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うちの姉が最強すぎる理由~異世界修業録~  作者: 月詠 穹
新たなる世界へ
17/27

異世界へ(8)エルフ領〈6〉師弟対決(前)

今回から少しシリアスよりの話になりますが、作者自身、悲劇は執筆しないつもりです。

今後もお楽しみ頂ければ幸いです。

「......」


響は戸惑っていた。

確かに自分はエレナに手合わせを申し出た。しかし、だからと言って何故?


(聞くしかないですね)

響は決意した。


「エレナさん、聞いても良いですか?」


響の腑に落ちない様子にエレナが答える。


「はい、何でしょうか?」


「何故、英玲奈さんに戻っているのですか?しかもスーツに着替えて....」


そう、エレナは日本にいる時の姿、英玲奈に戻っていた。着ている服も普段仕事着にしていた黒いパンツスーツだ。

パッと見、如何にも『有能な金髪美人秘書』のようだ。見た目だけは。


「あぁ、これですか。この姿のほうが手足も長く成りますから動きやすいんです。背も高くなりますから視野も広がりますしね。それに...」


そこまで答えて、英玲奈は響をじっと見る。


「な、何ですか...?」


久々に正面から真顔の英玲奈に見つめられて、思わず(どもる、響。


「この姿でお相手したほうが、響様の成長ぶりがよく分かるかと思いまして」


ニヤリと笑い英玲奈は言いきった。


(嗚呼、確かにこれは、私の知っている英玲奈さんですね...)


この従者らしからぬ、物言いと態度は響がよく知る英玲奈であった。

エレナでいる時より、遥かに態度が上から目線で、あらゆる意味で隙がない。

響が武術の師としても尊敬しているだけはある。

性格はかなり難があるが...。


「分かりました。では改めて英玲奈さん、手合わせよろしくお願いします」


「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」


響と英玲奈は既に各々自分の使用する武道具を手にしていた。


響は先程の将と同じく木刀。ちなみに将と違い、自分愛用の木刀(異世界へ来る際、響自身が持ってきた)。

英玲奈は木剣。

ただ英玲奈の木剣はカイルの物より、更に柄が長めで刃の部分は短めだった。

木剣というよりは、やや短めの木槍のようだった。


日本で英玲奈が得意としていた武術は、剣術、柔術、弓術、そして最も得意としていた槍術。

響が知る限り父、西蓮寺 真以外には負け知らずの腕前だった。


「響様。本気で来てくださいね?そうでなくては、この勝負は意味がないですから」


英玲奈は木槍を振り回しつつ微笑みながら言っているが、全身から溢れる剣気は尋常ではない。

響も今まで何度も手合わせしているが、初めて感じる闘気だ。


「勿論です。全力で行きます」


響も負けじと闘気、剣気を纏う。


「フフッ、なるほど、良い剣気ですね。では、そろそろ始めましょうか。ルシア、合図よろしく!」


ブン!

英玲奈が木槍を一回しして、ルシアに合図を依頼する。


「ハァ...良いけどね、ホント複雑な関係ね。貴女と響様は...」


ルシアは、響と英玲奈の少し下がった中央に立ち呟いた。そして、


「始め!」


ルシアの合図と同時に双方が、相手に突進する。

共に古武術の縮地で間合いを詰める。

疾さは英玲奈が勝っていた。間合いに入った響に、左横に木槍を一閃した。


響はその刹那、瞬歩で後退する。そして、英玲奈の右肩に上段から木刀を振り下ろす。


カン!!


しかし、英玲奈は木槍を反転させて響の木刀を跳ね返す。

そのまま木槍の回転運動を更に加速させ、突きの連撃を穿つ。


響は全て紙一重でかわして、一旦瞬歩で下がり間合いを取り身体を反転、居合いの構えから光速の薙ぎ払いをする。


「甘い!」


ガッ!!ドカッ!!!


「ぐぁっ...」


響の横一閃を木槍の柄で払い上げ、そのまま縦に回転させ響の右肩を穿った。後方に跳ばされ倒れる響。


「何ですか、これは?これが全力?」


英玲奈が今までにない、厳しい表情と低い声で響に問う。


「マトモなのは気合いと魔力だけですか?響様」


「クッ、まだやれま...ガハッ」


響が立ち上がりながら、答えようとすると英玲奈が木槍で響の腹部を打ち付けた。


「ふざけるな!何時(いつまで甘えている!本気で潰すぞ!!!」


今までの〈おふざけエレナ〉でも〈敬愛する女性 英玲奈〉でもない。本気で怒る、エルフ族騎士団 ()()()()() 〈雷姫(らいき〉 エレナ レスティークが立っていた。


そして、倒れている響を冷たく見下ろしながら、雷姫は問う。


「なんだ?()()()()()()()()()()()()()()西()()()()」  
















本当は前後編の予定でしたが....ムリでした。

すみません、中編挟みます。

次回、更にシリアスです。


何度も言いますが、作者は悲劇が読むのも書くのも苦手です。

以上、おやすみなさい。


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