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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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732:つっこむぞ、掴まれ!

二周年でございます。

 翌日。悟君に家事一切を任せて私とハルは出掛けた。今日香ちゃんたちの所には予め顔を出して今日は来られないと言っている。ハルが「デートだぜぇ、いぇい!」とか言ってたから間違いなく疑われてない。


「あっ、お姉様、こっちですわ」


 駅前ロータリーのバスターミナルで楓ちゃんと澪ちゃんが待っていた。私たちが合流してしばらくすると葵さんがとてとてと走って来た。


「はあ、ふう、遅く、なり、まし、た」

「あ、いや、そんなに急ぐ訳でもないし、ゆっくりで良かったんだけど」

「せっかくひとみさんが呼んでくれたんですからそういう訳には」


 集まったのは集団デート……ではなく、今日香ちゃんのお母さんの件だ。


「で、本当に医大に居るの?」

「はい、間違いありません。お爺様が知っていました」

「え? あの孫煩悩じいさんが?」

「そうです、その呼び方はどうかと思いますけど」


 これでも大分柔らかく言ったんだけどなあ。まあ居るってんならいいんだけど。で、なんでじいさんはその母親を?


「それが……どうも私のせいらしいのです」


 なんでも澪ちゃんが不老不死というか神の一員になったという事をお爺様が知ってしまったらしい。それで「ワシも不老不死になるんじゃ!」とか言い出して探したのが師走真那(しわすまな)、今日香ちゃんと明日香ちゃんの母親という訳だ。なるほど、わからん。


「いや、なんでその真那さん?は狙われたのよ」

「実は真那さんは不思議な能力を持っていたんです」

「不思議な能力?」

「はい、治癒力、と呼ぶべき回復の力です」


 治癒力かあ。なるほど。悪い所を治しちゃう能力かあ。そんなのあったら目をつけられても当然だよね!


「それで政財界の人たちが真那さんの身体を色々調べていて、細胞の培養なんかもしているそうなんです」


 人の命をなんだと思ってるんだろう。許せないな。


「私もその話を聞いてトサカにきたのでお爺様と口をきかないことにしたらお爺様が「もう手を引くから許してくれ」って土下座したんです」


 おい、日本の裏社会のドン。


「それでも他の出資者が手放す訳もなくて、真那さんは囚われたままだということです」


 ん? ていうことは今日やるのは強行突破してお母さんを助け出すって事?


「まあ、付け加えて言うなら真那さんの身体を元に戻さないといけない訳ですけど」


 度重なる実験や採血とかでかなり衰弱してると思われるからね。


「ひとみんと愉快な仲間たち、始動だねー」

「勝手に変な名前つけんな。ユニちゃんズか!」


 まあハルが手伝ってくれるのはありがたい。楓ちゃんは澪ちゃんにくっついて来ただけだったけど、その話を聞くと許せないと怒りに燃えているみたいだ。


 話してたら医大の玄関に着いた。受付のお姉さんの方へ歩いていく。受付のお姉さんも私たちに気付いた様で応対してきた。


「お見舞いですか? 診察ですか? 診察でしたら本日はもう受付終了しておりますので紹介状をお持ちでない方にはご対応できませんが」

「あ、お見舞いです」

「そうですか。では、お部屋の番号か患者様のお名前をお願いします」

「部屋番号はわかんない。患者の名前は師走真那」

「師走真那……? 少々お待ちください……申し訳ありません。その様な名前の方は入院していらっしゃらないのですけど」

「あ、そう。じゃあ勝手に探すからいいよ。ありがとね、お姉さん」

「えっ? ちょっと、ちょっと待ってください! 困ります!」

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