専門外だから、今度は剣術や、武器を使った訓練をやってみればいい。付与魔術をやってみたいと言っておっただろ。わしの刀に付与魔法をかけて、素振りをしてみろ。」


「はい。じゃあ『硬度アップ』『耐久度アップ』『速度アップ』『威力アップ』」

続けて4つのバフを九十九様の刀にかける。

上段に構えて素振りをすると、斬撃が飛び、壁にぶつかり部屋が大きく揺れる。


「うわっ」

思わず声を出し飛び上がると、九十九様は大きくため息をついて


「天狐様のかけた防御の魔法のおかげで助かったぞ。それがなかったら、豆の木の家を壊すとこじゃった。やめじゃ、直接ダンジョンで魔物相手に試してみるがよかろう。じゃがもう夜も遅い今夜は休んでまた明日じゃ」


腹が減ったなと思ってたら、夢中で訓練してて夜になってたみたいだ。

自分の部屋に戻ってきて、食事の準備だ。今日は、冷蔵庫に残っていた野菜と肉と冷たいご飯を作ってチャーハンとスープを作る。

空腹の腹にしみる。


「あーうまい」


自分で作る料理No.1はチャーハンだった。半端に残った材料を刻んで、一緒に炒めて、適当に味をつけるだけ。簡単だし、栄養のバランスも味もいいし、腹持ちもいい。でも誰かのために作る料理ってのも、この世界では頑張ってみたい気もするな。


眠くなってきた。明日は朝からダンジョンだ。


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