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僕の罰は神様のお手伝い  作者: Gel
僕らの国を作ろう

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違法奴隷達と野良聖女のグレン(紅蓮)とベリスの商人

ひどい風邪をひいてしまってしばらく休んでました。

このペースでやれるように頑張ります。

9 違法奴隷と野良聖女のグレン(紅蓮)とベリスの奴隷商人と1

【新暦586年11月9日】


ベリスは、現在はミノラ王国の王都であるが、歴史的には有力な商人達が政を牛耳っていた商いの街のイメージが強い。この豪華な街並みも、財を成した豪商達が金に糸目をつけずに注ぎ込んだ結果だ。今でこそ政治の権限は王国に奪われているが、街の中での商人の力は今だに強い。


今回、取引が行われるクリスタルプラザも他の街ではありえないほど立派な個人所有の建物だ。なんなら城と言ってもいいような屋敷で、セキュリティも高い。

故に、世界中の貴族や豪商の秘密会合でよく利用される。


「だいたいさあ、商人達に好き勝手やらせとくからこんなことになる訳でしょ?余計なことばっかりして僕の仕事増やさないでよ。」


今は、建物の中に入ってきた、ミノラ王国の貴族の影の中でジルベールに愚痴る。


「悪い奴らが、悪いことして手にした、泡銭を使うために、悪いことして手に入れた奴隷を、不正だとわかって手に入れようとしてるんだから。どこにも救いようがないわな。俺らが同情するところは一個もないということだ。

まあ、今は静かにしていて、ここに現れた奴らの顔をしっかり覚えて帰ろうぜ。」


ジルベールが慰めてくれたので、僕はお助け道具を出す。


ちゃっちゃラーン


「写すんです」


「・・・・・。それ、某会社にクレームつけられないか?」


「平気だよ、異世界だもん」


「・・・・・。」


「このメガネかけてみたものは全て記録されます。➕メガネをかけて後日見ると、その時見たものかどうか正確に判定します」


人間の記憶は曖昧なところがあるし、客観的な証拠がない状況で断罪は難しい。


「おお、これいいじゃん。気を張ってなくてもいいってことだな。お前本当にこういうのよく気がつくよな。」


そう言ってまた僕のほっぺをフニフニする。

ほっぺの人権を返せ!!!


まあ、いっか


「なんで、怪しまれない程度によく周りを見ておいてね。それと、水色のキャンディー。これで10歳、歳をとります。元に戻る時はピンクのキャンディー。わかった?」


「だから、お前ちょっと色変えたぐらいで許されると思うなよ。」


「異世界だから平気だもん。」


そう言いながら先に水色のキャンディーを口に入れる。みるみるうちに体が大きくなる。ジルベールも少し遅れて大きくなった。なんだこの色気ムンムン金髪野郎は。大きくなっても、僕は華奢みたいで、やっぱり、ジルベールを見上げる感じだ。ちくしょう。


「年取っても、可愛いな。」


ああ、チビで悪かったね。はいはい、外に出たら、ご令嬢達にキャーキャーのヒューヒューでしょうよ。


僕らは、招待券を持っていない。だから一人の目立たない貴族に目をつけた。連れもいない、高くも低くもない家柄なのかほんとに目立たない。だから彼の影に入れてもらって、中に入ったら招待状を奪って、一足お先に48階の牢屋へぶち込む予定。

彼が廊下の角を曲がって、すべての人の視界から消えた。その瞬間を逃さず彼の影に入った。しばらく行くと、会場に入る前に招待状の提示を求められた。彼は懐からそれを出すと慣れたそぶりで会場に入っていく。彼が人気のない端の席に着席した。気づかれないように影から出た僕たちは彼を牢屋へ転移し、懐の紹介状は当然奪っておく。オークション会場の端の席に陣取った僕らは周りを怪しまれないように見回す。広い会場の7割ほどの席がすでに埋まっている。


野良聖女グレンは客を装って入ってくるらしい。赤い髪が目印だって言ってたけど。


暗かった前のステージにスポットライトが伸び、その先に一人の若い男が立っていた。


「紳士淑女の皆さん。こんばんは。私は本日司会を務めさせていただきます。MR.Xと申します。よろしくお願いいたします。興味のある商品が出ましたら、お手元の札を上げていただいて、金額をおっしゃってください。では、始めます。」


人間の子供から始まって、エルフ、獣人、希少な魔獣など様々な奴隷を皆が嬉々として買い漁っている。生きたまま買う奴もいれば、殺して素材にするために買うものいるとか。ヘドがでる。


「今夜の目玉です。天翼族の子供です。」


ざわわわわ


会場にいる全ての視線が小さな羽を背負った男の子に注がれる。

完全に怯えきって、白いを通り越して青い顔を見ていると、貧血で倒れるんじゃないかと心配になってくる。会場からは次々に高額の提示がなされている。その時、後ろの扉が開き、一人の女が前に歩いていく。細身の美人だ。


「待て。その前に、その子が本当に天翼族の子供か確認させてもらおう。人間の子供に羽を移植した子の可能性もあるのでな。」


ざわざわザワザワ


「そのような必要はございません。この子は正真正銘、天翼族の子供で、鑑定書もついています。それ以上ステージに近づくのはご遠慮いただこう。」


MR.Xが警戒して女を止目ようとするが、彼女はお構いなしに進んでいく。

MR.Xが目配せした男の指示を受けて、数人の男が実力行使で止めにかかる。

それを、取り出した杖で男どもを吹っ飛ばしていく。


「とまれ」


MR.Xは金切り声をあげて、魔法を放つが、軽くいなされる。

ちょっとだけ協力してあげよう。


『傀儡』


傀儡の闇魔法で相手の精神を縛り、動けなくする。彼女は天翼族の男の子を抱えると、『ヒール』をかけている。すると、ステージの奥から二十人ほどの男達が飛び出してきて彼女に飛びかかった。


『スピリットテイム・フリーズ』


彼女はヒールを続けながら、スピリットテームつまり霊魂の使役魔法を発動した。フリーズはその中でも基本的な魔法だが、使う人間はあまり見たことがない。


「九十九様、刀に」


「おう」

身体検査の際に武器は取り上げられるので、ブレスレットになってもらっていた九十九様に刀になってもらい助太刀に向かう。


そんな僕に横から風魔法を当てようとしてきた男がいるが、一足早くジルベールにボコられてる。


スピリットテームで動きを止められているもの達を、峰打ちで全員制圧した後、牢に転移させておく。


「エレンから話は聞いてる。彼女の代わりに手助けに来た。蒼だ。よろしく。こっちは俺たちが制圧するから、その子を頼む。」


邪魔が入ったのを見て、捕まるのを恐れた貴族達が一斉に逃げようと腰を上げ出した。


『スリープ』


一瞬で全員を眠りに落とし、


『ダークバインド』


子悪党達には、物理で縛るより、恐怖で縛る方が効果的だろう。


『転移』


全員を牢に送る。そこで索敵をすると、一人逃げ出すことに成功したものがいる。駆け込んだ家はベリス最大の奴隷商人の屋敷。黒幕はこいつか。逃げ出せないように、屋敷に強固な結界を張る。奴隷達が感じたであろう数十倍の苦痛を味合わせてやるから待ってろ。


そこで、ラシーヌ様の元に転移する。


「お待たせして申し訳ありません、おばあさま。今日の参加者は一人を除き全員捕縛して、私の牢にぶち込んであります。おばあさまには捕まっている違法奴隷の解放と保護をお願いいたします。」


「わかったわ。任せておいて。みんな、中にいる違法奴隷達を保護するわよ。私についてきなさい。」


「おおおー」


いやーラシーヌ様、やっぱりこっちの方が多分キャラに合ってるんだろうな。全然イキイキしてるもんね。アッと忘れちゃいかん。『転移』


「グレン、大丈夫か?」


「ええ、さっき目を覚ましたわ。私に抱かれてるのがわかって、安心して眠ったところ。」


「これから、ラシーヌ様が奴隷の保護と解放のために中に入ってくる。とにかく俺の家に転移するからついてきてくれ。」


そう言って、ベロニカがいる家に転移する。


「ベロニカ、僕のベッドでこの子と聖女を休ませてあげて。」


「今、シーツを取り替えてまいりますのでしばらくお待ちください。」


「うん、後お願いしていい?ラシーヌ様に預けてある奴隷の確認と今回の黒幕どもにびっちり恐怖を植え付けてくるからさ。」


「はい、かしこまりました。行ってらっしゃいませ」


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