758:ピロートーク
ルーちゃんは心配なさそうです。
晶龍君を呼び出すとブランちゃんがオマケでついて来そうな気がした。というか小学校を休ませる訳にもいかないしね。ここは葵さんを誘うとしよう。まあ師走家の問題が片付いてからだけどね。
まあとりあえず今日は自分のおうちで寝てもいいというハルの許可が出たのでそのままお泊まり……いや、自宅なんだからお泊まりって表現も変なんだけど。
ベッドの上でゴロゴロしてたらノックの音が。今一人しか居ないよね? 入っていいよ。
「ひとみさん、一緒に寝てもらえませんか?」
「いいよ、おいで」
香子ちゃんが甘えるのを嫌ということなど出来ようか? いや、出来ない(反語)
「今日は甘えたさんだね」
「私、いい子にしなきゃって思ってたんです。誰も要らないって言ってた私をひとみさんが要るって言ってくれたから」
一応鼻高天狗達もいたんだけど、まあそれは良し。
「だから私は、私を要るって言ってくれた私のままでひとみさんのそばに居たいんです!」
「保護者としては危ない事はして欲しくないんだけど……」
「この先、数年、数十年とひとみさんを置いていく事に比べたらなんでもありません」
そして最高の笑顔で言った。
「それに、ゆうもルーも居ますから!」
「あれ? ゆうちゃんは分かるけどルーちゃんは?」
「え? 眷属化すれば大丈夫ってロニさんが言ってましたけど」
「眷属化?」
どうやら人狼族は吸血鬼に従属して吸血鬼が滅びるまで共に居るんだとか。人間では眷属化してもレッサーバンパイアみたいな自分の意思を持たない存在になるらしい。一応香子ちゃんみたいな精霊眼持ちは大丈夫な可能性はあるけど断定出来ないんだと。
「ロニさんはいざとなったら自分の眷属でもいいし、ハルさんの眷属でもいいからルーを不老不死にさせるって言ってました」
「ロニさん、そういうの考えてたんだねえ」
「まあ自分はいつ居なくなるかもしれないからハルにしとけってルーには言ってましたけど」
居なくなるの!? あ、いや、違う。今までの旅路というか人生が逃亡と戦いだったからだろう。クルースニクとかいうクズどもが執拗に追い回してたもんね。まあ、今なら私たちで撃退するけど。
「まあおしゃべりもいいけどそろそろ寝なさい。明日も学校なんだから」
「明日は振替休日でお休みですよ?」
なんだと!? まあ今日は「ライラさん生誕祭」でお休みだったから休日登校だもんね。休日出勤の振替休日があるのはいい事だ。うん。そもそも銀行には休日出勤とか殆ど無いけど。本店営業部くらいじゃないかな?
「だから、もっと話しましょう。ハルさんとどんな事してたのかとか、私、気になります!」
「わかったわかった。でも私は明日仕事……いや、まあ職場には行かなくていいからいっか」
香子ちゃんはニコニコしながら私を見てる。そうか。本当に今まで遠慮してたんだね。でも大丈夫。きっと何とかしてみせる。香子ちゃんが仙穴開けなくて全身から血が噴出しても何とかするからね!
それから布団の中で今までの、いや、私がハイエルフになってからの色んな出来事をかいつまんで話したのだった。全部ガッツリ話すと千四百字を一話として七百五十話くらい掛かりそうだからね! 香子ちゃんは興味深そうにそれを聞いていたけどだんだん瞼が重くなったのか寝てしまった。続きはまたの講釈にて、かな? 私も寝よう。おやすみなさい。




