MESH TOWER hotel&residence 2
22 MESH TOWER hotel&residence 2
みんなを促して、1階のメインエントランスへ。
そこは、他の階よりも中央のスペースを広く取るために、店舗は壁沿いの1層のみとしている。3階までは吹き抜けで2階と3階は通路が一本で両脇に店舗という形をとっている。外縁の店舗部分と、中央のエレベーター、エスカレーターの島は、四本の強化ガラスの通路で繋がれている。高所恐怖症の人には辛いかな?不評なら変えよう。
「ここが1階。外周に沿って1列だけ店舗を設定して、中央部分を広くとってある。2階・3階は外周の通路一本の両側に店舗を配置して、中央の部分とは四本の廊下で結んで、あとは吹き抜けにしてある。開放感があっていいでしょ?」
「ここにそれなりの店舗を埋めるとなると誘致が大変だぞ。」
ジルベールが核心をつくことをいう。
「そうだね、有力なお店を連れてくるなら大変だけど、向こうから頭を下げて入れさせてくれって状況に持っていけばいいだけだよ。僕たちには売れるものを企画する力も、作る力もあるんだからここに来ないと買えないものなら、理に聡い商人は絶対来る。ここに仕入れだけでなく自分の店舗を出す意義も説明するまでもなく理解するよ。それに外国の要人がペントハウスの僕たちの家を訪問するときにはここのフロアを通るから、あまりわさわさ買い物客が溢れるフロアにはしたくないんだよ。」
「ああ、そういうことか。まあ、それにしても最初人の手配や準備が大変なのは変わらないけどな。」
「確かにそれはそう。まあなんとかなるよ。それで、4〜10階は会社の事務所や行政関係の事務所が入るとこだからまあ特に見るものもないから、11階のホテルロビーに向かうよ。」
今度はエレベーターにみんなを案内して11階まで上がる。エレベーターとは何かを説明するのはなかなか難しい。怖がるみんなをなだめて中に入れると、扉を閉めて行き先階を指定する。思いの外スムースな動きに満足。耳鳴りもなし。チンと音がなって、扉が開く。
「勝手に扉が開いた」
キリルが驚いてる。うん?驚いてるのか?なんかあるたびに言葉にしてるよな。
「自動ドアと言って、魔法じゃなくてカラクリで動くんだけど、詳しい話は省略。ここは、ホテルと言って、わかりやすい言葉で言うと、大きな宿だよ
。高級宿ではあるけどね。」
「カウンターの奥にオフィス機能を集めてるんだな。」
グレンは、中央の広さが一階と違うことに気づいたようだ。
「そう。一階より中央の部分が狭いでしょ?ここは一般客が入れない、従業員専用エリアが多いから狭くなってる。それじゃあ一般的な客室を見せるね」
そう言って、11階のシングルルームに案内する。
「ここは一人で泊まるための部屋で値段が安めの部屋。ベッドと書き物机だけのシンプルな部屋だ。トイレとシャワーは、このフロアの奥にあるよ。共同で使うがこまめに清掃を入れる予定なので、それほど汚れることはないだろう。この部屋は窓がないのでちょっと閉塞感はあるけど、その分安いので考え方だね」
「うん、全然問題ないと思う。この世界の宿はやばいとこも多いからな」
グレンはあちこち旅をしていたから、余計に思うんだろうな。前世のホテルの基準を知ってるから余計に。
「だよね。寝具は毎回、温風で殺菌するし、シーツやカバー類はお湯で洗濯する。虫関係はやばいからね」
「すごい嬉しい。頼むから他の街にも作って。」
グレン他の街にはいかせないよ。やってほしいこといっぱいあるんだから。
「ここが成功したら考えるね。次の部屋だけど、一人で泊まる部屋だけど、値段高めの部屋だ。ビューがあると言うこと、部屋の中に、狭いけど、トイレとシャワーがついてること、フロントへの連絡魔道具がついてること、部屋とベッドが少し大きめになっている。」
「「ああ、素敵。」」
ベロニカとグレンが声を上げる。
「これは、人気が出るだろうな。いい部屋だと思う。特にこのビューは他では絶対味わえないから話題になると思うぞ。」
ジルベールにもお墨付きもらえて嬉しい。
「じゃあ、次は、二人部屋を3タイプ紹介するね」
「まず、最安値の部屋。2段ベッドの書き物机つき、ビューなし。トイレ、シャワーは共用。」
この部屋にはキリルがくいついた。
「僕、上で寝る。」
子供とか狭いところが好きな獣人たちには人気が出るかもな。
「次は、夫婦とか恋人で一緒のベッドで寝たい人向き。クイーンサイズのベッド、シャワー、トイレ付き、ビューなし。同じ形でビューありもあるよ。お値段は少し高め。」
「このホテルの売りの中でもビューは上位だと思うの、そこはもうちょっと差をつけてもいいかもよ。」
「確かにね。その辺は予約状況などを見て考えればいいか。それから最後のパターン。ベッドがシングル2台と書き物机。トイレ、シャワー共用のお安いタイプと少し広めのベッド2台と書き物机と一人かけソファ2脚にセンターテーブル。シャワー、トイレ付き、ビュー付き。の高めバージョン」
「いろんなタイプの部屋があるのね。これは選択肢が増えていいわ。絶対話題になるわよ。」
エレンさん、はい僕もそう願っております。
「ベッドも、適度なクッションでとても気持ちいいですね。王宮のベッドもここまでではなかったですよ。」
ベロニカ、いいところに気づいてくれてありがとう。今回、コイルマットレスまでは流石に手が回らず断念。代わりに某アスリート御用達のベッドを参考に作ってみた。決め手は水洗いができること。ある程度お金持っている清潔な人が泊まるとしても、ベッドの汚れが気になった時水洗いできる方がいいかもって思ったんだよね。
「ありがとう。このマットレスは色々考えてこれにしたんだ。これ、水洗いできるんだ。だから清潔を保てるよ」
「でさ、これで終われればいいけど、めんどくさい貴族のためにも、これでは済まないパターンが出てくるので、上の18階へ移動するよ。」
18階はスイートルーム専用フロアになってて、ロイヤルスイート・スイート・ジュニアスイート・従者部屋の設定になっています。
ロイヤルスイートは、400平方メートル弱、スイートが200平方メートル弱、ジュニアスイートが100平方メートル弱の設定。前世の基準よりかなはだいぶ広めだけど、この世界ではこんなもの。メゾネットではないけど、段差を設けてプライベート感を演出している。
「今から見る部屋はスイートの中でも一番広い部屋だから。あとはランクが下がるたびに狭くなると思ってもらえれば」
そう言って、ロイヤルスイートの扉を開いた。
マスターベッドルーム1部屋とゲストルーム1部屋と従者部屋2室、あとはリビング・ダイニングとなっている。
玄関を入って右側の扉は従者の部屋への出入り扉がついている廊下。左の扉は、トイレ、洗面所、洗濯部屋と繋がっている廊下。正面の扉を開くとリビングダイニングが現れる。入ってすぐ左には、ソファゾーンがあり、その奥にシステムキッチンとダイニングテーブルが置かれている。一番奥にはテラスがあり、マスターベッドルームもゲストルームもテラスに面している。
部屋のインテリアはグレイッシュトープ色のスエード生地を張った大型L字型とストレートのソファを対面で設置し、間にシャンパンゴールドの金属足に白大理石の天板を乗せたローテーブルを配置した。クッションは同じくシャンパンゴールドのスエード生地のものを選んだ。
床は白大理石でラグはアイボリーの短毛ラグを引いて。
ダイニングテーブルは黒大理石の天板に金色の縁取り加工したものにシャンパンゴールドの金属足をつける。
部屋の観葉植物はオリーブの木を選択。鉢はオリーブの実の色をした光沢のある陶器を選択。
システムキッチンの引き出しはグレイッシュトープを選択。
壁は、アイボリーを選択。
落ち着いたモダンなインテリアを心掛けて構成。
マスターベッドルームは66平方メートルとなっており、大きなジャグジーを備えた浴室とトイレが専用で備えられており、ゲストルームは24平方メートルでシャワールームとトイレがついている。寝室は全てテラスと繋がっており、自由に出入りできる。
観葉植物や絵画が壁を飾り、派手さをおさえて落ち着いた部屋になっている。
「なんかすんげえ広いんだけど、どんだけ広いの?」
「この部屋は400平行メートル弱ってとこだね。スイートが200平方メートルで、ジュニアスイートが100平方メートル弱ぐらい。」
「俺たちの常識からは随分離れた部屋だよな。」
「確かに。でも貴族や大商人だとある程度の広さは必要でしょ?こっちの世界は広さだけはすごいもん」
「蒼様、インテリアが随分質素ですが、でも上質なのがよくわかります。
この色がグレイッシュタープという色なんですか?いろんな色が混じった印象ですね。金色と濃い緑が差し色なんですね。全部が揃ってみると不思議に統一感がある。今まであまり見たことがないインテリアです。これ、きっと流行ります。」
ジルベールは広さ、ベロニカはインテリアが気になるらしい。
「この世界の人たちに気に入ってもらえるかはわからないけど、ダメならまた考えようよ。流行ったら、家具屋もひらくか」
僕自体に、家具を作る才能があるかはわからないけど、建築学部を目指したのは、建物はもちろん部屋や家具なんかにも興味があったからだし。
「それから、マスターベッドルームだけでなく全ての部屋にシャワーとトイレはつけてあるよ。マスターベッドルームは浴槽も完備してある。この辺の設備は上のレジデンスフロアの僕とジルベールの家に置いてあるから、そっちで確認して。」
キリルが新しい設備に興味津々なので、掃除が大変だからここはみるだけにしてもらおう。
「グレン、この階にエステルームを作ったから、研修はそこの設備を使ってね。これから案内するよ」




