759:侵入者撲滅
ドライアドは分身体作れます。そしてニアも同じ様な事が出来ます。
香子ちゃんがお休みで一緒に居たがったものの、さすがに住み心地を試すお仕事……という建前のハルとの二人暮しがあるので私たちは戻った。留守の間はホームセキュリティもちゃんと働いていたみたいでドライアドにツタをぐるぐる巻きにされた男たちが倉庫に転がっていた。
「昼寝してたらここに忍び込もうとしてたから捕まえといたよ」
「そっか、ありがと」
気絶してるそいつらを起こして尋問する。と言ってもあまり手荒な事は出来ない。一応ここは法治国家だからね。だから本当は警察に引き渡すのが良いんだろうけど。正直、和泉さん以外の警察官はいまいち信用していない。和泉さんは小雪ちゃんが懐いてたし、太田君の友だちだから大丈夫だ。多分。
「私がやろっかー?」
「ハルが? 出来るの?」
「うーん、まあやった事は無いけど色々試したいんだよねー。てなわけで、マインドジャックするかー」
マインドジャック? ジャンプとアイテムでクリアするあれ? ってマイティボンジャックなんて知らないよね。マインドジャックってのは血流を操作して相手を操作する技らしい。気絶した相手にしか使えず複雑な動きは出来ないらしいけど。
「さーて、それじゃー、誰の差し金なんか言ってもらおっかねー」
「う、ううう……我ら神の使徒は……」
神の使徒ってまだなんか言ってんの? 宗教は主神には関係ない事とは言ってもこれはさすがに見過ごせない。
「目的はなーにー?」
「ガブリエル様の依代とその娘ももしかしたら依代になるかもしれんから連れて来いと」
つまり、ここで叩いておかないと師走一家が引っ越しても騒動に巻き込まれる。仕方ない、壊滅させに行くか。
「ハル、教団の本部を聞き出して」
「どこー?」
「中野開作の方だ」
割と近いな!?
「住宅地に潜伏するのが一番効率的なのだ」
まあ住宅地の方が誘拐もやりやすいしね。ならとっとと潰してこよう。じゃあハル、行ってくる。
「ちょっとちょっとー、ストップストップー」
「なんで止めるのよ、ハル?」
「いや、しばらくこいつら転がしとけば成功したか失敗したか分からなくて追っ手来ないでしょー? それにー、今放つと師走一家のアパートの方に行っちゃうかもよー?」
うーん、確かにあっちはあっちで問題だ。いや、ガブリエル居るしそこまで心配はしてないけど火の粉は少ない方が良いよね。
「じゃあ残りの期間で私たちが出る時にこいつら警察に連れて行くか」
「そうそう、今はひとみんとの時間を邪魔されたくないもんねー」
「なんだって?」
「なんでもないでーす」
とまあ倉庫に置いといて……食料とトイレの問題があるな。よし、凍らせとくか。アイスコフィン。
生命活動が止まるかもだけど多分コールドスリープみたいになってるはずだから問題は無いと思う。日光ごときで溶けるわけないけど念の為に倉庫だよ。
「じゃあひとみん、今日は一緒にお風呂入って一緒に寝よーよ」
「わかったわかった」
なるべくハルの希望は叶えるようにって思ってたからそんな事で……いや、大丈夫。寝相はだいぶ良くなった。
「晩御飯も一緒に作るー?」
「それはやめて」
他に何か言われる前に買い物に行こう。そうしよう。
「私も行くー」
「珍しいね。それじゃあハルも荷物持ってね」
「おうともさー!」
買い物中はあれは嫌だこれは嫌だと文句をつけていたハルであったが、料理になって出てきたらしっかり食べられたのでした。




