第63話:広がる便利グッズと、家族の笑顔
「オリカ、本当にありがとう。この箱、お母様のお部屋や居間にも置かせてもらっていいかしら?」
「あぅ! いいよ~♪」
私がニコニコしながら頷くと、お母様は嬉しそうに胸の前で両手を合わせた。
お父様とお兄様は、その様子を感慨深げに見つめている。
「うむ……これほど安全で実用的な魔導具ならば、屋敷の中で使う分には何の問題もないな」
「はい、父上。外部の者に知られない限り、我が家の中だけで役立てる分には完璧な生活支援になります!」
過保護な二人は、オリカの安全が脅かされないと分かると、今度はすっかり全面協力モードだ。
「ならば、オリカ。紙の補充はいくらでも用意させよう。公爵家の専属工房から最高品質の魔導紙を取り寄せる!」
「僕も手伝うよ! オリカが疲れないように、魔力回復の美味しいジュースを用意しておくね!」
(ふふっ、二人とも張り切りすぎだよ~)
お父様とお兄様の熱意に苦笑いしつつ、私はノワールの頭を優しく撫でた。
ノワールも『ご主人様、大人気だね!』と誇らしげに喉を鳴らしている。
大好きな家族が喜んでくれて、お部屋も便利になって、みんなが笑顔になる。
自分の小さな手で折った紙が、誰かの役に立つ嬉しさを噛み締めながら、私は次は何を作ろうかと胸を弾ませるのだった。




