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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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973:仕事納めたい

三十日まではお仕事なんですよね……

「睦月さん、副支店長辞めるって知ってた?」

「それで副支店長がいらっしゃらないんですね」

「内調の権力で何とかならない?」

「さすがにそれは職権濫用です」

「でも、私のクビは撤回してくれたんだよね?」

「それは仕事ですから」


 否定はしなかったからきっと手は回してくれたに違いない。


「それで再度の役員会は私たちだけになりましたけど?」

「あの、金融庁の人は来るんじゃないの?」

「味方とは言い難いですから」

「睦月さんは味方なんだ」

「仕事ですから」


 とまあ月曜の朝から掃除しながらだべってました。萌ちゃんと先輩は本日からお休みなのです。萌ちゃんは座敷わらし様とどっか旅行に行くとか。先輩はまあ豊さんとだね。夫婦水入らずらしい。仲良いよね。


 新しい支店長はまだ就任してないらしい。まあ突然の人事だったから色々間に合ってないのかと。で、本来ならこういう時に副支店長が仕切るはずなんだけど、その副支店長も辞めるって事で本店から執行役員かなんかが来てる。なんでも新年明けたら新しい支店長が就任するからそれまでの繋ぎなんだと。


「それでは仕事を始めます。霜月さん、睦月さん、おふたりはくれぐれも問題を起こさない様に」


 余計なお世話だと思いつつも反抗するだけ労力の無駄なので大人しく従う。だって数日間しか居ないのよ。波風立てる必要ないもん。


 年末の銀行は人がドカドカ来る。ほら、お年玉の為の新札両替とか。どうせポチ袋に入れる時に折り曲げるのになんでわざわざ新札にするのかと思ってたんだけど、新しい門出を祝うって意味があるらしい。私ならチュンカの方がありがたいんだけどね。いや、もう貰うほうじゃないよね。とは言ってもパパもママも身内って見ないから親戚とか居るのかも知らんし、ましてや子供の親戚なんて居ないからせいぜいがブランちゃんと晶龍君。あと、小雪ちゃんかな。よし、自分用に新札確保しとこう。


 そう! 新札に両替するの、機械だと出来ないんだよね。セットしときゃ出来るけどやっぱり手渡しの方が「用意しました」って感があって良いんだろうね。


 あと、手貸の期限を年内にしている人も結構居る。年末年始は銀行混むんだから。九月に借りて三ヶ月とか六月に借りて六ヶ月とかで年末年始に当たっちゃうとかあるんだけど、落とし忘れると不渡りだからね。万一が無いように当座には多めに入金させておくのです。だから当座入金に窓口がてんてこ舞い。もっと早く入金しろよ!とか思うけど資金繰りの関係でギリギリになっちゃうのはよくあるのでなんとも言えない。結果として私たちテラーが割りを食うのである。


 窓口になだれ込んでくるお客様を捌きながら融資の手伝いもする。芝田係長もてんてこ舞いだ。返済に来るだけなら右から左で良いけど、追加の融資をお願いされたり期限の延長を申し出られたり、その度に書類を確認して足りない書類を用意してもらってまた店頭に来たお客様にこれじゃあ足りないと突きつけたり、市役所の窓口に取りに行かせたり、登記を確認に総合庁舎に行ったり……


 そんなこんなで仕事納め。この後私たちは動かぬ証拠を持って役員会に殴り込むのです。もちろんただ殴り込むだけでは突っぱねられるかもしれないので二、三連絡をしておく。熊井建設の未来は私にかかってる。ちゃんとリスケの書類には問題なかったからリスケを認めさせるだけだ。見てろよ!

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