第64話:専属工房の特製紙と、新たなひらめき
翌日、お父様とお兄様が宣言した通り、お部屋にとんでもない量の包みが届けられた。
「オリカ、待たせたね! 公爵家専属の工房に特注した、最高級の魔導折り紙だよ!」
お兄様が嬉しそうに広げたのは、つるりとした手触りで、淡く虹色に輝く色とりどりの紙だった。
破れにくく、魔力の通りが通常の何倍も良いという特製品らしい。
(わぁ……! これ、すごく折りやすそう!)
私は目を輝かせながら、さっそく一枚の黄色い紙を手に取った。
指先を滑らせると、吸い付くように綺麗に角が揃い、小さな力でもピシッと折り目がつく。
(これだけ質が良いなら、ずっと部屋に飾っておけるものも作れそう……!)
私はちっちゃな手を器用に動かして、ぷっくりとした可愛らしい「星」をいくつも折りあげていく。
そして、ふうっ……と優しく息を吹きかけた。
ぽわわんっ……♪
すると、折り紙の星たちがぽっと淡い光を放ちながら、ふわふわと宙に浮かび上がった!
天井の近くまで昇ると、まるで本物の星空のように優しく部屋を照らし始める。
「あぅ~!(きれーい!)」
『くぅ~ん♪』
足元で見ていたノワールも、見上げて目をキラキラさせている。
お昼間でもほんのり温かい光を届けてくれる、魔法のルームライトの完成だ。
お部屋を楽しく便利にするオリカの折り紙インテリアは、まだまだ止まりそうになかった。




