747:死と再生
ティアとニアが恐れてる理由でもあります。復活はするけど苦しいのは変わってないんだって。ん? 誰か来たかな?
???「あの、前のタイトルの「悪魔」ってどういう意味でしょうか?」(ニッコリ)
「ネイトさん、郷に入っては郷に従えって知ってます?」
「ナイルの悠久の流れの前ではそんな事些細な事ですよ」
気にしろよ! いやまあここなら大丈夫かな。
「えーと、源造さん、この人雇いません?」
「なんだか凄い人に聞こえるんだが……」
「あー、まあ凄い神ではありますけど。地狐さんに言うことを聞かせる事が出来ますよ?」
「うーん……それは助かるが」
源造さんは悩んでいたが、そこに地狐さんの高笑いが響いた。
「出来る訳が無いだろう。この地狐様を抑えるなど誰にも……い、いや、ひとみ様は別ですけど」
「えーと、ネイトさん、あの子捕まえられます?」
「容易いことですよ。それで何回くらい殺しましょうか?」
えっ? ネイトさん、生命はひとつしかないんですよ。そんな何回殺すとか……
「私が司るのは死と再生ですから何度でも死の苦しみを与えて甦らす事が出来ますけど」
「そ、そそそそそ、そんな事出来るわけが……」
「じゃあ試しに一度。ズドン」
あ、地狐さんの動きが止まった。倒れた。死んでる!?
「じゃあ次に……えいっ」
「ぷはぁ! なんじゃなんじゃ!? 死んだお父とお母が大きな川の向こう側で手を振っておったぞ!?」
「まあ、それはナイル川ですね」
「絶対違う! でもまあそういう事が出来るのはわかった。あ、もしかして私とかハルにも出来る?」
「ええと、ひとみさんは本体というか根源である世界樹を何とかしないと死なないのでさすがに無理ですね。ハルさん……でしたか? そちらはもう既に死んだ状態ですので生き返らせる事ならできますが多分あまり変わらないんですよね」
私とハルには効かないらしい。まあそれはそれでいいだろう。
「あ、ちなみにティアとニアには効きますよ」
「効くんだ!?」
「もっとも二人とも直ぐに自力で復活しますけど」
それはさすがと言うべきか。
「あ、もちろん店主、源造さんにはバリバリ効きますから」
「それは分かってるからやらなくていいよ!」
ほら、源造さん震えてるじゃん。
「えーと、ご店主さん? 私をここで働かせてくださいますか?」
「は、はいいいい! ご存分にお働きください!」
頭を地面に擦り付けるような勢いで源造さんは頭を下げた。これでネイトさんが地狐さんを抑えてくれるなら何の問題も無くなる。
「じゃ、じゃあケーキを焼いてくるからゆっくりしておいてくれ」
そう言って源造さんは引っ込んだ。残された私たちはネイトさんに接客のあれこれを教えて特訓までしたのでした。なお、晩御飯の時間にはティアの御飯を作らないといけないので帰るそうだ。
丁度バイトに来た高校生たちと遭遇。高校生たちは「マジヤバ」とか言ってた。多分褒め言葉だろう。みんなで写メ大会始まってたもんね。夕方以降、地狐さんがどうしてるのかと思ったら働かなくて天井辺りで寝そべってるそうな。そうな。で、時々キツネに化けて客に撫でられてるらしい。エキノコックスとか心配してる人も居たけど衛生的に安全だとはちゃんと説明している。
「じゃあそろそろ私たちも晩御飯食べないとだから帰るね。源造さん、頑張ってください」
「いやあ、ありがとう。これからも頑張るよ」
別れた後ハルに晩御飯に誘われた。
「今から帰って作るのもアレだし、今日はどっかで食べて帰ろう」
「よし、じゃあジョイフろうか」
「いや、お店は私に任せて」




