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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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729:お料理行進曲

コロッケでもスパゲッティでもないです。

「では、今からお料理教室を始めます」

「はい!」

「と、その前に……」


 すっと悟君から視線をずらした。


「今日香ちゃんもやるの?」

「はい! お兄さんにご飯作ってあげた……じゃなくて、一人でもできるようになりたいので!」

「明日香ちゃんも?」

「お姉ちゃんがやるならわたしもやるー!」


 ふむ。仲がいいのは良い事だ。この二人はまあ簡単なお手伝いをさせればいいだろう。そうすれば今日香ちゃんも悟君とイチャつけるし。あ、でもロリコンは犯罪よ? 問題は……


「ハル」

「なーにー、ひとみん?」

「今すぐエプロン脱いで大人しく座ってろ」

「酷いよー! 私だってひとみんとお料理したいー!」

「お前の家ならともかく、このアパートを消滅させる気か!?」


 私の言葉に今日香ちゃんが反応した。


「や、やだなあ、ひとみさん。料理でアパートが消滅するわけ……」

「今日香ちゃん」

「は、はい?」

「電子レンジでマイクロブラックホールが出来る過程を見た事ある?」

「マイクロ……あの、その電子レンジはどうなったんですか?」

「……ホワイトホールがあれば欠片くらいは出てくるんじゃないかな?」


 今日香ちゃんはそれきり喋らなかった。まあショックだろうね。でも、ハルを諦めさせないと。


「私はあんたをブタ箱に入れたくはないんだよ」

「保釈金積むから大丈夫じゃないかなー?」

「そういう問題じゃねえ!」

「あー、はいはい、わかったよー。大人しくしとくねー」


 一先ず説得には応じてくれた様だ。さて、では気を取り直して野菜の切り方からいこうか。


「いい? 包丁使う前にまずはまな板が動かないように下にふきんを敷きます」

「ふんふん」

「包丁は親指と人差し指で刃元の中央をしっかりと握って残りの三本で柄を握ります」

「こう?」

「そうそう。野菜を持つ時は猫の手でね」

「にゃーん……こうですか?」


 やだ、この子可愛い。一方、明日香ちゃんはというと……包丁渡すのが怖いのでサラダを盛り付けてもらってる。


「できたよ、お姉ちゃん!」

「おお、よく出来たね。偉いぞ」

「わーい、ほめられたー!」


 まあレタスを手でちぎってあとは水洗いした野菜を並べるくらいなんだけど。でも見た目も悪くないし十分だ。この先は今日香ちゃんが教えたら良いかな? さて、悟君は……


「えい、くそ、この!」


 野菜と格闘していた。家では自炊してるって聞いたから大丈夫かなと思ったんだけど。


「あの、家でしてる自炊ってどんなものですか?」

「もやし炒めたりとかスパゲッティ茹でたりとか」

「野菜とかは?」

「コンビニとかスーパーで」


 ああ、まあその方が楽だもんね。お惣菜とか半額セール利用すれば楽に美味しいし。


「でも、僕がやらないと……頑張ります!」


 やる気は十分だね。でも、この調子だと今日香ちゃんの方が上手くなるんだけど。とりあえず仕上げてしまおう。魔法の調味料、カレールーさんの出番だ。


「あっ、今日カレーなの?」

「そうだよ。明日香ちゃんはカレー好きかな?」

「好きー!」


 うんうん、子どもはカレー好きだよね。大丈夫。これ、甘口だから。大人な人にはちょっと物足りないだろうけど。


「えー、カレーはもっと辛くしようよー」

「あんたの分はまた作ってあげるから。今日はこの子たちの分よ。私らは帰ってからでも良いでしょ」

「えっ? お姉ちゃんいっしょに食べないの?」


 キラキラした目で明日香ちゃんが見つめてきた。いや、これは断れない。じゃあ出来たらみんなで食べようか。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >「私はあんたをブタ箱に入れたくはないんだよ」 >「保釈金積むから大丈夫じゃないかなー?」  保釈はあくまでも「裁判をちゃんと受けるから、ブタ箱から出してくれ」であって、罰をしっかり…
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