表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2264/2297

89「マニオンと剣のウィーダルです」③





「――やったか!」


 マニオンの一振りが綺麗にウィーダルを両断した光景に、サムが叫んだ。

 しかし、すぐにウィーダルの肉体が再生し、繋がった。


「……サム、お前が余計なことを言うから」

「なーんでフラグ建てるかな」

「俺のせいなの!?」


 ウルと綾音に睨まれたサムがしゅんとしてしまう。

 その間にも、戦いは続く。

 マニオンはウィーダルを殺せなかったことを気にせず、神剣を何度も振るう。

 白銀の軌跡を描き、ウィーダルの喉を斬り裂き、胸を貫き、内臓をえぐり、首を跳ね飛ばした。

 しかし、ウィーダルは死ななかった。

 まるでさもないことのように肉体が再生され、平然としている。


「…………察するに、消し飛ばさないといけないということか」


 埒が明かないと判断したマニオンが、ウィーダルの剣から手を離し、一度距離を取った。

 ウィーダルはマニオンにくつくつと笑う。

 自分が勝者であると疑っていない、自信に満ちた顔だった。


「残念だな、マニオン・ラインバッハ。俺を消し飛ばしても、貴様に勝ち目はない」

「――なるほど」


 消し飛ばして殺されない自信があるから余裕なのか、それとも余裕を演じているだけなのかマニオンには判断できず、再び肉薄すると人体の急所と呼べる場所を次々と斬り、貫いていく。

 相手は神だが、元人間である以上致命傷となるべきところは同じだ。

 ただ、神には再生能力が備わっているということが、大きな違いとしてある。

 それはマニオンも同じだが、首を刎ねられても死なない自信はない。


(おそらく、剣のウィーダルには絶対的な何かがあるはずですが、さて何がその自信につながるのやら。不死性はないはずです。神は不死じゃない。それは創造神も同じであり、いずれは死ぬ。実際、世界の意思によって彼らは死にかけていた)


 手足を細切れにし、首を刎ね、頭部を潰した。

 股間を蹴り潰し、内臓を神剣で掻き回しもした。

 それでも、死なない。

 ダメージはあるようだ。

 痛みに呻くし、血も流すし、吐き出す。

 彼の足元は、彼の血の水溜りができている。


「くそがっ、俺にも痛みはあるんだぞ!」


 剣を重ねてわかったが、剣のウィーダルに名前負けをするくらい弱い。

 特別剣術に秀でている神ではないとマニオンは判断した。

 無論、神であり、功績を残した者だ、それなりの実力を持っていのだろうが、先ほどウルと戦った紅のグリムレンの方が格上に思えた。

 しかし、マニオンの目には四人は対等に見える。


(剣で何かを成し遂げた人物だったことは間違いないはずですが、剣術に秀でているわけではないのか? 僕が偉そうなことを言えないが、単純に剣なら僕の方が上だと思えてしまった。だが、殺せない。なんて面倒なんだ。これだから、神はずるい)


 何か、殺すために手段が必要なのか、それともマニオンの攻撃に何かが足りていないのか。






「――おや?」






 マニオンは何かを思い出したように呟いた。


「うん、試してみましょう。僕の違和感が正しければ、剣のウィーダルは面倒臭いだけの神だ。――では、神剣ストフォルテ。もうしばらく僕に付き合ってください」


 抱いた疑問を確かめるべく、神剣を握りしめマニオンはウィーダルに向かい地面を蹴った。






 ウィーダルさんの秘密は次回にて。


 ブシロードコミックス様より「異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。」最新2巻が発売いたしました!!


 コミックグロウル様にてコミカライズ最新話13―1が公開となりました!

 それに伴い、12―1が無料公開となりました!


 応援いただけますと幸いです!

 ぜひお読みください、何卒よろしくお願いいたします!!

挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ