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第67話:ガラス張りの温室と、不思議な植物たち
お兄様に抱っこされてやってきたのは、中庭の奥に佇む巨大なガラス張りの温室だった。
扉を開けると、ふわっと暖かな空気とともに、草木の瑞々しい香りが鼻をくすぐる。
天井の高いドームの中には、見たこともない色鮮やかな花や、不思議な光を放つ薬草が生い茂っていた。
「ここは父上が世界中から集めた珍しい植物を育てている温室なんだ。オリカ、足元に気をつけて歩いてごらん」
床に降ろしてもらうと、私はノワールと一緒にトコトコと緑の小道を歩き始めた。
「あぅ~!(おっきい葉っぱ!)」
大人の背丈ほどもある大きなシダ植物や、触れると鈴のような澄んだ音を鳴らす小さな青い花。
前世の植物園でも見たことがない不思議な光景に、私の好奇心は刺激されっぱなしだ。
『くぅん♪』
ノワールも珍しい匂いに興味津々で、あちこちクンクンと鼻を鳴らしながら私の前を軽快に歩いていく。
(こんなにたくさんの種類の植物があるなら……落ちている葉っぱや花びらで、また新しいものが作れそう!)
道端に落ちていた、淡く光る瑠璃色の花びらをそっと拾い上げながら、私はワクワクと胸を高鳴らせるのだった。




