757:ドラゴンロード
電撃、稲妻、熱風
「そろそろ良いんじゃありません?」
「あっ!」
ゆうちゃんの言葉に香子ちゃんは怒りながら顔を赤らめた。でも離れようとはしない。
「よーし、次は私の番だねー。それじゃあひとみん、張り切ってハグしてみよー!」
勢い良くハルが声を掛けてきた。全くこいつは……
「香子ちゃん」
「はい、ひとみさん」
「香子ちゃんは好きなだけここに居て良いんだから」
「でも、それだと私だけが取り残されちゃう……」
あー、そうか。寿命的な問題か。ルーちゃんは普通に歳とりそうだけどゆうちゃんは妖怪……それも半分仙人だもんね。
「よし、じゃあ香子ちゃんも不老不死になろう!」
「え!?」
「ちょっとひとみーん」
「あんなあ、ひとみ」
玉藻前が割り込んで来た。
「そないに簡単に不老不死言うてもそうそう出来るこっちゃないで?」
「大丈夫。きっと何とかなるよ」
「まあ仙骨はあるみたいやし、仙人の修行でもしたらええかもしれんなあ」
はっ? 仙骨?
「せやせや。仙人になる為の素質や。これが無かったらいくら修行しても仙人にはなれんで」
なるほど。まあ香子ちゃんは精霊眼があるし、そういうコントロールもそろそろ学ぶべきかもしれない。
「頑張ります! ひとみさんとずっと一緒に居れるなら!」
「ちなみに修行の入口に五十年ほど掛かんで」
「えっ、五十!?」
そんなになったら香子ちゃんの人生が終わっちゃう……あ、いや、五十過ぎても人生を謳歌してる人は居るから人生が終わるは言い過ぎだけど、香子ちゃんがそんなに長く私と離れるなんて香子ちゃんは嫌だろうし、私も嫌だ。
「ショートカットないの?」
「あるで」
無いよね……あるんかい!
「まあ安全性は担保出来んけどな。本来なら長い年月掛けて開かなあかん仙穴を無理矢理開くんやから」
「失敗したらどうなるのよ?」
「せやなあ……多分身体中から血ぃ吹き出して死ぬんちゃう?」
一か八かかよ! 危なすぎるわ!
「あの、やらせてください!」
香子ちゃん!? 今の話聞いてた? 成功率は低くて失敗したら死んじゃうんだよ?
「成功率なんて単なる目安だ。あとは勇気で補えばいいってこないだテレビでやってました。だから大丈夫です!」
多分それは獅子王だからだと思うよ。光り輝くGストーンの許可だよ!
「やれやれ……ほな、今から言う人員集めてんか」
「玉藻前、手伝ってくれんの?」
「勘違いしんな。わてはゆうが悲しむと思うて」
なるほど。お姉ちゃんだ。だからこそこの二人がついてきているんだろうな。玉藻前が列挙したのは仙人が三人と宝貝。
太極小図。という宝貝らしい。それのオリジナルである太極図は太上老君というドえらい仙人様が持ってるんだと。それは借りれないからその劣化版を使うんだそうな。
「で、誰が持ってるの?」
「さあ……あ、ちゃうて。西王母はんやったら知っとるんと違う?」
ああ、って事は今度の目的地は崑崙山か。
「わてらが行くと色々面倒やからおひとり様……せやなあ、乙姫か晶龍くらい連れてったらええんちゃう?」
今は乙姫の邪魔はしたくない。ずきゅんどきゅんな感じでウマに蹴られそう。となると晶龍か……
「あー、そういえば葵とかいうのもおったなあ。あの子なら龍族の身内やしええやろ」
そっか葵さんでも良いのか。




