表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【電子書籍化】悪役令嬢(!?)の鑑なんてごめんです! だから殿下、ついて来ちゃダメです。  作者: 氷雨そら
悪役令嬢は冒険者になります。え? 殿下はだめですよ?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/105

14 三階から入ってくるのはやめませんか。



 ✳︎ ✳︎ ✳︎



 朝になると、制服に着替えて手早く身なりを整える。

 ドレスを着るとなると、それなりの髪型やアクセサリー、メイクが必要になるし、着付けも一人では難しい。


 でも、制服なら一人で準備することができる。庶民としての意識が未だに高い私にとっては、とても快適だ。


 侍女のローリエが少し残念そうにしていたけれど、制服に似合う範囲で髪の毛を編み込んでもらうことをお願いしたら笑顔になった。


 登校すると、すでに殿下が私の隣の席で本を読んでいた。


「おはようございます。早いですね? アレス殿下」


「おはよう。……制服似合っているね。髪型も可愛い。ルルーシア」


 ――――殿下こそ、小説の中から抜け出してきたのかと思うくらい、制服が似合っています。でも、そんなこと言ったら、リア充婚約者みたいだから言ったりしないけど。


「アレス殿下も、制服似合ってます」


「っ……ありがとう」


 私は、そっけない風を装って殿下にそう告げるにとどめた。


 それにしても、なぜかカトルが来ていないのが気になった。

 もう、始業のベルが鳴ってしまうのだけれど?


 ベルが鳴り始めると同時に、なぜか窓からカトルが入ってくる。

 ここ三階なんですけど?


「ふう。間に合ったな。おはよう、アレス、ルルーシア」


 さわやかな笑顔につられて私も「おはよう」と答える。でも、言いたいのはそこじゃない。なぜ、窓から入ってきたんですか? という言葉だ。


 殿下は気にしていないのか、「おはようカトル」と笑顔であいさつすると本を再び読み始めた。


 ――魔界の王と天上の女神が織りなす魔法


 そして、何より気になってしまうのが、殿下が真剣に読んでいる本の題名だった。


 うーん、随分とあれな感じの本を読んでますね?

 まあ、殿下はしっかりしているようでもまだ七歳。そういうお年頃なのかもしれませんね。


 シーク先生が入ってきたので、私は意識をそちらに向ける。

 冒険者クラスには、私たちのせいかもしれないけれど一流の講師陣が揃っている。


 礼儀作法や王国史の授業についても出なくてはいけないため、冒険者クラスすべての授業には参加できない。私と殿下は、基礎魔術と算術や語学については修めているためその分をほかの科目に当てることにしている。


 基礎魔術については、教科書で勉強したけれど、魔法の成り立ちなど小説で出てきたことがほとんどだったから、問題はないだろう。


 それよりも、早く魔術研究とか実戦魔術が勉強したい。


「さ、行こうか」


 自然と女性をエスコートする七歳児。先ほど読んでいた本とのギャップがすごい。


 そして、そのエスコートを自然と受ける私の体。


 記憶はないのに、どうしてこんなに自然に、エスコートされるように体が動くのか。謎しかない。


 そういえば、殿下は今日も笑顔だけれど、光魔法と闇魔法は打ち消し合ってしまうということ、知っているのかしら?


 たぶん知っていても、表には出さないんだろうな……。


 それが、王族というものなのかもしれないけれど、そのことを私は少しだけ残念に思った。



最後までご覧いただきありがとうございました。

誤字報告ありがとうございます!


『☆☆☆☆☆』からの評価やブクマいただけるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ